概要
対義語は入学。また、卒業した者を卒業生、既卒者といい、卒業した学校を母校、出身校などという。
卒業を記念して行われる行事として、卒業式がある。
卒業は、それまで生活をともにしてきた友人達との別れを意味することが多いため、悲しみとともに語られることが多い。一方で、新たなる生活のための節目としての意味合いもある。
また学校以外にも何かから離れることを「~の卒業」という使い方をされることも多い。特に親や上級生など高年齢者が、子供や下級生などの年下をアニメやゲームといった興味のあるものから引きはがし、タテ社会に組み込もうとする方便として使うことがかなりある。この場合、単なる意志の強引な押し付けであり、あまりいい表現ではない。
最近では女子アイドル、とりわけAKB48、乃木坂46といったグループアイドルがグループから離脱すること(ただし、80年代のおニャン子クラブも解散前の離脱でも「卒業」という言葉は使っていた。)や、テレビアナウンサー・俳優・タレントが長くレギュラーをやっていた番組を降板することを日本の芸能界・マスコミでは「卒業」と呼ぶ風潮で、退団・脱退・離脱・降板・戦力外通告・解雇・引退だと重くネガティブなイメージがあることから代わって言われるようになったが、はっきり言って卒業という言葉を『綺麗事』や『事なかれ主義』のために使用しており、日本語的には正しいとはいえない。
また、グループアイドルにおいて脱退する理由が公にできないものや、不祥事による離脱については「活動辞退」と多く呼ばれ、卒業よりイメージは悪く見られがちである。
『卒業』(映画)
1967年にアメリカで上映された映画。詳細は知らずとも、『結婚式に花嫁の恋人が乱入し、花嫁の手を取って逃亡する』という映画だと聞けばピンと来る者は多いであろう。
女子にとっても憧れであるシチュエーションのひとつを代表する作品と言える。
ただし作中では主人公とヒロインの母が不倫関係にあったり、さらに逃亡した二人の不穏な未来を予感させる描写があるなど、単純なボーイミーツガールのラブストーリーと呼べる作品ではない。
また劇中歌として使用されたサイモン&ガーファンクルの『サウンド・オブ・サイレンス』は本国アメリカだけでなく、日本でも大ヒットを記録した。