概要なんだ、悔しいだろうが仕方ないんだ
1958年6月25日生まれ、福岡県大牟田市出身、兵庫県姫路市育ち。高校中退後職を転々とし、21歳の時東京の親戚の所に行くついでに初めて描いた漫画を集英社に持ち込む。
1981年、第21回手塚賞準入選(『ショット!』、棚渡哲也名義)。
平松伸二や本宮ひろ志のアシスタントを務め、『海の戦士』(『週刊少年ジャンプ』)でデビュー。
非常に緻密な人体描写が特徴で、また多くの格闘技漫画が打撃や投げ技による攻防を主とする中で関節技でも迫力ある攻防を見せることができる希少な漫画家。
また、キャリア前期に発表した力王はビジネスジャンプのバトル漫画の方向性を決定付け、登場人物がベガの直接のモデルになったという点においてもその功績は大きい。
・・・なのだが、本人も認めるよく言えば思いきりがいい、悪く言えば適当な性格がそのまま出た作風で、ガバガバかつコロコロ変わる設定、滅茶苦茶な時系列、キャラの性格崩壊と立ち位置の激変、キャラや設定が無かったことにされる、登場人物の殆どに取ってつけたような悲しい過去、といった展開(通称:猿展開)が凄まじい速度で繰り返される。
殊更厄介なのは、これだけ無茶苦茶な内容なのに何だかんだで面白いものに仕上げてしまえるところである。この魔性の魅力に憑りつかれてしまった読者からは「面白いんだけど俺は何を読まされてるんだろう?」「猿先生何も考えてないと思うよ」「きさまーっ猿先生を愚弄するかーっ!」と日夜弄られ続けている。
言ってしまえば作品が放つエネルギーのみで読者を魅了するタイプの作家である。登場キャラクターたちも尋常ならざる濃さを誇っており、彼らの熱き生き様こそが猿渡作品のキモとも言える。そのため、ノリと勢いが失われにくい短期集中連載作品や、個性豊かなキャラクターを活かしやすい義理人情モノの方が完成度が高く、そちらは普通に名作揃いである。
また、人間誰しもが抱くであろう悪意を的確に描き出すことでも知られており、作品に登場する悪役キャラたちもどこか身につまされるようなリアルな内面を持っている。
そういったことも含めてファンことマネモブ(アシスタントが描くモブ・キャラクターが生気のないマネキンに見えることが由来)からは「猿先生」と愚弄・・・もとい尊敬されている。
どの世界にも通じることやが…中身のないヤツが作品リストを誇る!
- ドッグソルジャー ※1989年にオリジナル・アニメ化。
- ザ・ハード ※1989年にオリジナル・アニメ化。
- あばれブン屋
- SOUL
- BAD POLICE
- ジャングル・キング
- 海の戦士 ※デビュー作
- 異形人おに若丸
- Mr.ホワイティ(原作・北芝健)
- 力王 RIKI-OH(原作・鷹匠政彦) ※1989年と1990年にオリジナル・アニメ化、1991年には香港で実写映画化。
- ダムド-DAMMED(原案・門脇正法)
- DAN-GAN(原作・梶研吾)
- 高校鉄拳伝タフ※2002・2004年にオリジナル・アニメ化。
- TOUGH
- タフ外伝 OTON
- TOUGH外伝 龍を継ぐ男
- ダムド
- DOKURO -毒狼-
- 傷だらけの仁清
- Devils×Devil デビルズデビル -Kiryu in Paris
- ロックアップ(『漂えど沈まず』より改題)
- GOKUSAI
- Rūnin
- ZIG(原作・長崎尚志)
猿語録じゃねぇかよえ----っ!?
- 「えっ」「なにっ」「なっ なんだぁっ!?」
- 「しゃあっ!コブラ・ソード!」
- 「コモドドラゴンを放てっ」
- 「すごい数の信者が集まってきてる!」
- 「そうか!君は頭が悪くて他にとりえが無いから闘うことでしか自尊心を満たすことが出来ないんだね。かわいそ...」
- 「貴方はクソだ」
- 「なめるなっメスブタァッ!」
- 「この力に一番戸惑っているのは俺なんだよね」
- 「怒らないでくださいね。強いだけの男ってバカみたいじゃないですか」
- 「忌憚の無い意見ってやつっス」
- 「うぁぁぁ、き・・・鬼龍が廊下を練り歩いてる」
- 「ククク・・・ひどい言われようだな。まぁ事実だからしょうがないけど」
- 「自分たちの手で作るから尊いんだ、絆が深まるんだ」
関連イラストやんケ
御関連タグだあっ!
平松伸二:アシスタントに来ていた猿渡の漫画を見て当時のジャンプには強力なライバルが何人もいたがいずれも自分のテリトリー(作風)を侵す存在ではなかったが猿渡には自分とお同じ「臭い」を感じさらにその高度な画力に嫉妬。このまま成長すればいずれ自分のテリトリーを侵す存在になると殺意まで抱き寝ている猿渡を殺そうとするがかろうじて思いとどまる。(注・半自伝漫画「そしてボクは外道マンになる」の話です。真に受けないでね♡)
船木誠勝:アニメ化された「ザ・ハード」「高校鉄拳伝タフ」に出演。