高橋留美子作「人魚の森」シリーズの内、「夜叉の瞳」でメイン級の人物。約100年前(湧太の言からするならば、おおむね日露戦争の直前ほどの頃)に人魚の肉を食べ、不老不死になって現代まで生きて来た。
なお「夜叉の瞳」は人魚シリーズで唯一アニメ化されていない作品である。
概要
不死身な上に極めて残虐な性格であり、自らの悦楽のためにナンパと殺人を繰り返す、生粋のシリアルキラー。るーみっく史上最も凶悪な人物の一人。
漫画では新吾の生い立ちが余り詳しく描かれなかったので、こうした性格になった理由は不明。
ストーリー中に手掛かりが散見される程度であるが、それも全て登場人物たちによる憶測に過ぎない。
なお湧太からは「お前は元(生まれた時)からそういう人間」だったのだと断じられている。
生家の鬼柳家は、いわば地域の名家(事業家あるいは豪農)であり、多くの権力に対してコネクションを持っていた現地のフィクサー的立場であった旨が伺える。その家の長男(跡継ぎ)である新吾がシリアルキラーなのは不老不死になる前からの性癖で、もちろん当時も様々な問題になっていたが、その全てを家(親)の力で揉み消していた。当時、この地域に住む人たちにとっては新吾の乱行に対しては「泣き寝入りするか死ぬか」の二択しか無かった。
あと、新吾に殺された者たちは姉の晶子に面差しの似た女性であるという特徴を持っている。
実は幼い頃に姉の晶子と遊んでいた際の事故(とはいうが実際は動物虐待をしていた新吾を晶子が止めようとした、そのはずみによる結果なので完全に新吾の自業自得)によって片目を失っている。そして自ら姉の自責の念を意図的に煽り、姉の心を縛り強引に味方にしていた。
更に姉の婚儀の話が持ち上がると、残虐な本性を露にし、とても人には言えないであろう手段を用い、その婚儀を潰した(その過程で姉の婚約者は毒殺された)上で姉に「嫁なんて行くなよ。ねえさまがいなくなったら誰が俺を守ってくれるんだよ」と、おぞましい一言を放った。
その結果、思い詰めた姉によって無理心中を図られて毒を飲まされたが、その毒こそが人魚の肉であった。
約100年前に湧太に出会っており(当時の湧太は鬼柳家の使用人として働いており、新吾に一度、殺されている)作品における再会で決闘を繰り広げる。
現代においては隻眼だった片目が復活して両目がある状態になっており、それが物語の大きな鍵になっている。
最期には姉の目論みによって永劫の修羅道の地獄を味わされる事、その呪縛から逃れられぬ事を悟り、結果、観念して(というか、その地獄の呪縛から逃れんとして)自らの首を斬り落として果てた。