「あっ ううん!別にそのっ女の子同士がいけないって意味じゃなくて!(むしろアリだと思うんだけど!)」
Fateシリーズの登場人物。主な登場作品は『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』シリーズ。愛称はミミ。詳細は後述。
CV:佐藤聡美
人物
『プリズマ☆イリヤ』の主人公であるイリヤスフィール・フォン・アインツベルン(イリヤ)および美遊・エーデルフェルト(美遊)の同級生。後にクロエ・フォン・アインツベルン(クロ)とも関わりを持つ。
おとなしく礼儀正しい優等生タイプの女の子。ヘアピンを愛用 している。
基本的にはイリヤとともに、栗原雀花、森山那奈亀、嶽間沢龍子ら3人と行動する事が多い。イリヤを除く、この4人の中では少なくとも一番の常識人である。
ただ、それゆえに普通属性のため、残念ながら非常に影が薄い。これを原因として美遊には名前すら憶えてもらえずにショックを受ける一幕もある。一方で、そのステルス能力は時にマジカルルビーすらも出し抜く事がある。
常識人ゆえに個性的すぎる周囲に翻弄されて憂える力なき哀れな子羊。
……だった、ん、だけどなぁ…………
※以下、ネタバレ
腐して輝ける堕天の軌跡
■■■が■■■で■■■は■■■!!!
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マンガ第2期「2wei」(アニメでは第3期「2wei Herz!」)にて型月ワールド最凶(最狂)登場人物の一角とまで言われる腐女子に覚醒してしまう。
まず、1期無印のエピローグでイリヤにデレて友達という枠を超えて密着するようになった美遊の姿に言葉に出来ない衝撃を受ける。
更に、第2期2wei!でイリヤそっくりのクロに誘惑され、魔力補給を目的とする情熱的な熱いキスを(気絶するまで)される。更に夏休み前の水着選びでクロとイリヤの情熱的魔力補給を目撃しその道に覚醒してしまう。
それからというもの日々を悶々と過ごすようになり、「このままでは自分がダメになる」という思いから煩悩を文字にして全部吐き出すことで自身の浄化を試みる。しかし「キャラが思うように動かない」「行動に説得力がない」「そもそも動機が不明瞭」と表現者にしかわからない苦悩に直面。だったらとイリヤ・美遊・クロの性別を男に転換し、自身をモデルとする女の子が主人公のホモでバイな美少年三人との逆ハーレム物「禁断のカルテット」を思いつき、その瞬間に運命的な何かが降臨してstey night(要は徹夜)の果てに見事に完成させた。まさにミミの運命の夜とはこの事だったか、この出来事がきっかけでBL道に目覚めてしまい、同ネタでのちのち何本も執筆する事に。さらに「士郎×一成」で大学ノート12冊にも渡る大作を書き上げた。ちなみに「士郎さんヘタレ攻めに一成様押しかけ受け以外考えられない 」とのこと。また業の深い……。
ただ、この執筆活動は、学校の授業中にも行っていたが、誰にも読ませていなかった。
しかしミミがBL小説を書いていることに薄々感づいていた雀花が姉である火雀が執筆する同人誌の穴埋めを迫られた事で事態が一変。雀花は美々をだまくらかして、原稿の穴埋めに彼女のBL小説を使い、しかも即売会で美々にコスプレの上で売り子をさせた(因みに売り子のシーンはアニメのみで、原作では「コスプレさせられて売り子をやらされました...」と語っている)。その際に美々は簀巻きにされ、ガムテープで口を塞がれながらも泣きながら必死に抵抗したが結局は抗えず(アニメでは火雀に「つらかっただろう、苦しかっただろう。その気持ちはよく解る」と図星を突かれた上で理解および受容されて心理的に抵抗できなくなってしまった)、結果としてコレが最終的なトドメとなり、以後は光速すら超えて腐界へと堕ちていく。
そして伝説へ
最終的に、その道に踏み込ませた雀花ですらも持て余すほどの超暴走型バッドステータス状態に突入。イリヤいわく「教育的配慮が必要そうな単語」を連発・絶叫するようになってしまう。その様はクロに「なんかバーサーカーっぽい」とすら評された(漫画でのミミの該当セリフにはクラスカード・バーサーカーの叫び声と同様の効果が付されている。アニメでは暴走機関車の効果が付され、規制音が蒸気解放音となっている)。
火雀のことをお姉さまと呼んで慕うなど腐女子という枠を超越しているのではないかと推定される。本人いわく、はじめから「わたしの魂がBLの形をしていただけ」だったらしい。ご丁寧な事に告白時は瞳の色が「B」と「L」のハイライトを湛えたピンク色になっていた。腐の世界がミミの起源だったのか?
腐女子を超越した結果、彼女自身の恋愛観すら変えてしまい「男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で恋愛すべきだと思うの」という曇りなき純真な瞳を輝かせながら恐ろしくおぞましくドス黒い史上最悪な迷言が飛び出す。なおこの発言が飛び出した直後その場に居合わせたイリヤ、クロ、栗原姉妹はそっと逃げ出している。
ちなみに原作ではこのエピソードに美遊は登場していない。アニメでも出番こそあったが、原作での展開を壊さない為かほとんど無言だった。が、代わりに雀花から渡された同人誌にのめり込み、果ては美々の創作小説も熟読するなど、良い意味で動く背景に徹していた。
そして前述にあった他の全員が逃げ出した事にも気付かない程に熱中し、終いには「理解できなくもない」と前向きな表情と共に発言。ブラコン、ガチ百合に加え、腐女子属性すらも会得してしまうなど、業の深さ……もとい属性の幅だけなら他のキャラクターにも負けてない。
しかも同級生組の黒髪勢は全員腐った事になる。
同様の趣味や嗜好を持つ者は型月作品の世界観では珍しい事ではないが、ミミのそれは、そんな先達らですら及びもつかぬ深淵にまで手を伸ばしかけている。さすがに同嗜好の先達たちですら小学生という若い身空でそこまで堕ちるような真似はしていない。それこそがミミを最凶・最狂の一角とすら呼ばしめる所以。腐界の英霊にすら至りかねない道なき道を驀進するミミの明日はとても楽し……いやいや、とても心配である。
だが、その腐英道こそが彼女の運命(Fate)だった……のかもしれない。
原型
実はミミは『プリズマ☆イリヤ』のオリジナルキャラではなく、別作品『Fate/hollowataraxia』での釣りイベントに登場するギルガメッシュをとりまくモブの1人であるヘアピン少女「ミミちゃん」を原典とし、そこからプリズマ☆イリヤ世界における(並行世界のミミとしての)独自設定を付与されて成立したキャラクターである。ちなみに原典での登場カットはわずかに2枚。もちろん『プリズマ☆イリヤ』での腐女子設定などあるわけもなかった。
なのに、単なるモブに過ぎない筈だった少女が、なぜか型月最凶(狂)へ。まさしくどうしてこうなった。
余談
Fate/GrandOrderコラボイベント『魔法少女紀行〜プリズマ・コーズ〜』にて、彼女を意識したパロディ台詞が登場する。しかも発言者はイリヤ顔の贋作である。