ヘルメス「あれが伝説の零福ですか。災い転じて福となす——第六回戦は因縁の対決になりましたね」
概要
『終末のワルキューレ』に登場する、本作オリジナルの神。
神VS人類最終闘争(ラグナロク)における神側の闘士の一人である毘沙門天が、他の七福神たちと一つに成る事で誕生する本来の姿。
「降臨すると天絶え福が消え、大いなる災いをもたらす」と呼ばれる凶神であり、第6回戦にて因縁ある釈迦と死闘を繰り広げた。
人物像
神というよりは鬼か悪魔とでも形容すべき禍々しい姿をしており、ヘイムダルは「子供」と表現した。後述する過去から釈迦を酷く恨んでおり、彼に対して「反吐が出る」と吐き捨てたりもした。
元は福を零す神であり不幸を吸い取る力があったが、吸い取った不幸によって身も心もすさんでいく中、その意に反して不幸を吸い取ってもらったはずの人々は幸福になることができず助けた少年にすら邪険にあしらわれたことに絶望。
その直後釈迦と出会い、その後ろに付き従う人たちが皆幸福そうにしていた姿を見て彼を問い詰めると、幸福とは与えられるものではなく自分で至るものだ、不幸のあるところに幸福がある、と言われる。
自身の価値観を否定されたことや、神であるのに人間に負けたという嫉妬心から、発狂した零福は凶神へと変貌してしまう。そのまま人間を襲おうとするが、かろうじて残っていた福の神としての意識により反発。本来の役割を果たすために7つに分裂したのが七福神である。
使用する神器は斧爻。零福自身の不幸を感じるたびに、その不幸を吸うことで威力が増し形状を変化させる斧。
恐ろしい事実
以下ネタバレ注意
激闘の中、釈迦によって負の感情が晴れ、元の善神に戻った零福だったが、突然角が彼自身に襲いかかり巨大な龍へと変貌。零福を呑み込み、異形なる第六天魔王波旬へと変貌を遂げた。
波旬はかつて冥界を半壊させた怪物であり、かつてその強大な力に肉体が追い付けず自壊して消滅したのだが、わずかに残っていた残穢をとある神が回収・培養して造りだした種を、福神だった頃の零福に密かに植え付けていた。
零福が凶神へと変貌したのも、この波旬の影響があったのかもしれない。