Cross!Sans
くろすさんず
【注意】この記事にはUndertale・X-TALE・Underverseのネタバレを含んでいます。記事を読む前に作品をプレイ・閲覧することを強く推奨します。
概要
『Undertale』の二次創作漫画・アニメーション作品及びAU『X-TALE』・『Underverse』に登場するサンズである。X-TALEのコミック版では主人公、Underverseシーズン1では悪役として登場する。また作中の行動からアンチヒーローと称されることも。
作中ではエックスガスターとX-Event(エックスフリスク・エックスキャラ)の作品として誕生した。コード(ナンバー)は「X(10)」。時間軸ナンバー1では容姿が、ナンバー2・9では原作のサンズと言動はほとんど変わらず登場。ナンバー10ではロイヤルガードの一員として登場した。
「Cross(Cross!Sans・クロス)」は本名ではなく、本来の名前は「X!Sans(XSans・エックスサンズ)」。この名称はX-TALEの十番目の時間軸にて、エックスフリスクによって付けられたニックネームとなる。
クロスの制服のデザインが足が生えた巨大な「X」に見える事と、それにちなんだダジャレをフリスクがよく言っていた事「OVERWRITE(上書き)」の力で新しいAUと新しい時間軸を作成したいという願いからこのニックネームが生まれた。またそれまでは普通にサンズと呼ばれている。
プロフィール
性別 | 男性 |
---|---|
誕生日 | 10月10日 |
身体年齢 | 29歳 (ナンバー10・Underverse時) |
別名 | クロス / C. |
フォント | Comic Sans |
テーマ曲 | Cross Theme (クロスのテーマ) |
好きな物 | チョコレート・タコス※ |
苦手な物 | 牛 (鳴き声が怖いという理由で、特に白黒のホルスタイン種が怖い) |
※タコス好きは、Underverse以前にインクに保護された際に、彼がタコスを持ってきたことで好物になる。
性格
時間軸ごとに性格が異なり、時間軸ナンバー2・9では原作のサンズとほぼ変わらない性格・言動をしている。ここでの「クロス」としての性格はナンバー10について記述する。
原作サンズよりも精力的で、感情豊か。怠け者ではなく、仕事に関しては真面目な性格である。ジョークを言うのが苦手で、その場のノリでジョークを言うのはいいがすぐに恥ずかしくなってフードを被ったりする。自身の親友や家族に対しては、とても大事に思っており親切に接している。ただし自身の敵に対しては容赦のない一面を見せることも。
Underverseでサンズのタマシイを半分しか奪わなかったのは「本当はサンズのタマシイを奪いたくなかったから、情けをかけた」と作者は明言しており、キラーとナイトメアに襲われているドリームを助けたりと、慈悲の心も持っている。
X-TALEの終盤では、エックスガスターとX-Eventに対抗しようと、自身の家族や親友を皆殺しにし、X-Eventのソウルを奪う。しかしX-TALEの全ては消滅し、「上書き」の力が使えないと知り、「狂人の域」に到達するも深い罪悪感と後悔を抱くことに。そして全てを諦め、慈悲を感じなくなり、判断力もなくなったという。その為、Underverseでは以下の出来事から精神的に余裕もなく、暗い表情をしていることが多い。
容姿
X-TALEの世界には色彩が存在せず、基本的に白と黒の濃淡で表される。時間軸ナンバー2では原作同様、ナンバー9では首元が毛皮で覆われている。
時間軸ナンバー10ではロイヤルガードの制服で、メンバーでそれぞれデザインが異なる。クロスの服のデザインは、黒のインナーに半袖のジャケットとファー付きのフード、「X」を思わせるたすき状の布を肩から下げていて、背中に細いマント状の長い飾り布がある。実はこのマントとたすき状の布とフードは全て繋がっていて、フード付きのとても長いマフラーのような形状をしているので、クロスは着用するのに少々難儀しているようである。
私服は黒のハイネックのインナーにファー付きのフードのジャケット、もしくは首にバンダナを巻いてツートーンカラーのジャケットを着ている時もある(ナンバー3時ではその服装であった)。
右の頬にある傷は、X-taleの物語中盤の時に受けた攻撃で出来たものである。さらに物語終盤にはロケットを身に付け、エックスキャラのソウルを半分を吸収したことで右目が赤くなっている。またエックスガスターのソウルの半分を吸収したことで、クロスの血の色と涙の色が紫色になり、彼が顔を赤らめた時も同様に紫色となる。以前は目の色は両方とも白で涙は透明、血の色も赤だった。Underverseの「0.4」以降は通常の状態で復活し、頬の傷は消えて瞳の色も元に戻っている。
参考 作者による設定画
能力
基本的な能力はオリジナルのサンズと同じガスターブラスターと骨攻撃だが、ロイヤルガードでの訓練でサンズより攻撃力や実力は増している。シーズン2以降では2本の短剣が武器として加わった。重力攻撃やガスターブラスターを使う際は、左目が原作と同じく上が青色、下が白で表示される。
X-Eventのソウル吸収後は、左目の色は上が紫色、下が白色で表示されるようになる。ガスターブラスターも変化し、目が赤色で「OVERWRITE」使用時と同じになっており、赤色のビームを打ち出す。
自分のメインコードや「ルート」にアクセスできない場合、クロスは自分のために他のAUに移動することはできない。マルチバースを移動できるAUのサンズが、クロスがそれらのルートを発見するための唯一の方法である。
クロスがAUのコードから知識を得た時、彼は望むたびにそこに行くことができ、一時的にそのAUの世界の内容を変更するか、あるいはメインコードの一部を「盗んで」自分の世界へ移す事ができる。これは上書き能力でのみ可能、つまりエックスキャラがクロスに宿っていることで使うことができる力である。
クロスキャラまたエックスキャラとは、エックスフリスクがクロスによって破壊された時に生き残ったX-Eventの試作品の一部である。彼のタマシイはまだケツイの特性を持っているが、同時に彼は上書きボタンの半分を持っている。キャラのおかげで、クロスはX-Eventの能力のほんの一部を使うことができる。
余談
クロスの「先輩」呼び
一部のファンの間で、クロスがナイトメアを「先輩」と呼ぶ後輩キャラという設定での作品が広まっている。元々の発端は作者Jakei氏とDreamtaleの作者joku氏による各Tumblrでのリレー漫画で、クロスが冗談でナイトメアの事を「先輩」と呼んだことがきっかけである。
だがこれは公式の設定ではなく、実際はクロスが本編でナイトメアに先輩と呼ぶことはない。また後輩キャラでもないため、作品を知らない人は注意が必要である。
X-TALEの人気投票1位
作者Jakei氏がUnderverse「0.5」の制作中に、自身のYouTubeチャンネルのコミュニティーにて「アンダイン、パピルス、メタトン、マフェット、クロス」の五名での人気投票が行われた。そして視聴者からの投票で「約10000票の中から約6300票を獲り一位」という、半分以上の票を獲るとんでもない結果となった。
ただし最下位という結果に怒り狂ったメタトンにより、「AUガラクタの代用品」の中に入れられ、そのまま町へ投げ飛ばされてしまう。その爆発により死んでしまったのか...横になって眠るクロスには黄色の花が添えられた。
もしクロスが「OVERWRITE」を使えたら
これは実際に作者Jakei氏のTumblrにて質問が寄せられ、漫画付きで返信が行われた。
おそらくクロスがエックスガスターのタマシイ全てを手に入れたのか、その漫画では両目が紫色となっていた。(漫画のリンク先→こちら)
クロスが喜々とした表情で言う。
「ようやくこの力が俺のモノとなった。俺は全てを変えることができる。全てはより良くなるだろう。あいつらを取り戻して、共に明るい未来を築けるんだ!」
そして「OVERWRITE」を発動させるも、生まれたのは全く面影がない異形のモンスターばかりだった。その光景を見て、クロスに涙がこぼれる。
「...どうして皆違って見えるんだ?なんで...俺はお前たちを覚えていないんだ?」
「ーそうか、自分が完璧になる必要があるのか。完璧なら俺の完璧な家族を取り戻せるー」
ケど、ソレはデキなイ ニイちャ_...
完璧な家族を家族を取り戻すために自らに「上書き」の力を使うも、結果としてクロスは同じく異形のモンスターになり果てた。
オレたチは カンペきダ
ここまでみたら流石に分かる通り、クロスは例え「OVERWRITE(上書き)」を手に入れても使いこなすことはできないのである。
テーマ曲
Cross Theme (クロスのテーマ)
クロス「めっちゃそのままの曲名だな」
(XTALE FRISK AND CHARA'S SHOW 2のセリフから)
クロスのテーマ曲として、作者のJakei氏がメロディーを作曲。最終的にJakei氏の夫のNyxTheShield氏がアレンジを加えて完成された。現在は主に4バージョンに分かれて公開されている。
- CROSS THEME - XTENDED VERSION (拡張バージョン) By Jakei
Jakei氏がメロディーだけ作曲したバージョン。2017年4月27日に公開された。
- Cross Theme (Remix by NyxTheShield)
NyxTheShield氏がアレンジを加えたバージョン。2017年7月21日に公開された。
- Cross Theme (Remake)
NyxTheShield氏がアルバム「XTale - Boss Rush」用にリメイクしたバージョン。2018年10月25日に公開された。
- Cross's Theme (2020 Remake)
NyxTheShield氏による新しいリメイクバージョン。AKG240ヘッドフォンで作曲し、2020年10月5日に公開された。また曲名が「Cross's Theme」に変更されている。
その他(ストーリーネタバレ)
以下、X-tale本編でのネタバレが含まれます。閲覧は自己責任で。
X-tale
まだ彼が幼い頃、地下世界の遺跡で発見されたX!Friskと出会い、最初の親友となる。その後、国王夫妻の養子となったフリスクはバリアを破壊してモンスター達を地下からを開放したが、20年近くの間全く成長しなかった(地下世界で6年、地上に出てからは15年経過している)。それを不審に思う人々からフリスクが迫害されないよう守るため、弟のパピルスと共にロイヤル・ガードになるための訓練を受ける。
Underverse
自身の行動が引き金となり「空っぽ」になってしまったX-taleの世界。それを元に戻す為に、彼の体に宿るX!Charaの助言とX-Eventの力を借り、オリジナルのサンズのタマシイを奪うことに成功する。そしてクロスの負の感情に惹かれて現れたNightmare!Sansと契約してマルチバースを移動できるようになると他の世界からコアコードを奪い、空になったX-taleに追加するために他のAUの襲撃を開始する。
過去の時間軸でのサンズ(クロス)
- タイムラインNO.2
2番目の時間軸では商売をしていたりジョークを好んで言っているなど、原作のサンズと近い性格をしていた。
フリスクとキャラ、Xガスターの関係を知るただ一人の人物だったが、幸せな世界のシナリオを面白くしたいという創作者の身勝手な理由で、フリスクと仲の良かったサンズ(クロス)が死ぬように仕向けられる。(直接的な描写は無かったが、横たわったサンズの体が塵になりかけて動けない様子だったので、おそらく瀕死の状態であると推測される。)
- タイムラインNO.3
3番目の時間軸ではクロスの方が弟であった。それは、X-taleの作者が実験でUnderSwapの世界を模倣したためである。
- タイムラインNO.9
9番目の時間軸も、原作のサンズと同様に商売をしている様子が描かれている。
-タイムラインNO.10
モンスター達を地下世界から解放し、世界平和の象徴となったフリスクを守るために弟のパピルスと共にロイヤル・ガードのメンバーとなったクロスは、平和な世界で穏やかな日々を過ごしていた。
しかし水面下では、フリスクはXガスターに反抗するためにキャラと様々な計画を練っていた。
ある時フリスクはXガスターの間違いを正すために、クロスに自分を殺してもらおうと彼のコアコードを「ジェノサイド」に書き換えてしまう。
だが親友であるフリスクを殺すことは出来ないとクロスが拒んだため、今度はクロス以外のロイヤル・ガードのメンバーを「上書き」してXガスターの殺害を試みる。
クロスはキャラによって計画の邪魔になると見なされ、かつての仲間に排除されかけたが、タマシイを半分損傷しながらもすんでのところで一命をとりとめる。
一方でフリスクとキャラはXガスターを追い詰める事に成功したが、戦いの場に乱入してきたクロスによってXガスターは青攻撃でやや乱雑に場外に放り出されてしまい、計画は失敗してしまう。
親友と仲間に裏切られたクロスは完全に暴走していて、全てを破壊してフリスクから「OVERWRITE(上書き)」の力を奪い、自分が世界を上書きしようと考えていた。たとえ仲間を殺してしまっても、上書きさえすれば全て元通りになると思っていたのだ。
そして仲間を皆殺しにしてフリスクのタマシイを奪うことに成功するが、クロスがフリスクのタマシイを取り込んだ瞬間、X-taleの世界は存在していた全てのものが消滅してしまった。
消滅の原因は、クロスがフリスクのタマシイを奪い、自らの体に取り込んだ事にある。
フリスクはXガスターのタマシイの半分を所有する「X-Event(エックスイベント)」であり、XガスターこそX-taleを創造している作者であった。そのため、タマシイをクロスに奪われ作者を失ったX-taleは、何も無い「空っぽ」の状態になってしまったのだ。クロスが「作者」の役目を引き継ぐはずであったが、Xガスターは上書きの力をニンゲンの体で最大限に働くようにプログラムしていたため、モンスターであるクロスは新しいX-Eventでありながら作者として新しい世界を創造できなかったのである。
X-Eventとは、Xガスターののタマシイの半分を所有する存在に与えられる称号で、Xガスターのために新しいアイデアを生み出し、X-taleの世界に新しい何かを作りだす為の道具のようなものである。
X!FriskとX!Charaは実験によりX-Eventの試作品として作られた。
「...彼の世界で何か起こったみたいだ」
「X-Event」としての能力を扱えないと知り、絶望していたクロスの目の前に現れたのは、AUの守護者であるInk!Sansだった。少しあてが悪そうな態度を見せたInkは冷や汗をかきながら目の前にいる人物に名前を聞き始める。そして彼はこう名乗った。
「...オレはクロス。」
Oh. That is a very nice name.
ああ。とてもいい名前だね。
I`m looking forward to your next move, Cross.
君がどんな動きを見せるのか楽しみにしているよ、クロス。
I AM WATCHING YOU.
私 は 君を 観察 して いる 。