概要
『雷がへそを取る』という言葉があるが、これは本来「雷雨の天候になると(特に夜間)気温が下がるため、へそやお腹を出したまま寝過ごすとお腹を冷やして腹痛になる」という注意を児童向けに言い換えたものである。
しかしこの『へそを取る』という言葉をそのまま使えば、お腹からへそを取ってしまう変則的な“へそ責め”になる…という発想から生まれた行為である。
この『へその取り方』にも複数の物が存在し、
- 魔法・怪しい術やまじないを使って“お腹からへそ部位を分離させる”やり方(特に雷様系のキャラはこの方法を使う場合が多い)
- ヤットコ(ペンチ)・刃物・吸引する機械などの物騒な道具を使って“物理的にへその肉を引きちぎる・切り取る”という苦痛を与えるリョナ的なやり方
がある。
また、“雷”の関係があることから、へそを取る過程でへそを電気責め(体の芯が痺れるような軽い刺激や、へそが焼け焦げるほどの激しい苦痛など幅広い)するシチュエーションも考えやすいであろう。奪う過程で出臍化の要素が含まれることもある。
伝承の中では雷様にへそを取られた者は本来の力の発揮を出来なかったり腑抜けになったという逸話もあり、これらを利用したヒロインピンチや尊厳破壊の展開を組まれることもある。へそを無くしたまま一生暮らし続ける…といったパターンのバッドエンドも多い(リョナ要素のある物の場合、最悪デッドエンドも考えられるが…)。
なお、一部地域ではへそそのものを狙うのではなく「へそから魂を抜き取る」と言い伝えられていることもある。女性のへそ(男性の場合はへそと男性器の間にある丹田)は魂と繋がる大事な場所と言われており、わざわざへそを経由して魂を奪うのはその関係からの発想であろう。しかし、こちらの言い伝えはマイナーなのか(あるいは「窪みが取られて無くなる」という一見頓珍漢な字面なインパクトには適わなかったのか)残念ながら現状雷様が対象のへそから魂を奪うような描写のイラストはない。
余談
このような俗説が流行った理由には「天気」以外にも理由が複数あり「雷は高い所に落ちる為、前屈みになることで当たらないようにする」「昔は着物を着ていて帯の所に小判などの金属をしまうことが多かった為に、雷に打たれた人は小判に通電してへそのあたりが黒く焦げていた」等が挙げられている。
また、雷様ではなく河童がへそを取ると伝えられている地域も存在する。下記のキングカッパーのモチーフにも恐らくこれに影響されているのであろう。
「対象のエネルギーに関わる特定の部位や魂などを好む」「水や雨に関わりがある」「科学的な検証が出来なかった時代の死因と死体の状態(雷様は落雷の感電死による上記のへそ周りの焦げ、河童は溺死の水死体が肛門括約筋の弛緩によって肛門が何かを抜き取られたかのように開いた状態になっていたこと)の理由として考えられていた可能性がある」等、それなりに共通点もある。