「もうこれ以上一人だって殺したくない」
「マフィアの殺しと探偵社の殺しは違う」
「邪魔をしたら刈り取る」
プロフィール
概要
漫画及びアニメ『文豪ストレイドッグス』に登場するキャラクターの一人。
元ポートマフィアの構成員で現武装探偵社員。実在の泉鏡花の性別は男性だが本作は名前の為か、女性となっている。(※尚、同作に登場する尾崎紅葉も同様)
孤児だったところをマフィアに拾われて、それ以降は指示のままに僅か六ヶ月で三十五人の人間を殺めたが「誰も殺したくない」と発言する。 序盤のとても印象的なシーンを飾っている。だが、35人殺す途中で彼女が自害しなかった点や夜叉白雪は母親の携帯を捨てるもしくは壊せば使用できない異能である事や、実は探偵社に入った後も彼女は異能を捨てず刃物を構えたり殺しをしようとしたり、実際に警官を傷つける描写があり、その後に「マフィアの殺しと探偵社の殺しは違う」と発言し、自らの殺しを肯定する発言をする。他の並行世界を描く文豪ストレイドッグスbeastでは彼女は同じ事件の後にその上また殺傷を繰り返す道を選ぶ。その事や35人殺した事を思い出す描写がない事から、映画文豪ストレイドッグスbeastが上映された後徐々に一部のファンから彼女の言動に疑問を持つ声が増えている。
同じくポートマフィア構成員である梶井基次郎と共に電車をジャックし、敦達を襲撃するも、異能力を開花させた敦に敗れる。その際、敦に救われる。
その後は軍警に引き渡される予定だったが、芥川の手により敦共々、マフィアの元に連れ戻されてしまう。しかし、連行先の輸送船を爆破させて芥川と共に自滅を目論んだ。その際、敦を救出に来た国木田の船に敦と共に飛び降り、以降は武装探偵社に身を寄せることとなる。
探偵社員と共に日々を過ごしていたものの、鏡花を溺愛し彼女の姉貴分的存在であるポート・マフィアの幹部・尾崎紅葉に拐われかける。その際武器を使用し紅葉の腹部を刺して逃げようとする。だがそこで、組合の襲撃に遭い、混乱の中、行方知らずとなる。
暫くは身を隠していたようで、かつて自分の居た場所を転々としていたものの、「探偵社こそ自分の居場所」と確信して敦と合流。しかし、14歳の少女が35人殺しの罪で指名手配中だったため、警官が彼女に年齢を聞くと、軍警に捕まる恐怖から警官を切りつけその警官に深い怪我を負わせてしまう。
今までの殺しは芥川が遠隔操作していたが、その時自分の手で民間人を殺そうとし、実際に怪我を合わせてしまう。その後敦と共に逃亡しようとしたが敦が連れ去られてしまったため戦意喪失し、自身も連続殺人犯として軍警に逮捕されてしまう。
その後は軍警の小型無人機に危険異能者として隔離・拘束されていたが、太宰が異能特務課の坂口安吾と司法取引をし、彼女の罪の特赦が成立。しかし、「元殺し屋の自分が善人にはなれない」と太宰から受けた探偵社への社員採用試験を拒否しようとしたが、太宰に説得されて考えを改め、ヨコハマの街を守るために命懸けで組合の作戦の阻止に尽力。その気概を福沢にも認められ、晴れて正式に武装探偵社の社員となった。尚、正式に武装探偵社員になった際には、ある人物からあるものを入社祝いとして届けられた。
武装探偵社とポートマフィアの潰し合いが始まると、ポートマフィアの首領である森鴎外の暗殺を試み、尾崎紅葉に返り討ちされかけた谷崎を自身の事を紅葉が傷つける事ができないと知っていて救出する。紅葉を裏切る形となる。
そしてマフィアで得た知識が生かされるならとポートマフィアとの戦いに参加することを決意。芥川と対決した。 その際樋口一葉の腕を切り落とそうとし、芥川が間に入り絶体絶命の状況となりかけた中…
天人五衰によって武装探偵社が犯罪者の汚名を着せられた際、猟犬から逃亡した国木田達とは別行動をとり、単身で敦の救出へと向かう。そして敦を助け出した後は彼と行動を共にし、フィッツジェラルドへの接触、幽閉されていた小栗虫太郎の救出を行う。小栗から聞いた「裏頁」に希望を見出して、敦とモンゴメリの異能力を使って敦とモンゴメリと共に天空カジノへと潜入する。
人物
寡黙であまり感情を表に出さず、探偵社入社以前は己の生死にすら無頓着で自分の意思が見られなかったが、敦と関わることで回復していった。
ただ敦以外の人間には例えば紅葉など、鏡花を気にかけ、鏡花が上手く探偵社でやっていけるように根回ししていると知りつつも紅葉が自分を傷つけられないと知りつつ谷崎を救出するような裏切る行為をするなど冷たく冷淡なところがある。
また樋口一葉に対して邪魔をしたら刈り取ると刃物を向けたり、敦に密かに好意を寄せるルーシーモンゴメリが鏡花の為に入れたコーヒーに対して中島敦本人の前で店長の方が美味しい(不味い)と言ったりした事がある。それが放送された回は波紋が広まった。
容姿は黒髪を白い花の付いた髪飾りで2つに結っている。
和服姿で右だけ着物の袖をたくし上げている。年齢は14歳だが11歳程に見える。同じ武装探偵社員の賢治と同い年である。また湯豆腐が好きで、敦や国木田と行った店では高級な湯豆腐をたくさん食べていた
異能力
能力名 | 夜叉白雪 |
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解説 | 仕込み杖を使った異形・夜叉白雪を具現化する能力。 |
元ネタ | 泉鏡花の著書『夜叉ヶ池』と、同著に登場する龍神・白雪姫 |
殺戮に特化した異能力であり、それは芥川に「殺戮の権化」とまで言わしめ、マフィア幹部である尾崎紅葉の異能力『金色夜叉』とも互角に張り合えるほど。
当初は、鏡花が持っている携帯電話にかかってきた声の指示だけにしか従わず、鏡花自身の意思で異能力を操ることができなかったものの、探偵社の正式な社員となった後は、福沢諭吉の異能力である『人上人不造』の影響で制御可能となる。
身体を非物質化にして物理攻撃や拘束を回避する事が出来る。
実は、『夜叉白雪』は元々は彼女の異能ではなく、母親の異能力。
譲渡された異能生命体は、本来の異能力者の命令に関してのみ発動するが、『夜叉白雪』の場合は急な事で譲渡が不完全だったため、携帯電話からでしか操れなくなった。彼女の過去と共に後述。
過去
実は異能である『夜叉白雪』は元々は彼女の異能ではなく、実の母親から譲り受けたものである。
彼女の父親は元政府の諜報員であり、事件を起こし職を辞した後、フリーランスとして要人暗殺に携わっていた。彼女の母親は異能夜叉白雪の使い手で、夫と共に数多の暗殺を手がけた。両親共々、政府側の人間だった。
ある日、彼女の両親に恨みを持つ異能者の襲撃に遭い、身体操作の異能で操られた父親は、外で遊んで部屋に帰ってきた鏡花に斬りかかろうとしたが、父親の「僕を斬れ」という言葉に夜叉白雪が反応し父親を斬った。
その光景を見た母親は、「血液を媒介する身体操作の異能」と見破り、自身も操られていることを悟り、大切な娘である鏡花を守るため、自分の異能である夜叉白雪に「娘を守りなさい」と命令し、まだ幼かった鏡花に異能を譲渡する形で自身も命を落とした。
「往きなさい……鏡花……母は……何時でも傍に……」
この時、鏡花は実の両親の死を間近で目撃してしまい、声にならない悲痛な叫びを上げた。
そして遺された彼女はポートマフィアに拾われて現在に至る。突然の襲撃で譲渡が不完全だったため、夜叉白雪は携帯電話を媒介としてしか操れなくなった。
携帯電話は彼女の両親が殺される何日か前に母親から手渡されたもので、その際に「絶対に手放すな」と言われたため、マフィアから抜けた後も、鏡花は携帯電話を大切にしている。
今まで夜叉白雪が親を殺したと思っていたが、その事実を知った鏡花に敦があたふたと何かを言おうとした時、モンゴメリが敦を外へ引っ張っていき、「親の仇だと思っていたものが親の愛そのものだったのよ。」そっとしておいてあげなさい、と敦に伝えた。