バーナード嬢曰く。
ばーなーどじょういわく
概要
「バーナード嬢曰く。」とは漫画家施川ユウキの一迅社、月刊ComicREX出版作品。
自称「バーナード嬢」こと”町田さわ子”と学校の図書室に集まる常連たちが小規模なビブリオバトルとも言えない書評漫才(本に関し一家言ある人しか出ないため、ボケとツッコミが入れ替わる変則漫才の形をとる)を繰り広げる。なおガチでビブリオバトルやった場合、なかなかうまくいかないという描写がある。雑誌では「名著絶賛ギャグ」と紹介される。
初期(第1話)などではあまりに適当な本の読み方をしている町田さわ子に対し、
生真面目で半ば固定概念の強かった”神林しおり”がさわ子に対して
怒りをあらわにしたり、パンチをするほどであったが、次第にさわ子の
フリーダムで純粋な本の読み方に心を開いて行き、親友になる。
SFがどうのとか(「ユービック」はなぜあらすじでネタばらしするのか!とか、書店の店員が早川の文庫のサイズについてなんとか言うとか)ばんばん出るので、早川書房が便乗し、一時期、「SFが読みたい!」に2016年版から出張し、劇中登場する作品にこのキャラクターの帯が付けられる企画や『SFマガジン』2016年12月号の、「AR/VRについて」特集でキャラクターが表紙を飾り、作品が紹介され、1ページほど漫画が掲載され、その企画中で神林長平の方が「(町田さわ子の方が)自分に似ている」という文章を寄せ、執筆当時掲載されていた本に関するネタと思しきものをやっている。
また、夏目漱石に関する本『漱石漫談』でも登場している。
pixivでの創作について
原作での町田さわ子、神林しおりが見ていて温かくなれる、癒されるくらいの
親友になるが「さわしお」の場合、本編とはかけ離れた「百合」系
しかもR18対象になるものが多いため、苦手な方は閲覧に注意した方が良い。
登場人物 紹介文はWikipediaより
主人公の女子。学校の図書室の常連。ろくに本を読まないにもかかわらず、「人から読書家と思われたい」という欲求だけがやたらに強く、珍妙な「読書家ぶり方」を考え出しては遠藤や神林に呆れられる。初期には「字ばっかの本つまんねー」と吐露するなど、読書自体に関心がない様子だったが、神林達との付き合いが深まってからは彼女達の薦める本を次々に読むようになり、相応の読書家になっている。それに伴って作品自体も、さわ子の「読書家ごっこ」の滑稽さより、読書をめぐる彼女の突飛で天衣無縫なセンスの可笑しさを描くように、笑いの内容が移り変わっていった。バーナード・ショーにひっかけて自分のことを「バーナード嬢」と呼ぶように提案したことがあり、本作のタイトルはそれに由来する(が、遠藤の知る限り実際にそのあだ名で呼ばれたことはないらしい)。初期の愛読書は『使ってみたい世界の名言集』。髪型のモデルは涼宮ハルヒシリーズの長門有希
図書室に通う男子。さわ子と違って本当の読書家だが、ややシニカルで考え詰める性格で、ひと昔前に流行した本を古本で読むのが好きという風変わりな読書スタイルを持つ。さわ子が提案した「バーナード嬢」というあだ名を略して「ド嬢」と呼んでいるが、それは作品初期の「語り」の中だけで、実際にさわ子をそう呼んだことは無い。よくさわ子に絡むため、スミカからはさわ子のストーカーだと思われている。初期にはさわ子の観察者として物語の語り手に近い位置にいたが、中盤以降は登場しない回も増えてくる。
図書室に通う読書家の女子。SFマニア。SFについて語り始めると止まらなくなったり、同じ作品でも翻訳や装幀が変わると買い直したりなど、典型的なマニアタイプの本好き。そのため、さわ子の不真面目な読書スタイルに本気で激昂することもあるが、おススメの本を貸すなど基本的には読書仲間の友人である。中盤以降は遠藤よりも彼女の方がクローズアップされ、不器用な神林と天衣無縫なさわ子の心の交流が話の主軸の一つになっていく。
図書委員の女子。遠藤に恋心を抱いている。小学生のころからの約10年間シャーロキアンを続けており、シャーロック・ホームズシリーズについて語ると熱くなる。
アニメ
2016年10月よりテレビアニメ化。1話につき5分のいわゆる「5分アニメ」。全12話。
原作者曰く「キャラデザは原作よりかわいくして欲しい」との事。
スタッフ
原作 - 施川ユウキ・一迅社
監督 - ひらさわひさよし
キャラクター原案 - なつのはむと
キャラクターデザイン - ゴンタ
シナリオ - 内堀優一
音楽製作 - 株式会社 幻影
音楽プロデューサー - 前田義和
音響監督 - 大室正勝
制作プロダクション - ドリームクリエイション
アニメーション制作 - Creators in Pack
音響制作 - ダックスプロダクション
(アニメ版の)エピソード一覧
カウントは「~冊目」
第1話「バーナード嬢、曰く」
「世界の中心で愛を叫んだけもの」:ハーラン・エリスン(SF小説。一応、某庵野監督のアニメのタイトルに言及もあり)
「さもなくば海は牡蠣でいっぱいに」:アヴラム・デイヴィッドスン(短篇集『どんがらがん』収録の単話)
「あるいは酒でいっぱいの海」:筒井康隆短編集タイトル
第2話「図書室」
シャーロック・ホームズシリーズ:アーサーコナンドイル(『最後の冒険』ほか)
「万物理論」:グレッグ・イーガン
「スターメイカー」:オラフ・ステープルドン(SF小説)(SF素人に読ませる際の「ものすごく難しい本をいきなり読ます」というジョーク。なお神林が読んでいる描写がある。ちなみにこの学校の図書館にあるやつは2004年復刻版)
「周ロック・ホームズ」:志茂田景樹(周富徳の探偵事件簿?)
第3話「村上春樹とかSFとか」 - 村上春樹作品群
「シャーロック・ホームズの宇宙戦争」N・ウェルマン
第4話「POP」
「銃・病原菌・鉄」:ジャレド・ダイアモンド(世界史)
「カフカの生涯」:フランツ・カフカ伝記
「星を継ぐもの」:SF小説
なお劇中に「夏への扉」がちょっと出てくる
第5話「三大奇書」
「ドグラ・マグラ」:夢野久作(掲載誌が角川から引っ越しした割に出てるのは角川版)
「失われた時を求めて」:マルセル・プルースト
「さまぁ~ずの悲しいダジャレ」:さまぁ~ず
第6話「雨宿り」
「火星の人」:アンディ・ウィアー
「カラマーゾフの妹」:高野史緒
第7話「古本屋」
「ハイ・ライズ」:JGバラード
岩波文庫(大昔のカバーがなかったもの)
第8話「フェルマーの最終定理」
「フェルマーの最終定理」:サイモン・シン
「ユービック」:フィリップ・K・ディック
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」:山田真哉
「チーズはどこへ消えた?」:スペンサー・ジョンソン
「夏への扉」ロバート・A・ハインライン (某タイムスリップ映画に関しては言及がそこそこ)
新潮文庫の装丁
第9話「バス停」
「雪国」:川端康成
「氷」:アンナ・カヴァン
第10話「町田さわ子のいない日」
尾崎放哉の自由律俳句
「こころ」:夏目漱石
第11話「往復書簡」
「イ〇ライザー(「ナメてた相手が実はキラーマシンだった系映画」と表現、但し「「老人と海」に関する台詞を言う人」は映画の吹き替えで声当ててた人が起用された)
「競売ナンバー49の叫び」:トマス・ピンチョン
第12話「ひとり旅」
「カッシアの物語」:アリー・コンディ
「怒りの葡萄」:ジョン・スタインベック
「穏やかにその夜に身を任せるな」:ディラン・トマス
「インター〇テラー」(「クリストファー・ノーラン」 と表現)