概要
1990年にクインテットが製作、エニックスより発売されたスーパーファミコン初期のアクション&シミュレーションゲーム。
プレイヤーは地上を見下ろす神となり、地上にある神の石像に乗り移って、魔王サタンに乗っ取られた世界を救う戦いを繰り広げる。
この戦いは、「アクションモード」「クリエイションモード」の2つのパートに分けられており、アクションモードで神像に受肉し各地を支配する悪魔を討ち滅ぼし、その後のクリエイションモードで人間たちを導き土地に良き人々を根付かせ、全ての魔物の巣を封印して次なる悪魔の地へと旅立つ、という流れとなっている。
その多彩なアクションと奥深いクリエイションモード、そして古代祐三氏による優れたBGMから神ゲーとの評価も高い。二重の意味で。疑似人間界に傍観者のプレイヤーが手を下すという、「神視点」作品の走りのゲームでもある。
要するに「神となって悪魔と戦い人間界を復興させる神ゲー」である。
余談だが、古代氏が手がけたBGMはファイナルファンタジー4の音楽スタッフを愕然とさせ、すべての音楽を作り直させるに至った(そして発売は遅れた)という逸話がある。
<その後、2012年のFINAL FANTASY展にて、植松伸夫により大げさな表現であると訂正され、実際には音源のサンプリングをやり直した程度としつつも「当時は勝てなかった」と評価している。この事から、ソフトウェアのリリース時期を加味すれば、優れた表現を実現していたといえる。>
それから3年後の1993年には続編の「アクトレイザー 2沈黙への聖戦」が発売されているが、こちらは海外向けに制作した為、純粋なアクションゲームとなっており、難易度もより一層高くなっている。
しかしながら日本国内ではクリエイションモードが廃止されたのと凶悪な難易度が不評だったせいか、前作ほどの人気を集めるには至らなかった。世界観もグロ…(文章はここで途切れました)。
なお、クリエーションモードが削除されたのは海外では不評だったのが主な理由。またクリエーションモードの意義的には前作以後繁栄している2でやれないのはストーリー的には妥当と言える。
両作品でグラフィックを担当した、古代彩乃氏は古代祐三氏の実妹である。
2021年9月24日、フルリメイク作『アクトレイザー・ルネサンス』が発表と同時に配信開始。
PS4、switch、steam(PC)、スマートフォンに対応と手に取りやすく、旧作同様に
アクションゲーム・シミュレーションゲーム初心者にも遊びやすい一作となっている。
3Dプリレンダグラフィックを2Dで動かす形式を取っており、キャラがぬるぬる動く。
旧作の雰囲気とシンプルなプレイフィールを踏襲しつつ、新キャラクターとして
魔物と戦う力を持つ人間「英雄」と、新パートとして英雄を筆頭に神と人の力を結集し
魔物から町を守り抜くRTSパート「防衛クエスト」が追加されている。
また、クリア後に新たな地域「アルカレオネ」も追加されている。
アクションパートでは通常攻撃が3連撃までつながり、3撃目は短距離切り抜けに派生可能に、
さらに飛び上がっての切り上げ、急降下しての切り落とし、高速で下がるバックステップと
2Dアクションにおいてストレスなく攻防するのに必要な能力が追加されている。
この追加アクションは一部無敵が付与されており、使いこなすと圧倒的な能力を発揮できる。
普通に歩くよりバックステップ連打のほうが速いため、熟練するほど敵に背を向けるようになり、敵をバックステップの無敵ですり抜けながら前方に進むこともしばしば。
登場キャラクター
神
主人公。ACTモードで魔物達と戦う。神≒プレイヤーという構図のためか喋らない。
天使によると「諦めるということを知らない、人を愛するお方」らしい。
魔王サタンに敗れ眠りについていたが数百年後に目覚め、世界を取り戻すべく立ち上がる。
天変地異を操る「奇跡」の力を持つほか、石像に降臨して一時的に受肉し自ら魔物を打ち倒す。
エンジェル
本作のナビゲーターであり、クリエイションモードでの操作キャラ。地域を荒らす魔物を弓で撃退する。
神の使者として英雄と言葉を交わしたり、陳情を聞いて神に報告したりもする。
少々毒舌で天上の存在として人間の愚かさ、脆弱さをナチュラルに下に見ている所もあるが、
それでも人間を愛すべきものとして神とともに保護し見守ろうとする気持ちは本物。
『ルネサンス』では天使名義。
英雄
ルネサンスで追加。魔軍進行では砦の住民と共に魔物と戦う。ゲームの進行に応じて最大3人まで場に出せる。
フィロトス
フィルモアの英雄で、屈強な男戦士。住民が他力本願になる事を危惧している。
ダニエラ
ブラッドプールの英雄で、内気な女魔法使い。
アロンゾ
カサンドラの英雄で、飄々としたガンマン。
ミグラナ
アイトスの英雄。魔物の群れに一人で立ち向かえる強さを持つ女戦士。
シェマール
マラーナの英雄。新興宗教の司祭代行である男性。人々を惹きつけるカリスマ性を持つ。
タヤ
ノースウォールの英雄である弓使いの少女。実は魔物であり、地域を支配するフロストワイヴァーン(通称フロト)と仲が良かった。
関連タグ
レトロゲーム エニックス スーパーファミコン スクウェア・エニックス
天穂のサクナヒメ…ちょうど30年後の2020年発売のアクション&シミュレーションゲーム。和風テイストながら、主人公が神で何よりシステム周りが近い事から『和風アクトレイザー』と揶揄される程。