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愛の戦騎アイガロンの編集履歴

2021-09-18 12:58:29 バージョン

愛の戦騎アイガロン

あいのせんきあいがろん

『愛の戦騎アイガロン』とはキョウリュウジャーに登場するデーボス軍幹部、哀しみの戦騎アイガロンのタグ。

惚れた女に一途な思いと愛を貫き通す哀しみの戦騎アイガロンの勇姿


概要

注意:本記事にはキョウリュウジャー終盤(ブレイブ46)のネタバレが含まれます。また、放送当時の台詞を入れていますので、閲覧する際にはご注意ください。



哀しみの感情を司る戦騎アイガロンは、自分と正反対の感情を司るキャンデリラとはよく意気投合し、次第に一緒に行動を伴にしていたキャンデリラに好意を寄せ、届かぬ愛に恋煩いを見せる等、彼女に恋愛感情を寄せていた。

しかし、キャンデリラが人間側に寝返る事を危惧したカオスから、彼女を抹殺するつもりであることを聞いて愕然する。自らも用済みとして消されそうになり、正体を現したアイスロンドキルボレロ達の攻撃に負傷しながらも彼女を守ろうと決意し、その危機をキャンデリラとラッキューロに伝えるべく氷結城から逃亡、重傷を負いながらキャンデリラ達との合流に成功し危機を伝える。

しかし、キャンデリラ抹殺のために送り込まれたアイスロンドの急襲を受ける。攻撃から2人を庇いながら逃走し、その最中にダイゴを除くキョウリュウジャーと偶然鉢合わせる。

その時、アイガロンは自分の事を怨んでいるはずのイアンにキャンデリラ達の助命と保護を懇願。


アイガロン「おまえら、頼むよ! キャンデリラちゃんとラッキューロだけでも助けてやってくれぇ!」

イアン「何、勝手なこと言ってやがる!!あれほど人間を哀しませ……オレの親友の命まで奪っておいて!!」


当然、友の仇だと断ろうとするイアン。

しかし……


アイガロン「ああ、分かってる……だから、オレ様のことはいいんだ!でも、こいつらはな、まだ人間を殺したりしてないんだよ!いいやつらなんだよぉ!」


自らの犯した罪を自覚しながらも、イアンの怒りを買うのを承知の上でキャンデリラとラッキューロだけでも助けてほしいとイアンに懇願するアイガロン。自分を犠牲にし、仲間を守ろうとするアイガロンに複雑な思いをするイアン。


アイガロン「うぅ……頼むよぉ……!守ってやりてぇんだ…″惚れた女″ぐらいよぉ……!!」


愛するキャンデリラへの想いを告白するアイガロン。しかし、アイスロンドから衝撃の事実が明かされた。


アイスロンド「あぁ……何と哀しいブリキの人形TTアイガロン、あなたはね……以前、最初に感情を爆発させた時、もう死んでいたんですよTT」


あまりの衝撃な事実に唖然とするアイガロン。


そう、実はアイガロンは以前単身でキョウリュウジャーと戦った際の自爆攻撃で既に一度命を落としていたのだ。

しかしアイガロンの装甲があまりに頑丈すぎるがため、その魂は「大地の闇」に行けず肉体にとどまっていた。

カオスはそれを利用してアイガロンの亡骸に自身の闇の魔力の注ぎ込んで、「死者兵士」として蘇らせたのである。


思えばあの戦いから不審な点はいくつかあった。

時々自分の中に沸き上がる、自分でも制御出来ないような「どす黒い感情」……それはカオスの魔力が具現化したものだった。


自分の死に気付かず、それどころか死して尚も利用されていた事に驚愕するアイガロン。


アイスロンドに「死者に恋などできない」と突き付けられ愕然とするも、「まぁ、哀しみのもとを絶ってあげましょう……TTそれが、私の今回の使命ですから!TT」と無情にも放たれた「爆音符」からキャンデリラを守るために咄嗟に庇って致命傷を受ける。キャンデリラとラッキューロが駆け寄り、愛する人の腕に抱かれるアイガロン。


アイガロン「アッハッハ……これでいいんだ……もう、死んでんだし……オレ様」


アイガロンに邪魔されたアイスロンドは彼を「鉄くず」と罵るも、仲間を平然と殺そうとする非道な行為に怒ったキョウリュウジャー達が戦いを挑む。

アイガロンはキャンデリラ達に支えられながら木に倒れ込むと、今まで自分がしてきた所業に対する後悔とも懺悔とも思える心情を吐露した。


アイガロン「″誰かを大事に思う″って、切ないわぁ……もっと早く分かってりゃ……人間だって、面白半分で殺さなかったのになぁ……」


イアン「ふざけんな……今さら、そんなこと言い出しやがって……!」


アイガロンの言葉に怒りを滲ませながら、ディノスグランダーを装備したイアン。


止めようとするラッキューロとキャンデリラを払いのけ、雄叫びと共にアイガロンを攻撃するイアン。しかし、それは彼に対する攻撃ではなかった……。


アイガロン「おまえ……まさか、オレ様の鎧を砕いて……」


イアンは囚われていたアイガロンの魂を解放する為、彼の鎧に穴を開けたのである。

肩を震わせながら、空を見上げるイアン。


イアン「なぜだ……なぜなんだよ!憎い敵の最期だってのに……なぜ、こんな気持ちになるんだ!!」


憎い仇敵の最期に悲しむイアン。その涙がマスク越しに流れ落ち、アイガロンのシンボルに零れる。


アイガロン「あっ…哀しみが来た……さてはおまえ、泣いてるな……?」


アイガロンの問いに反論するイアン。


アイガロン「ちょっと……痛みが引いたよ……おまえの情け……染みる…わぁ……」


葛藤しながらも仇敵である自分を救ってくれた、イアンから流れた涙を感じ取ったアイガロンは、消えようとする命の中で、小さな花をキャンデリラに差し出そうとする。しかし、その手は届かず……。


嘘だといってよ、アイガロン

「……キャン…デリラ……ちゃん……」


愛する人の目の前で力尽き、キャンデリラの事を想いながら消滅するアイガロン。

しかしその魂は大地の闇に堕ちることなく、まるで成仏するように昇天したのだった。


彼の最期にキャンデリラとラッキューロは慟哭。更には彼を士郎の仇と憎んでいたイアンもその死を悼んでいた。


遺された彼の武器である重い哀しみが込められたトホホークをイアンは手に取り、雷電残光・五連突きを弾き返すアイスロンドの強固な防御を粉砕、止めを刺した。


アイスロンド「バ……カ…な……TTそれは……アイガロンの、斧……TT」

イアン「この一撃……おまえなんかとは、哀しみの重みが違う!!」


「人」の心を持ったアイガロンの哀しみを知るイアンの思いを感じ取ったのか、トホホークから一筋の涙が零れた。その後、アイスロンドが爆散すると同時にアイガロンの想いが残っていたのか、キャンデリラ達の所へ戻ってきた。


彼の死を嘆き悲しむキャンデリラに、イアンはアイガロンが渡そうとしていた花を差し出し、告げる。


イアン「逃げろ。そして、この星で生きていくんだ。トリンのように」


アイガロンの命懸けの行動とその最期は、戦隊メンバー達との交流で揺らいでいたキャンデリラとラッキューロの心を大きく、そして決定的に動かした。

この出来事を経て二人はデーボス軍から完全に離反し、最終決戦で共に大地の闇に赴き、カオスの撃破に貢献する事に繋がった。



哀しみを集める為に多くの人間を哀しませ、イアンの親友・士郎の命まで奪った哀しみの戦騎アイガロン。しかし、キャンデリラへの一途な思いと恋心を持ち、次第に人間の心を持つようになった。

そして最期に見せたのは、自らを犠牲にしてでもキャンデリラやラッキューロを助けようとする一途な思いと漢気、死者兵士になり叶わぬ恋となっても最後まで彼女を思い続け、一途な想いを貫き通した漢の勇姿であった。

彼の悲しき最期に、キャンデリラとラッキューロ、更には彼を士郎の仇と憎んでいたイアン、そして多くの視聴者がその死を悼んだ。


特記事項:哀しいブリキの戦騎は、最期に心を得る。


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