概要
世界の多くの国が参戦し、世界規模まで発展した大きな戦争、戦闘の事。
現在、一般的には歴史上で発生したのは1914年~1918年に発生した第一次大戦と、1939年~1945年に発生した第二次大戦の二回のみとされる。
ただし、下記の項目にある通り、世界大戦の要素を満たした戦争そのものは正式に世界大戦とされる二つの戦争以外にも発生している。また、21世紀時点で世界大戦とされる戦争は、ヨーロッパを主戦場としている点で共通している。
実際に発生した世界大戦
複数の国家が連動して起こしている戦闘行為であることと、国民を総動員しての総力戦である事が含まれる。
第一次世界大戦(1914-1918)
交戦勢力:中央同盟国vs連合国
最大の特徴として、ヨーロッパ全域を主戦場としている点が挙げられる。
第二次世界大戦
交戦勢力:枢軸国vs連合国(1939-1945)
第一次大戦よりも確実に規模が拡大している点が大きな特徴であり、ヨーロッパに加えてアジア・太平洋地域の全域も戦場になっている点が挙げられる。
第三次世界大戦について
米ソ冷戦において、キューバ危機と呼ばれる核戦争の危機が起こった、これが歴史上における第三次世界大戦の最大の危機とされており、この事件をきっかけに徐々に核戦争回避の為に米ソ両国は動くようになる。
2022年2月24日に発生したウクライナとロシアの間で発生したウクライナ侵攻において、より明確に第三次世界大戦の危機が起こっており、中には戦争の内実からこの戦争を既に第三次世界大戦とするものもいる。実態についてはウクライナ侵攻を参照のこと。
世界大戦ではないが、世界大戦に匹敵する戦争
三十年戦争(1618-1648)
ヨーロッパ諸国間による長期かつ大規模な戦争。当初はプロテスタントとカトリックの対立から始まった宗教戦争だったが、徐々に各勢力の利害が複雑に絡み合い宗派を問わない敵対・同盟関係が見られるようになるなど利権争いの様相を呈するようになった。
七年戦争(1756-1763)
イギリス・プロイセン連合軍と、フランスを中心としたその他の連合軍による戦争。ヨーロッパはもちろんのこと、アメリカ、アフリカ、アジアにある各国の植民地でも戦闘が発生した。戦勝国となったイギリスは北米での影響力を強めたが、戦費回収の為の植民地への課税がアメリカ独立戦争を招いてしまう。またこの戦争がフランス革命の遠因としても挙げられる。
ナポレオン戦争(1799-1815)
フランスのナポレオン革命後に起こった、ヨーロッパ地域を中心として世界各国で起こった戦争。
主にナポレオンによる征服戦争であるが、ナポレオンを封じ込める為に世界各国が連携している点など、世界大戦的な要素が含まれている。
日露戦争(1904-1905)
日本とロシアによる戦争。
近年の戦史においては、二国間のみならず複数の諸勢力が介入しての戦争、国民を総動員しての国家総力戦という点から、第〇次世界大戦として扱う者もいる。