および、それを原作に作られた全3部作予定のアニメ映画。後述の事情から「手塚ブッダ」という通略称で呼ばれることがある。
正式な作品名は『ブッダ』のみであり『手塚治虫のブッダ』としてしまうと厳密にはアニメ映画版のみを指すことになるのだが、単に「ブッダ」としてしまうと、この作品の主人公のモデルであるリアル仏陀(お釈迦さま)と紛らわしくなる。
またpixiv上においては「ブッダ」とすると上記の仏陀のみならず、立川市の某アパートにロンゲと住んでる手塚大好きパンチさんとすらも混同してしまう。
そのためpixiv上においては、あえて原作漫画も含めてのタグとして『手塚治虫のブッダ』を用いている場合が多い。
検索には「手塚治虫」「ブッダ」の複数単語検索を用いた方が良いかもしれない。
作品概説
1972年から1983年まで漫画雑誌『コミックトム』(当初の雑誌名は『希望の友』)に連載されていた作品。ちなみに横山三国志、ポコニャン、T・Pぼんも同じ雑誌で連載されていた。
単行本は雑誌刊行元からのものが全14巻、講談社からの全集単行本も同数で出ている。愛蔵版は雑誌刊行元からのものが8巻。文庫版は雑誌刊行元からのものが12巻、講談社からのものが7巻。コンビニコミック版は雑誌刊行元からのものが全6巻(のち全10巻に再編集された)で出されている。
仏教が生まれた時代のインド東北部を主な舞台として、その土地および時代の社会背景の中で生きている人間たちを描く群像劇であるとともに、その開祖とされる仏陀(ゴータマ・シッダールタ / お釈迦さま)の苦悩と修行と悟り仏に至る「人間としての生涯」を描いた人間による人間達のドラマである。
一方、そのためか、史実や仏典に対しては忠実ではなく、キャラクターや展開など手塚の創作による虚構が各所に混ざっている。いわば「ブッダの生涯や足跡を知るための作品」ではなく、どちらかといえば「ブッダという人間のドラマに興味を持つための作品」と捉えたほうがいい。
事実、最後のあたりまでは弟子や人々に説法する悟りを開いた聖人然としたブッダとして描かれているもの、涅槃に入った(入滅、すなわち人間の生涯を終える)際は「自分の教えはきちんと後世に伝わるのか」と悩んでいた程に人間くさく描かれている。そして現れたブラフマンがマンガのページをめくり未来を見に行こうと導かれる手塚マンガ的手法でラストを締めくくっている。
当初は手塚のライフワークである『火の鳥』の「東洋編」として企画されていたものだが、企画途中で時代背景を深堀りするとともに主人公の一生を真摯に突き詰める人間ドラマとしての側面が強くなった(火の鳥である必然性が弱くなった)ことから連載開始時に独立作品として発表された。
2011年にアニメ映画化され、3部作として原作を網羅することが発表された。アニメ映画の2作目は2014年に上映。
関連イラスト
関連タグ
仏陀 - モデル
ブッダ - 表記ゆれ。つか本来のタイトル。
中村光の漫画作品。ブッダ本人がふらっと入った漫画喫茶でどハマりして以降、手塚治虫を師と崇めている為、作中にて本作がたびたび言及されている。
「手塚治虫文化賞20周年記念MOOK マンガのDNA」より、本作『手塚治虫のブッダ』に『聖☆おにいさん』のイエスがブッタに作品について質問する番外編が収録。
登場人物の大半が手塚治虫の創作だった事についても触れられている。
ちなみにブラフマンに当てはまる人物は、梵天さん(元ネタのブラフマーが梵天なので)とのこと。
アナンダはちゃんと実在しているが、天界にやって来た手塚ファンに批難されている。