概要
南海電気鉄道の路線の1つで、南海本線の支線にあたる。和歌山港~徳島港間で運行するフェリー、「南海フェリー」へのアクセス路線として1956年に開業。全線単線電化。
和歌山市駅~県社分界点間0.8km区間は南海電気鉄道が第一種鉄道事業者として営業しているが、県社分界点以南の区間は線路・施設などを和歌山県が保有(第三種鉄道事業者)、運行を南海電気鉄道が担当(第二種鉄道事業者)している。
駅番号 | 駅名 | 備考 |
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NK45 | 和歌山市 | |
久保町(廃止) | 2005年廃駅、現在は「県社分界点」 | |
築地橋(廃止) | 2005年廃駅 | |
築港町(廃止) | 2005年廃駅、1971年まで和歌山港駅 | |
NK45-1 | 和歌山港 | 南海フェリー(四国航路)乗り換え |
水軒(廃止) | 2002年廃駅 |
現在は基本的にフェリーが運行される時間帯にしか運行されず、およそ3時間も間隔が空いてしまう時間帯もある。朝と夜は難波方面へ直通する急行・特急「サザン」が、日中は和歌山市駅~和歌山港駅間のみの普通列車(ワンマン運転・2両編成)が運行される。
2005年に途中駅3駅が廃止されるまでは、普通列車がおよそ30分間隔で運転されていたほか、2002年に和歌山港駅~水軒駅間が廃止されるまでは、水軒発着の普通列車が1日2往復運行されていた(水軒行きが1日2往復のみであったため、水軒駅乗降のためには注意が必要だった)。
元々、この区間は和歌山県が木材輸送を目的に建設したのだが、開通した時には既にトラック輸送に切り替わっており、当時から存在意義を失っていた。旅客利用も当時から少なかったようで、当時の新聞にすら開通したのに乗客がいないことが載る始末。しかし県営という建前上不採算だからと簡単に廃止もできず、21世紀になるまで残っていた(廃止の理由は途中の踏切が狭く改良が必要だったから、というもの)。ちなみに南海からすれば1日2往復しか走らせていなかったので、そんなに赤字はかさんでいなかったのだとか…