江戸
えど
現在の東京(厳密には都区部のうち中心に近い部分)。
現在の東京である。
タグとしてはおおむね江戸時代を舞台にした作品につけられている。
江戸城に勤務する徳川家直参の侍はほぼ全てが三河出身の旗本で、江戸開拓の歴史としては扇谷上杉家に仕えた太田道灌が有名であるが、実際として江戸が今日のような日本の中心地として機能するようになったのは無論ながら豊臣秀吉が徳川家康を移封して都市開拓を命じてからである。が、徳川家康はこの江戸という都市を余り好まなかった様子で、開拓が終わり徳川秀忠に家督を譲って徳川家による征夷大将軍の世襲制を早々に固めると西暦1607年、早々に幼少期を過ごした駿府(静岡県駿河市)へと移って大御所政治を確立する。
江戸時代になってからの侍という身分は嫡男さえ生まれていれば、余程の不始末をしでかさない限り知行取り上げお家断絶という事は無く(その代わりどれだけ仕事を上手くこなしても加増はない)、従って強い世襲制に移行したが、完全固定した身分制度は平和にも寄与した。そうした江戸では多様な文化が花開き、「宵越しの金は持たぬ」、「初鰹は女房を質に入れてでも食え」といった独自性を持つようになるが、これはあくまで町人の文化であり、今日に至って尚、江戸城三河旗本武士文化というのは多聞にして耳にしない。この時代から江戸のグルメとして有名であった天麩羅、寿司(江戸前寿司)、蕎麦といった食べ物も全て町民の文化であるのが面白い。仮にも二百五十年間、王城であったのだから宮廷料理の一つでも残っていて不思議では無かろうものだが、そうで無いというのはどうも江戸城のお侍はグルメに見向きしなかった模様である。