🏫ストーリー
これが、新しい家族のカタチ。
季節は春……。晴れて高校1年生となった少年・光太郎。
さわやかな青春の気配に期待を膨らませていた彼の高校生活が、家族によってぶち壊される...!?
『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』の仲間りょう新連載!!
家族ギャグ×学園ギャグの、今までありそうでなかった新ジャンルの笑いをご堪能あれ!!
🏫作風
🏫ギャグマンガとして
前作の磯部磯兵衛が時代劇を元ネタにしたシュールギャグだったのに対して、今作は学園ドラマとホームドラマをベースにシュールギャグを展開している。
前作が歴史上の偉人や、江戸時代そのものに対してトンでも設定やぶっ飛んだキャラ付けを行った、主にノリと勢いのあるギャグに重点を置いた作風であったことに対して、今作はシュールコントのような現代にありそうでなさそうな、でもやっぱりちょっとありそうな設定を基に、人間関係や一人一人のキャラクターを掘り下げたストーリーと言った、ストーリーテリングに重点を置いた作風になっている。
🏫青春漫画として
ギャグマンガとしてもシュールなストーリーテリングから高いクオリティを誇る本作だが、話数を追うごとに意外なほど青春漫画としても評価されている。
特に家族全員がそれぞれ別の部活に入部してからというもの、それぞれのキャラクターの部活に対するスタンスの違いからギャグやストーリーにも大きな幅が生まれており、家族それぞれが各々の青春を送っている。その様を指して、ギャグマンガの体で複数の部活もののいいとこどりをしている漫画とも言われる。
また、Twitterではハイキュー!!の後継者だの、アオのハコのライバルだの、20年代ジャンプの貴重なスポーツ枠だの言われてもいる。
ちなみに、各々が所属している部活と、その際のストーリー内容は以下の通り。
- バレー部所属:父・家谷一郎。「努力で才能を開花させる王道熱血スポコン」
- 男子テニス部所属:長男・家谷光太郎。「恋と本気の部活に揺れる学園青春もの」
- 将棋部所属:長女・家谷春香。「才能で弱者を薙ぎ払う修羅の道を行く将棋もの」
- 水泳部および野球部マネージャー:家谷静香。のぶかつ
🏫評価
実は、連載開始当初はそこまで評価の高い始まりではなかった。
というのも、ジャンプでは往々にしてあることだが、本作が連載開始されたのと同時期に破壊神マグちゃんと僕とロボコの二大ギャグマンガが連載を開始しており、いわゆる新連載の潰し合いの中で本作は連載が開始された。
その中で、マグちゃんとロボ子の両作品ともがジャンプのギャグ枠の看板漫画とも言えるほどに人気を博し、次世代のジャンプを担う作品として注目されるようになった。
更に、同時期には、島袋光年、篠原健太、松井優征と言ったかつて少年ジャンプで連載を経験し、かつ複数のヒット作品を生み出した経験のある伝説とも言える漫画家たちが連載を開始していた。
そんな中でも本作は、あまり良い評価を得られなかった。ジャンプギャグ漫画のトレンドが誰も傷つけないギャグに移行する中、家族に振り回されて苦労する光太郎に焦点が当たったのも、低評価の大きな要因だと思われる。
新連載補正切れ後の2回目のセンターカラー(スタートダッシュに成功したかどうかの大きな指標となる)を獲得出来ず、掲載順もドベ常連とあって、一時期は打ち切りの有力候補に上げられていた程である。
しかしそんな中、父・一郎がバレー部に所属するようになったのを切っ掛けとして、家族全員が、青春を楽しむために全力を尽くす路線に変更。それが功を奏し、光太郎や周囲のリアクションのみに頼らずともストーリーに幅が出るようになった。
その結果、31話でようやくドベ常連から脱出したのを皮切りに、掲載順が安定。38話にしてようやく待望のセンターカラーを獲得し、その後はマグちゃん、ロボコと並ぶ三大ギャグマンガとして人気を博すようになっている。
🏫登場キャラクター
🏫家谷一家
家谷光太郎(いえたに こうたろう)
家谷家の長男にして本作の主人公。15歳。高校生活初日に突然父・母・妹・ペットの猫が一緒の高校に通う事になってしまい、唖然としていた。個性の強い家族を比べてなにかと普通と言われる。
色々あってテニス部に所属。いきもの係。
家谷一郎(いえたに いちろう)
家谷家の父親。中卒であった為に高校に行けなかった事をずっと後悔していて、会社を辞め息子と同じ高校に通う決意をした(しかも、受験当日は光太郎の後ろの席にて試験を受けていた)。
運動能力が高く、体力テストでも学年二位。ただし腰痛持ち。係長(係のまとめ役)。
社会人時代はマーケティング部に5年ほど所属していたこともありエクセルは得意。
家谷春香(いえたに はるか)
家谷家の長女で光太郎の妹。本来小学3年生でありながら飛び級で兄と同じ高校に通う事となった(兄の受験当日、父の後ろの席にて試験を受けていた。※本来日本に飛び級システムは存在しない)。入試トップの成績で入学。ほめほめ係。将棋部所属。
夢は学校の文化祭で焼きそばを作る事。
家谷静香(いえたに しずか)
家谷家の母親。年齢は40代。夫同様中卒であった為に息子と同じ高校を受験し、高校に通う。
クラス内ではなにかとママになりがち。料理が得意で昼は何か一品クラスに配ってる。お菓子係。水泳部(?)の飛び込みに挑戦中。
旧姓:山村。あまり勉強はできない方のようで、15歳当時高校に行けなかったのも学力不足から。
家谷ゴメス
家谷家の飼い猫。猫なのになぜか高校に通う事になった。ナーン。いきもの係。
🏫目出鯛高校
家谷一家が入学することになった高校。
作品の主な舞台となる場所。家谷一家の所属クラスは1年3組。
西 進(にし すすむ)
家谷一家のクラスメイト。特に一郎と光太郎と仲が良く、学校だけでなく私生活でもよく遊んでいる。図書委員。
ゲームが得意でTVゲームもトランプも強い。一人っ子。美術部志望で絵が上手い。
屋敷理子(やしき りこ)
1年2組の学級長。常識的で責任感もありそうだが少々精神不安定。
受験に失敗して以来、母とコミュニケーションがうまく行ってないらしい。
ちなみに母は目出鯛高校の教頭。少々状況は違うが彼女もまた親が学校にいるとのことで光太郎に同情的なところもある。
竹林信勝(たけばやし のぶかつ)
野球部に所属するクラスメイト。父子家庭で育っているため母性の強い女性に弱く、光太郎の母・静香に惚れ込んでしまっている。その息子の光太郎と相談の上、“お母さんが欲しいのでは?“との結論に至り静香さんと擬似親子を演じることで一時は抑えれたが…?
擬似親子を演じて以来、静香さんからは「信勝」と呼ばれている。光太郎とは友人。一郎とはクラスメイト。
知念匠(ちねん たくみ)
1年3組の担任。教師歴10年。歴10年あっても一家で入学してきた生徒を相手にするのは初めて。
🏫目出高バレー部
父の一郎が所属する部活。それなりに強いことで有名。
洲崎透流(すざき とおる)
バレー部の一年にしてエース。一郎のライバル。体力テスト学年一位。2組。
実力主義なところがあり、あまり他人と気が合わない。最初は張り合える相手のいないバレー部に気落ちしていたが、一郎と出会ったことで変わり始める。
バレーの才能だけでなくイケメンとしても有名で、バレー部のマネージャーから密かに好意を寄せられている。
勉強はできないタイプ。スポーツ推薦。
赤井琴音(あかい ことね)
男子バレー部マネージャー。2年。
洲崎と同じ田野椎中出身。そのため洲崎に対して事情通。
急に入ってきたデカいおっさんの雑用係を厳しく指導、練習に参加するまでは自分のしもべ扱いをしていた。
成瀬清太郎(なるせ せいたろう)
男子バレー部部長。3年。
入部テスト終了後に来た入部希望者・一郎の熱心さを認めて雑用係として入部させてくれた。
1年エースの洲崎に大きく期待を寄せており、彼を武器に全国を駆け上がろうとする。しかし洲崎の成績不振から洲崎のスタメン落ちを余儀なくされ、代わりにOBから推された一郎を入れる判断を下した。
川藤強(かわとう つよし)
男子バレー部監督。高校バレーでは注目選手になり、現在は厳しいと評判の指導者。44歳。
一郎の心地井中学時代のバレー部の後輩。
当時から一郎のことを非常に尊敬しており、そんな一郎が新入部員となったことで色々とバグった。
渋谷類(しぶや るい)
目出鯛高校男子バレー部2年の幽霊部員。素行が悪く、停学を食らっていた。
推薦組で才能は洲崎並みと称される実力者。1年生の頃はよく部活に参加しており、彼のおかげで勝ちを掴むことも多かったという。
しかし、2年になって握怒居高校の生徒とつるむようになってから部活に来なくなった。
停学明けで部活に戻ろうとするが、自分の居場所に一郎が入っており、競おうとするも負けが続き、一郎の言葉で堅実な練習を舐めていた自分を反省。脱・ヤンキーしてマジメにバレーの才能を伸ばし始めた。
🏫目出高男子テニス部
息子の光太郎が所属する部活。
基本的に勝利よりも楽しさを重視する気風だが、それ故に試合に対してもあまりやる気がなく、一時は廃部寸前まで追い詰められた。
そんな中、一郎と光太郎の予期せぬ活躍により廃部を免れ、光太郎はテニス部に入部し、その後一郎はバレー部に入部する。
北山 拓海(きたやま たくみ)
テニス部部長。3年。エンジョイ&ファイアーを掲げて部活を楽しんでいたが、色々と理由をつけては練習をせず、成績や評判を作れず、人数も足らないため大会にも出れずにそのまま3年間を終えそうだった。
光太郎のおかげで人数が足りたため記念出場ながら公式大会に出場できた。
佐野 隼人(さの はやと)
2年。オールバック。
黒川 歩夢(くろかわ あゆむ)
2年。8:2。
🏫目出高将棋部
春香が所属する部活。
部員数は春香が所属するまでは男子生徒三人だけだったが、全員粒揃いの精鋭であり下手したら目出高の全部活の中でも最強の実力集団。
筧清司(かけい せいじ)
春香を将棋部へと誘った将棋部主将。背が高く浅黒い肌をしている。2年3組。
将棋歴7年アマチュア五段の実力で春香に将棋を教えるが、初戦で実力を超えられてしまう。以降春香の才能を見込みその実力を伸ばそうと手を尽くしている。
上野 真(うえの まこと)
将棋部所属の2年生男子。ぽっちゃりな見た目。アマチュア三段。
倉本 新(くらもと あらた)
将棋部所属の2年生男子。長髪で痩せ型。アマチュア初段。
🏫部活や学級以外での目出鯛高校の関係者
花沢 誠(はなざわ まこと)
上級生。怖い顔をしているが根はいい人。愛という名の妹がいる(しかも兄同様に顔が怖い)。
春香からは「運び屋さん」と呼ばれている(過去に肩車したことがある為)。
色々あって親と離れて暮らしており、親戚からの補助はあるが生活費の足しにするためアルバイトを掛け持ち。
弓木亜梨沙(ゆみき ありさ)
一家の同級生。光太郎が廊下ですれ違った際に一目惚れした。
母・静香の中学時代の同級生・花江さんの娘。その縁あってか光太郎とはちょっと近い関係。
吹奏楽部アルトサックス担当。
校長
校長室に芳香剤を付けており、それがたまたま家谷家のトイレと同じだったため校長室をゴメスのトイレにされしまう。事情を知る前は自身の長い教師生活の中で恨みを買っていた人物からの嫌がらせかと思っていた。
ハドソン・昌志・ハドソン
アメリカ育ちのシャイボーイ。目出鯛高校に編入を検討していたところ見学中に昌志と一家が打ち解けたのが決定打になったよう。繊細ではあるが意外とフレンドリーで光太郎とはトモダチ。アメリカから引っ越した先が弓木家の隣家で、亜梨沙さんと窓から挨拶できる。学校ではクラスも一緒で席も隣。漫画好き。
アメリカにエイミーというガールフレンドがいる。
🏫学外の人物
奥野順平(おくの じゅんぺい)
バレー部OB。24歳。目出鯛男子バレーの黄金世代の1人。
よくその思い出に浸りに体育館まで来ていた。
青山達也(あおやま たつや)
トボタ自動車人事部課長。一郎が高校生になる直前まで勤めていた会社での元同僚の友人。
営業部課長だった頃の一郎の実力を認めており、共に出世コースを行く仲間と思っていたが…。
一郎の高校で充実しているという言葉を信じず、無理矢理でも職場復帰させようと行動中。
寺島聡(てらしま さとし)
木乃独高校3年男子バレー部部長。エース梅沢とのコンビネーションが強いらしい。
彼が2年生の時の春高では目出鯛高校に勝利して都代表を得ている。
梅沢蓮(うめざわ れん)
木乃独高校2年男子バレー部エース。彼がバレー部に入ってから木乃独の成績は一気に上がり目出高に並ぶ強豪チームとなった。
矢守完徹(やもり かんてつ)
日比野市噴水公園前交番勤務巡査。28歳。目出鯛高校出身。
学校をサボって喧嘩していたゴメスを補導する。
榎本悠(えのもと ゆう)
市立羽玲椎小学校3年生男子。春香の小学校2年生時代のクラスメイト。
家谷ベン
ゴメスの飼い猫。ゴミ捨て場で弱っていたのをゴメスが拾った。
その後、親が迎えに来て野生に戻る。
家谷八郎(いえたに はちろう)
一郎の実父。日比野市立病院に入院している。点滴が手放せない83歳。
一郎から嫌われているようだが、八郎は仲良くしたがってる。
三ツ矢 舞(みつや まい)
他校の将棋打ち。対局会にて春香に挑まれて負けてしまい、一時は心が折れかけたが復帰。以降は春香とは良い女友達。春香が殺しあいのらせんから抜け出せないであろうことをいち早く予感している。
桐生 知洋(きりゅう ともひろ)
プロ棋士。三冠。パンケーキ屋で春香が偶然見かけた現在最強と言われる男。
現在まで30のタイトルを取っており、対局前にはその分のパンケーキを積み上げる。
武田
春香に奨励会入りを薦めたプロ棋士。タイトルには至れてない。
バーチャルアマゾネス
バーチャル次元の人気者。歌ったりゲームしたり映画紹介してくれたりとサブカルに強いバーチャルキャラクター。語尾は“ゾネス”。未開のジャングルから配信しており、仕事と勉強で頑張るコンクリートジャングルの住人達を癒してくれる。動画視聴者のことは漂流者と呼んでいる。
実はクラスメイトの西くんが正体。一郎と光太郎に身バレ声バレしたのをきっかけにたまに配信に参加するようになる。
現実では漫画・高校生家族公式Twitterを運営。下記の外部リンクからどうぞ。
🏫余談
ちなみに学業において、高校は義務教育に入っていない為、通える年齢に制限は無く成人しても通う者もいる。飛び級は日本には存在しない。
🏫外部リンク
高校生家族公式Twitter
仲間りょう公式Twitter
🏫関連タグ
🏫本作関連
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