「飽きるまで生きてみるってのも悪くはねぇよなぁ」
概要
年齢は500歳以上。
元々彼が生きていた500年前(戦国時代)は漁師をしていたが、仲間が見つけてきた人魚の肉を面白半分で食べた結果、不老不死の身体になってしまう。その時一緒に肉を食べた仲間の漁師は死亡もしくは化け物となり果て、湧太のみが無事だった。
最初は他の漁師のようにいずれ死ぬのではないかと怯えていたが、自分には何も異変が起きなかったことから次第にそのことを忘れ、やがて妻を娶り普通に暮らしていた。しかし妻は年々老いていく一方で、湧太は昔と変わらず若いままであり、ある夜妻から「私はお前様が怖い」「私は年老いていくのにお前様は若いまま」と言われたことで、自分が普通に暮らしていけないことを悟る。ちなみに湧太の妻が登場したのはその場面が最後で、その後、妻が死ぬまで共に暮らしたのか、その前に旅に出たのかは描かれていない。
村の長から人間に戻れる方法は人魚が知っているということを聞いた湧太は、人間らしく普通に年をとって老いて人生を終わらせる為に人魚を探して漂泊の旅を続けていた。
しかしそうした方法が見つからないまま時だけが過ぎ、本編の時代(1980年代)に差し掛かったある日、湧太は真魚という娘と出会い、彼の止まっていた時間は再び動き出す。
人魚の里のおばばから「そのような方法は(恐らく)存在しない」と聞かされてからは、そこで救出した同じく不老不死となってしまった真魚と2人で旅を続けている。
旅の途中、鱗や木暮苗と出会い心を通わせたこともあったが、自分が不老不死である以上、普通に暮らせないことを知っているために、いずれも悲恋に終わっている。
長く生きているだけあって、その落ち着きのある言動と良識的な性格から、問題児が多いるーみっくワールドの主人公の中では、というかるーみっく作品の登場人物の中でもおそらく一番の常識人と言っていい人物である。
余談
彼の不老不死は老化の停止と回復力の上昇という代物であり、首を斬り落とすか人魚の毒を服用、あるいは回復する間も無いくらいに、即ち細胞レベルで身体を焼けば、流石に蘇らないと思われる。
ある意味でそれが救いとも言える。