鱗(闘魚の里)
りん
「湧太…長生きしろよ」
CV:桑島法子 / 島田歌穂(ラジオドラマ版)
高橋留美子の作品「人魚の森」シリーズの一つ「闘魚の里」の登場人物で本作のヒロイン。
戦国時代の海賊の頭領の娘。父と弟・藤吉の3人暮らし。病気の父に代わって、海賊の手下たちをまとめている気丈な性格で、父や弟の面倒も見ているしっかり者。
海賊をしているが、積み荷の何割かを奪う程度で、本人たち曰く「自分たちの海を通る通行料」で、無益な殺生をしない。そのため、襲った船の人間を皆殺しにする海賊「逆髪衆」とは対立している。
浜に漂着し埋葬した湧太が生き返ったことで、湧太が不老不死だと知り、人間に戻るために人魚を見つけたいという湧太の願いを叶えるために、湧太と人魚探しをすることになる。船を貸す条件として、湧太に漁や海賊の手伝いをさせるが、次第に湧太に惹かれていく。
そんな中、敵対する海賊「逆髪衆」の頭の妻・砂が湧太が不老不死だと知り、嵐の中、湧太と鱗に人魚を探させるために鱗の父を刺す。逆上した鱗は砂を殺し、父に人魚の肉を食べさせて助けようと、湧太と沖に出て人魚を捕まえることに成功するが、その直後に逆髪衆の襲撃を受けて、湧太は殺され、捕まえた人魚を奪われて、鱗は捕らわれてしまう。
逆髪衆のアジトに監禁されていた鱗は自分に殺されたはずの砂を見て、砂も不老不死だと知り、砂が人魚を探していた目的を知る。
逆髪衆の頭に殺されそうになったところを、生き返った湧太に助けられて、直後、人魚の肉を食べた逆髪衆の頭と手下たちがなりそこないに変貌し、その場は大混乱に陥る。
生き延びていた鱗の父から話を聞いた鱗の海賊仲間たちも駆けつけて、逆髪衆は全滅した。
鱗の父は湧太に鱗と結婚してほしいと願ったが、逆髪衆の一件で湧太は自分は普通に暮らせないと改めて悟り、鱗たちの元を去ることになる。別れ際、鱗と結婚していた夢を見たという湧太に、鱗は「あたしも同じ夢を見たよ」と言い、「湧太…長生きしろよ」と泣きながら抱きしめて別れを惜しんだ。