人間競馬
スターサイドホテルで”パーティの余興”として、衆人環視のなか行われたギャンブル。
ホテル内に設置された4本の鉄骨を先にわたりきれば勝ちというシンプルなものではあるが、鉄骨には一度に複数人が乗る上どんどん狭くなるため、相手を突き落とすか相手が落下しない限り順位を上げられない(ルール上、前後の相手を突き落とすのも許されている)。
また、鉄骨と地上まで8~10mの距離がある上薄いマットが敷かれているだけであるため、落ちれば当然大怪我か、最悪死亡する。
競馬という名前通り、観客達は勝ち馬(当然、カイジら持たざるもの達のこと)を予想し、それに応じた配当がある(ちなみに挑戦者に支払われる金は、レースに賭けた観客達の寺銭から出ているらしい)。渡りきった挑戦者上位2名には大金との引換券(1位、2000万 2位、1000万)が授与される。
電流鉄骨渡り
人間競馬をクリアしたあと、引換券を換金するには避けて通れないゲーム。こちらの鉄骨には電流が流れ、手をつけば感電してしまううえ、地上からは74m(約20階分)の高さがあるため、失敗=死亡という文字通りのデスゲーム。鉄骨はゴールに近くなればなるほど狭くなる。
ここには挑戦者の視覚的、心理的な死角をついたある仕掛けが存在する。これ以降は本編のネタばれになるので要注意。
実は、橋のスタート地点から見えるゴールポイントは気圧の変化による突風で、真正面から入っても吹き飛ばされる(死ぬ)仕掛けとなっている。
このギャンブルの本当の正解は、ゴールより一歩手前にある純ガラス製の橋より、指定されたゴールポイント上の部屋の窓から侵入するしかない(このガラスの橋は、当然スタート地点からは確認できず、突風吹きつける橋の上では、そもそも自分の身を守るので精一杯で確認できず、ゴール付近では、ゴールが眼前であるため視認することは難しい仕掛けとなっている)
実写版では、脚本の都合により、この電流鉄骨渡りのみとなっているが、視覚的に見ても、得られる賞金金額が1000万固定であることを見ても、原作より過酷になってるといえる。(おまけに実写版では途中で雨風に晒されるハメに)。
さらに、原作では本当の正解さえわかれば比較的リスクの少ない状態でゴールできるのに対し、実写版で上述の『真正面から入っても吹き飛ばされる(死ぬ)扉』がゴールポイントそのものになっているため、ゴールするにはそれを熟知したうえで、突風を必死で回避するという極めて過酷な仕掛けとなっている。
余談
実写版では、原作のこのギャンブルに当たる場面のどこかに、福本伸行がゲスト出演していたりする。
『中間管理録トネガワ』にも登場するが、利根川は先に進むほど細くなる特注の鉄骨の発注を派遣社員の黒服・津久井に頼むも、津久井はそれを後回しにして発注を忘れてしまう。本番5日前に利根川に聞かれて思い出し、津久井はミスを隠すために奔走するも5日では出来ないと悉く業者に断られてしまい、最後の足掻きで津久井はゴール手前の鉄骨の先端に物干し竿を設置するという暴挙に出る。
そして、本番ではゴール手前まで来た先頭の挑戦者が物干し竿が本物か幻覚か分からず足を止めてしまい、踏み出そうとして足先に物干し竿が当たると心が折れてギブアップを宣言(本編ではカイジ達が一度ギブアップを宣言するも利根川に無視されていた)してしまい、全員生還という結果に激怒した兵藤に利根川が暴行を受ける羽目になった。
2016年4月21日~2017年3月29日までの期間『モンスターハンターフロンティアG』においてコラボアイテムを入手可能なくじ(内容は限定ジャンケンを参照。なお、コラボアイテムには電流鉄骨渡りの鉄骨を模した大剣もある)が販売されているが、それに関連して2016年4月21日~5月25日(4月27日~5月11日を除く)の期間中メゼポルタ広場に「電流鉄骨渡り」のオブジェクトが設置されており挑戦することが可能。
ただしその内容は簡略化されており、途中で転落しそうになるのをこらえ(堪えられず転落した場合の別モーションもある)、そのまま普通に渡り切った後突風に煽られて転落するという内容になっている。
関連タグ
炮烙:中国最古の王朝「殷」での処刑方法。おそらく元ネタ。小説「封神演義」では煙突に抱き着かせて焼死させるものに変更されている。