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概要

お菓子をテーマにした大河ドラマ……ではなく、客観的に見たって相当クオリティが低い大河のこと。

由来は主に女性層をターゲットにした流行への迎合を揶揄するスイーツ(笑)から。

ちなみにそのルーツは2008年の『篤姫』で、本作が「従来の作品よりもホームドラマ成分と恋愛要素が多く、また直接の男目線=狂言回しが無い」という大胆な作風を打ち出した事から。


その後『』や『花燃ゆ』なども含まれるようになったが、別に女性主人公とは限らず、『天地人』や『西郷どん』など男性主人公の作品でも「スイーツ」と呼ばれるようになり、今では視聴者の期待を裏切った失敗作とほぼ同義になった。


そもそも大河ドラマは時代劇であるため、民放ドラマとは視聴者層が若干違う傾向が強く、制作側とターゲット層のズレもこういった評価を引き起こす原因になりやすい。


スイーツ大河の特徴

時代にそぐわない価値観

  • 分かりやすいのは戦国モノ。「武将当人が『戦は嫌でございます』とか言い出す」反戦主張、「女性視点で『時代に翻弄された』事を強調」「側室の否定」といったフェミニズム的な描写などがある。
  • 当時の価値観をロクに考慮せず、むしろ現代の価値観にチューニングしているようでは、スイーツ大河になるのも必然。というか「戦わなければ生き残れない」乱世にあって「聖者ヅラして反戦を主張」すること自体、薄っぺらで説得力が無さすぎるのだ(本当に戦をしたくないのであれば、お家乗っ取り、寝返り工作、暗殺等々の謀略を用いる事になる)。
  • もちろん、そもそもドラマを見るのは当たり前だが現代の価値観を持つ現代人なので作品の価値観が現代寄りになるのはむしろ当然ではあり、程度問題ではあるのだが……スイーツ大河と言われる作品は、しばしばその「程度」を踏み越える。
  • 下手に「戦を肯定するような描写」を入れればそれこそ方々からクレームや物言いがつくだろうし、戦いたくないからと「武士を引退して静かに暮らす」だの「信仰世界に入り、世の中の安寧を神仏に祈る」だのをさせるわけにもいかないので、演出的に見栄えの良い平和主義者と化すのは無理からぬ事。しかしこの時代にそんな綺麗事を堂々宣うヤツなど本来は真っ先に脱落するので、後述する主人公補正ありきと言える。
  • 政略結婚だの側室だのという制度は確かに「女性を政治的な道具として利用」しているが、当時は現代のような「個人」ではなく「家(=家名・血筋)」の価値が高く、それを絶やさないのが最重要視された事情ゆえである。
  • それでも山内一豊直江兼続黒田官兵衛徳川秀忠明智光秀といった「側室を持たなかった」武将もいるためか、直江兼続や江(徳川秀忠の正室)それぞれが主人公の『天地人』・『江〜姫たちの戦国〜』など典型的なスイーツと評されるし、これら程ではなくとも『軍師官兵衛』もやはりスイーツ気味とされる。スイーツ大河はホームドラマ化している箇所が多いため、「側室を持たなかった=正室一筋の愛妻家」とばかりに美化されるのも仕方ないのかもしれない(側室を持つ持たないは武将それぞれの事情もあり一概に間違いとも正しいとも言えない)。
  • 時代を先取りしすぎて、人物を未来人(下手したら神)のように描く。現代人の我々は経緯や結果を知っているが、登場人物にそのまま搭載したら典型的なメアリー・スーになるわけだ。

 

主人公補正

  • 主人公を「正義の味方」「戦が嫌い」といった善人として描き、一方で敵対した人物を典型的な小悪党として描く
  • 主人公の欠点をほぼ描かない(だから尚更聖人風になっていく)
  • 「残酷な行い(ただし当時としてはその行為は必要悪である)」だという理由で、象徴的なものであっても主人公の一部エピソードをカット(またはそれを美談として扱う)
  • 味方であっても主人公ではない人物を無能に見える人物として描き、挙げ句には史実におけるその人物の功績を主人公の功績として描く
  • 主人公及び主人公の一族、その関係者と結ばれるも、史実では離縁した彼らの婚約者とそれの一族を嫌味な人物として描く。

時代から逃げている

  • 戦いや政治といった歴史的出来事より、ホームドラマや恋愛描写を重視している。
  • マイナスな評価を受けている人物を典型的なイメージそのまま、あるいはそれ以上に悪く描く

その他

  • コメディアン、アイドル、モデル、旬の俳優、文化人といった演技力より話題性を重視したキャスティング(ただしそれらの俳優も演技が上手いこともあるので杓子定規に批判するのは禁物)
  • 登場人物の年齢を反映したメイクを施さない(ただし役者の事情もある)
  • 登場人物の少年時代の役に子役を起用せず、そのまま大人の役者に演じさせる。ただし、これについては『平清盛』『真田丸』『鎌倉殿の13人』なども同様。

スイーツ大河と言われている主な作品


上述ほどではないがスイーツ大河と言われやすい作品


スイーツかどうか評価が分かれる作品

  • 八重の桜』:前半は本格的な大河ドラマと称されたものの、作風が変わった後半はスイーツ大河と称されることがある。
  • おんな城主直虎』:女性脚本・女性主人公といった点やパートによってはスイーツと言われることもある。第19話、「女子は血など見飽きておるからの!!!」なる迷言が飛び出した。反面、主人公やその周辺の人々の努力が殆んど報われないハードな内容のため「ハバネロ大河」と称された。ついでに主人公の許嫁はスケコマシである。
  • 軍師官兵衛』:前半はそれらしき描写が目立ったものの、後半になるにつれて主人公が腹黒い面を見せるようになっていった他、周辺人物も何かしらの闇やギスギスした関係性が描かれている。
  • どうする家康』:前半においては主人公の周りの描写がスイーツと揶揄されるが、それっぽい理想に傾倒した者の多くが悲劇的な最期を迎えている。また、敵対する諸勢力がいずれも現実主義者な上、主人公より優秀かつ強大で油断のならないライバルとして描かれている他、一部の人物は乱世の不条理に心を歪まされて何かしらの闇を抱えた人物になっている。更に終盤においては前年の主人公と同じく修羅の道を歩んでおり『八重』と真逆のパターンを辿っている。

スイーツと真逆の作品

  • 平清盛』:スイーツとは真逆だが、こちらはあまりに硬派(かつ難解)すぎて視聴率が取れなかった代表格として扱われる。何人かの女性関係についてはお察しください。
  • 鎌倉殿の13人』『草燃える』:『鎌倉殿』は後半になるにつれ「しぬどんどん」と言われたほどの鬱展開になっていった。『草燃える』は『鎌倉殿』のコメディ要素を排除してさらにハードにした作品と言われることもある。

関連タグ

スイーツ(笑)

ダサピンク現象

メアリー・スー

ポリティカル・コレクトネス

主人公補正


原作レイプ:ある意味。


ケータイ小説なろう系トレンディドラマ漫画やアニメの実写化:共通点が多い。特に、スイーツ(笑)文化の代表格とされると同時に2000年代中盤からブームが到来していた韓流ドラマとケータイ小説のテンプレートの少なからぬ部分が、マダム層若者層を取り込むために一部引用されたと考察されている。なろう系に至っては「ご都合主義が多い」「主人公が理由もなく周りから好かれている」という点が共通している。


月9:この枠のドラマたちに影響を受けたとされているものの、近年は路線変更によりスイーツとは程遠い骨太な作品が増えている。


半沢直樹シリーズ:現代劇でありながら、内容が「骨太な世界観」「恋愛やホームドラマ要素がない」「ルックスより演技力を重視したキャスティング」などから「現代劇の皮を被った時代劇」と言われ、ある意味スイーツ大河とは真逆な作品。


利休にたずねよ女信長:スイーツ大河に近い評価を受けている大河以外の時代劇たち


どんど晴れわろてんか半分、青い。なつぞらちむどんどん:スイーツ大河に近い評価を受けているスイーツ朝ドラ


メルヘン変貌:こちらは韓国ドラマの日本向けローカライズによる原作レイプ

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