概要
生まれ持った身体の性別は男性であるが、女性らしい風貌となり、それを公にした上で生活している人のこと。特に、日常的に女装を行い、女性らしく振る舞っているが性転換(性別適合)手術を受けていない(女性化していない)人のことを指すことが多い。
基本的に、日本においては芸能や水商売などの職業としての立ち位置を示すところが大きく、特にそれ自体や性的な奇抜さを売りにしていない一般人に対して使うのは不適切といえる。
ニューハーフ専門の性風俗やニューハーフを主題とするアダルトビデオも存在し、本格的な性転換手術に向け資金を貯めようと、ニューハーフであることを売りにして働いている人もいる。
「Mr.レディー」と称することもある。
英語圏ではシーメール(she-male, shemale)と英訳されることがあり、日本語圏でshemaleがニューハーフと和訳されることもある。
ただしシーメールは「ニューハーフ」よりもやや限定的な言葉であり、具体的には上は工事済みだが、下はそのままという人を指すことがある。
オカマとも称されるが、オカマは女性的な言動の男性同性愛者や、女装をする人、トランスジェンダーなど幅広い存在を指す言葉であり、ニューハーフと必ずしも一致する存在とは言えない。また、蔑称としてのニュアンスが大きい言葉でもある。
男性の肉体・外見から女性の肉体・外見にスイッチした存在ではあるが、ニューハーフの中には性自認が男性のまま「ニューハーフ」として振る舞ったり、男と女という枠組みから離れた「第三の性」と捉えていたりする人もおり、トランスジェンダー、性同一性障害であることが必ずしもニューハーフの定義ではない。
また、(出生時に判定された)性別はれっきとした「男性」であり、いわゆるふたなりではない。
異性の装いに関心があるから、自分の容姿に似合うからといった理由で性自認が男性だがその社会における「男性像」とは異なる服装・化粧などを行っている人のことは異性装者(クロスドレッサー)と呼ばれ、「女装をする」ということ自体は同じでもニューハーフとは区別される。また、ニューハーフの芸能的な立ち位置に類似する振る舞いをしているドラァグクイーンは、「女性像のパロディパフォーマンス」としての女装であり、その指向するものは異なる。
ちなみに、逆の場合(生まれ持った身体や性別は女性であるものの、現在は男性的な外見を持っている人)はネオハーフ、ニューボーイと呼ばれる。
なお、「ニューハーフ」という言葉を初めて使ったのはサザンオールスターズの桑田佳祐であるとされる。これは、大阪のラジオ番組で「Bettyのマヨネーズ」のママ「ベティ」と会話した際に生まれたフレーズで、「男と女のハーフだからニューハーフ」とのことである。
関連タグ
人妖(中国語)
桑田佳祐(名付けの親)