一般的な概要
排泄が不自由な人の股にあてがい、排泄物を受け止める下着のことを指す。
日本では古くは「襁褓(むつき)」とも呼ばれており、江戸時代には現在の使用方法(布おむつ)が確立していたという。
なお、宇宙飛行士が宇宙服を着てスペースシャトルに乗り込む時や、船外活動などを行う際におむつを穿くことは、つい最近になって広まってきた事実である。 →(プラネテス)
戦闘機のパイロットなどは長時間トイレに行けないのと、大きな重力加速度の負荷により意図せず排便してしまう懸念があることから装着するパイロットもいる。
布おむつ
使い捨ての紙おむつが普及する以前より使われてきた、吸水性の高い布を用いたおむつ。直接肌にあてがう布を数枚と、それを覆うおむつカバーのセットで用いられる。
洗濯の手間がかかる、頻繁におむつ替えをしなければならないなどのデメリットもあるが、経済的であるという点や、ゴミが出ないというメリットもあり、近年再評価がなされている。また、おむつカバーさえこしらえればどのような年齢にも対応できるという利点もある。
紙おむつ
使い捨ておむつとも言われる。テープで留めるタイプのものと、パンツタイプのものがある。今日では、多くの人がおむつと聞いて思い浮かべるのは、この紙おむつではないだろうか。
衛生面で優れており、技術の発展により高い吸水性やコンパクト化、装着時の不快さ軽減などが進んでいる。
乳児用、幼児用、トイレトレーニング用、水遊び用と、成長や用途に応じてさまざまな種類もあり、大人用・介護用に関しても用途によってパンツタイプ、テープタイプを選ぶことが出来る。また近年は、子供のおむつがとれる年齢が上がってきているらしく、小学生~中学生向けのサイズの紙おむつ(スーパーBIGサイズ等)への需要が急増している。
吸水性が良いため、雨漏りへの応急処置としても使えるとか。ちなみに(2024年9月19日現在、編集者の一人が確認した中で)最も吸水量の多い製品はAmazonで販売されているTREST 大人用紙オムツであり、カタログ値で9.5リットル(≒9500ml)吸収する。
マニア向けの概要
本来は汚してはいけない場所を汚さないためのものであるため、
排泄を汚いとする文化地域の中において
トイレまで自力で行けない者や、排泄機能が十分発達してない者だけが履くものであるが、
その未発達ということから幼さを印象付ける社会認知により
装着することでそのキャラの幼稚性が増加し
ロリコンどもの動悸息切れを引き起こす危険なアイテムであるのは
有史以来の国際常識である。
体の自由が利かないためにトイレに行くことが困難な者が使うものでもあるため
病弱キャラという属性を補強するという目的においても有効だろう。
それ以外も、着用しているキャラの変態性を強調したり、無理やり穿かせて征服感を味わったり、わりとこっち方面にも需要があり、
というかおむつそのものに萌える変態紳士淑女達も居る始末。いや、マジで。
リアリティのある描写をしたい人のために
おむつ愛好家な作者でもない限り、おむつは実物より薄く、平坦に描かれる事が多い。事実、近年高性能化してきた紙おむつには薄型の物も存在はするが…。
しかしながら紙おむつと呼称されているものの、おしっこを吸収する吸収体はほとんどの場合紙やパルプで出来ている訳ではなく実際は高分子ポリマーと綿であることが主流で、どのみちお漏らしをしてしまえばその水分の量だけ高分子ポリマーが吸い取り体積が膨れ上がり厚みが増す。その吸収体の厚みを考慮して描写すれば一味違うリアリティを生み出せるというわけだ。
さらに紙の高分子ポリマーでなくおむつカバーと布おしめを組んだおむつであれば、未使用の状態でもなお全体的に大きく膨らんでいる。なぜならば、布おしめは一反のさらしを切り分けそれぞれを二つ折りで端と端を縫い合わせ輪状にしたものを重ねたもので、布と布の間、繊維の間などの空間に水分を保持するためにおしっこでぬらす前はふわふわなのである。
もらした後の質感は洗濯機の脱水前~後あたりを想起してもらえばイメージとしては十分なのではないだろうか、それ以上は吸水しきれず漏れ出すことを注意してもらいたい。
また、おむつ交換のイラストでよく見かけるのだが、おむつカバーを開いた状態の場合、カバーだけでは尿が吸収されない事を忘れてはいけない。もしくは最初からテープタイプの紙おむつを描こう。
とはいえ日本の紙おむつはほぼ白であるため気分転換にカバーを充てることもあるし、柄の多い海外産でも尿を吸収していけばずり落ちるため予防という意味では必要となることも。
ほか布おむつやフラットタイプの紙おむつ、成型布おむつ等の吸収体の描き忘れには注意しよう。吸収体がなければただの防水パンツであり、ただむれて痒いだけの性能の悪い下に履くなにかであり、お漏らしした場合はもちろんおむつではないので駄々漏れである。あと、布紙問わず交換時の開いたおむつが地面のパースに沿ってビターンとまっ平らな絵も散見されるが、あれもおむつを実際に当てること当てられる事が好きな諸氏からすれば萎えポイントになるのではないだろうか。実際はギャザーやウエストのゴムなどで丸くなろうとする力が働きカーブする。
一部製品では吸収体の水分に反応する成分が塗布され、その多くは黄色の縦3本の線であり漏らすことによって黄→緑→青とグラデーションで変化していくので漏れている描写がより分かりやすくなる。
なお布の場合は股あてだけでなくTの字になるよう横にも当てなければ、タイプによってはカバーのもれやすい鼠蹊部の両端、つまりギャザーのない腰骨周辺から漏れ出すこともあり、注意が必要である。
海外ユーザーの作品は現実的に考えて「そうはならんやろ」くらいに大きく誇張されたり・巨大化している物があり、「複数枚当てている」か「人が入れてしまうくらいにデカい」という傾向が顕著(多いだけで全員がそうではないが)で、あまり参考にはならない。ちなみにアメリカン・アニメーション(特に1930年代から1960年代)ではあらゆる物体の伸縮性がとてつもなく高いが、おむつも例外ではなく、うんちやおしっこを大量に出すとあまりに不自然なほどに垂れ下がるシーンがあったりする。