概要
一つの企業に「定年(概ね60歳)まで」まで務めること。年功序列とならび日本の正社員雇用においての慣行とされてきたが、既に崩壊して久しい(大企業では関連企業への出向・配転などにより安易な解雇を避ける傾向はまだ残っているが、これを「終身雇用」と呼んでよいものか疑問がある)。
正社員は使用者の一存で解雇できない事が正社員から非正規雇用への置き換えの理由(口実)とされる事があるが、年功序列と長期雇用慣行が確立していたのは大企業の男性社員だけであり、中小企業や女性社員は寿退職やジョブホッピング(転職を繰り返す事)が当たり前であり、もとより終身雇用ではなかった。
終身雇用の慣行はドイツやオーストラリアなどでも一般的であったが、日本と同様に崩壊・形骸化が進んでいる。アメリカ合衆国では終身雇用の慣行はなく、ジョブディスクリプション(職務記述書)で業務内容や責任の範囲を定めて雇用され、職務が無くなると解雇されるのが一般的(いわゆるジョブ型雇用)。もっとも、アメリカ合衆国でも年齢が高くなるとあまり転職せず一つの職場に定着する傾向が強いという。
関連項目
窓際族...終身雇用があった時代の弊害。