概要
麻雀において三元牌の全てを刻子または槓子にして和了すると成立する役。役満。
役満の中では四暗刻、国士無双に並んでお目に掛かりやすい役満であり、役満御三家の一つと言われる。
他の役満と比べると制限される牌が3種類9枚であるため比較的作りやすい役満と言える。大抵の場合はポンをして三元牌を刻子にしていくことになるだろうが、上記のように比較的作りやすい役満ということもあるため、二種類の三元牌をポンすると他のプレイヤーの警戒は最大限に高まる。
こうなってしまうと他のプレイヤーから残る一種類が捨てられる可能性は非常に低くなるため、ツモ和了かリーチ後にツモ切りを強制されているプレイヤーから出るのを期待するしかないだろう。言い換えれば、強制ツモ切りでもないのに三元牌の刻子2つが見えていて振り込む人間はド素人といって差し支えない。3種類のうち1種類は自力で暗刻にできなければまず成立不能となる。2種類暗刻にできればポンは1回でよく、これだと警戒されにくいため完成できる確率は非常に高い。
なおセガのMJシリーズにおいては、残り1種がまだ死んでいない状態で同一プレイヤーが2種類の三元牌を鳴くと「ああっと、緊急事態発生!!」「甘い牌は打てなくなりましたね…」という実況・解説が入り、さらに副露牌が光って警告される(自家の場合は「さあ行くのか!?…行ったァァッ!!」になる)。
下位役には小三元がある。また全てを槓子で揃えた場合について「超三元」という呼び方をすることが希にある。
中国麻雀では88点役で、役満の中での頻度が高い割に最高点だが、前述の下位役『小三元』の配点が64点のため妥当と言えば妥当と言える。
台湾麻雀では8台役で、三元牌は複合しないが、複合して計算する場合は5台役として扱う(本役+三元牌×3で実質8台)。
WSOMルールでは130点役で、満貫(320点)に満たないため、役牌×3(10点×3)と複合して実質160点役。リーチ麻雀における役満の中での頻度の高さから妥当な配点と言える。
包則
三元牌の内2種類を副露しているプレイヤーに対して残る1種類を捨てて、それをポン(またはカン)されて大三元を確定させたプレイヤーに対しては包(パオ)と呼ばれる責任払いが発生するルールがある。この場合ロン和了の場合は確定させたプレイヤーと放銃者の折半、ツモ和了の場合は確定されたプレイヤーが全部を支払う、ということになる。このような包則は他にも大四喜や四槓子などで見られる。
3つ目をポンさせて包になったとしても、その後あがれなければ(もしくは他の人間があがった)、責任払いは当然無い。
麻雀漫画では三元牌を3種のうち2種を鳴いて、残り一種3牌既に持ってる状態から1牌を捨てて、安心した相手に最後の1牌捨てさせて鳴いて包にして責任払いに持ち込んで逆転するシーンが見られる。片山まさゆきも「よくある麻雀漫画」の例で、このあがり方を「実際にはねーよ」とツッコんでいる。
驚異の記録
大正時代に日本で開催された公式試合にて優勝した選手が2回戦で天和大三元を出した記録がある。
ネタ
▲字牌付きはタンヤオにならない。ネタは麻雀テーブルに持ち込まないように。