「私はパルミラの女王ゼノビア、アーチャーだ……なんだその(破廉恥な)格好は、と思っているな?」
「心配するな、私もそう思っている」
プロフィール
真名 | ゼノビア |
---|---|
クラス | アーチャー |
性別 | 女性 |
身長 | 175cm |
体重 | 60kg |
出典 | 史実 |
地域 | パルミラ帝国 |
属性 | 秩序・善・人 |
好きなもの | デーツ(ナツメヤシの実) |
嫌いなもの | 愚かで無能なローマ皇帝 |
ILLUST | 西出ケンゴロー |
CV | 庄司宇芽香 |
貞淑な女性であり、色恋沙汰にはちょっと弱い。
露出度とモラルの高さに因果関係がないことをその姿で示してくれる。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するアーチャークラスのサーヴァント。レアリティは☆4。
2021年ハロウィンイベント『ハロウィン・ライジング!』開催に合わせて実装された。
イベント終了後はストーリー召喚に追加される。
微小特異点と化した砂漠にはぐれサーヴァントとして召喚され、ちょっとした誤解が生じつつも主人公に助力する。
真名
3世紀頃に存在したパルミラ王国において女王と呼ばれた人物、『ゼノビア』。
パルミラを統治するオダエナトゥスの後妻として歴史に登場するが、その夫が暗殺された為、息子であるウァバッラトゥスを後継者に、自身はその共同統治者とする形で混乱を終息させる。
オダエナトゥスがその功績から帝国東部属州を委任されていた事で、パルミラは半独立状態にあったが、上記の暗殺による混乱に乗じて領土を拡大していった。
この時から「戦士女王」の異名で呼ばれる様になるも、最終的にローマに敗北。
そのまま黄金の鎖に繋がれ、市中引き回しによる見せ物にされ、罪を許された事で最後はローマの一員として幸せに生きる事ができた……と歴史には記されている。
人物
一人称は「私(わたし)」。
最も傑出した敬虔なる女王「セプティミア=バト=ザッバイ」と記される程に有名な、東方世界最大の女傑。
どれだけ凄いのかと言うと、まず美女、そしてラテン語・ギリシア語・シリア語・アラビア語に通じ、夫・オダエナトゥスを軍略でも支える程有能。更に強靭な肉体に加え馬術や狩猟も好んだとされる。
サーヴァントとしての真の全盛期が「敗戦後の奴隷姿を乗り越えて真の女傑として死ぬ瞬間」として設定されており、その全盛期を迎えるには「敗戦後の奴隷姿」を経る必要があるため、『FGO』ではこの状態で召喚されている。そのため、服装は際どいどころか食い込みがエグい。
これはそうなる前の文武両道の女王の時の姿で召喚されても、「どうせこの後敗北して心が折れた惨めな姿になる」と蔑視されるため真の自分ではないという彼女の考え方によるもの。
つまりこの際どい姿は自らの屈辱の過去を無かったことするのではなく、「何者にも屈しない」と証明し乗り越える事を自身の姿で主張し続ける為。
全身の金の拘束具といい、自らの過去を無かったことにしない黄金の精神といい、これほどまでに金が似合っているキャラは中々いないんじゃないんだろうか……
サーヴァントとして召喚された彼女の記憶は凱旋の時点で途切れており、後世に伝わる部下を盾に命乞いし見せ物となったという醜態も、ローマ市民として幸せに暮らしたという顛末も、型月世界において真実なのか否かは本人にすら確証が得られていない(本人によると、引き回し時の恥辱によって、彼女自身の心が死んでしまった事が要因ではないかと推測している)。
それが敵側であるローマの捏造ならばまだ良いが、仮にその記録が真実だった場合、その真実こそが何よりも彼女にとって耐えがたいものとなる。
その真実という可能性を否定するために、同時に今の自身が乗り越えるために彼女は戦いを望む。
女王としての矜持を決して捨てない高潔な戦士……なのだが、流石に恥ずかしい格好なのでジロジロ見られると赤面する。
こうした経緯ゆえ、服装自体は霊基に紐付けられたペナルティという訳ではなく、市政に紛れる必要があったり祭り事に合わせるなどで、普通の服を着る事もある。
能力
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | A | B+ | A | D | C | B |
保有スキル
単独行動(B) | アーチャーのクラス特性。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。Bランクとなると、例えマスターを失ったとしても最低二日間は現界し続けることが可能となるレベル。 |
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対魔力(D) | アーチャーのクラス特性。魔術に対する抵抗力。Dランクでは、一工程(シングルアクション)による魔術を無効化することが可能となる。あくまで、魔力避けのアミュレット程度の耐性。 |
騎乗(B) | 本来はセイバーなどのクラス特性。乗り物を乗りこなす能力。Bランクでは、大抵の生物・無生物問わず、乗り物を乗りこなすことが可能。ただし、幻想種については乗りこなすことができない。 |
僭称のアウグスタ(B) | ゼノビアが共同統治者の息子(ウァバッラトゥス)と共にローマ皇帝を自称したことを示すスキルで、かの大国や世界を統べるのは自分達だという野心や自負からによるものであろう。よってこのスキルを使っても別にローマ特性が付与されたりはしない。 |
アウレリアヌスの攻囲(抗)(A) | 包囲戦の果てゼノビアが敗れるまでに至る、彼女が率いたパルミラ軍の苛烈な抵抗、ローマの根幹との戦争を選んだ反抗精神を示すスキル。ゲーム中では、ガッツスキルとして機能する。 |
栄行くパルミラ(A) | ゼノビアの優れた武力と知力による、バランスの取れた国家運営能力を示すスキル。味方に対する強化スキルとして機能する。 |
背後に浮遊している物体の正体は「車輪が付いたバリスタ」。アーチャークラスでの召喚や「騎乗」スキル保有の理由はこれに由来するものと思われる。
最終再臨になるとファンネルのような姿となる。
宝具
砕けよ黄金の枷鎖、黄金の恥辱(オーセンティック・トライアンフ)
- ランク:A+
- 種別:克己宝具
- レンジ:0
- 最大捕捉:−
「恥辱を拭う時が来た!」
「証明開始。戦場に猛る女王を見た者よ。汝らの夢想が我が枷を砕く。この縛からの解放を以って、私は私を否定する!『砕けよ黄金の枷鎖、黄金の恥辱(オーセンティック・トライアンフ)』!!真なる凱旋の主を迎えよ……」
自らの持つ全ての魔力、精神力、意志力、決意、怒り、矜恃などを注ぎ込むことにより、サーヴァントとしての霊基に深く結びついている黄金の枷、黄金の鎖を粉砕し、「自らが望むif」の姿「敗北と恥辱を振り払い、ローマから勝利を掴んだ東方の女王」の姿に変貌する。
これは彼女が今の自分自身に対し、心から「理想の女王であると証明できた」あるいは「その戦いにより証明できる」と確信したときにのみ真名解放が可能な為、少しでも迷いがあると発動はできない。その為マスターとの信頼関係が重要となる宝具である。
詳細は該当記事を参照。
関連人物
生前
オダエナトゥス
パルミラの先代王であり、夫。
現時点では、彼との関係性に関しての言及はない。
ウァバッラトゥス
皇帝の名を名乗らせた息子。
マイルームでの口ぶりからして、親子中は良かったらしい。
Fate/Grand Order
カルデアの皇帝達に思うところはあるようで、自身の知る弱く愚かな皇帝でなければ良いのだがとコメントしている。
契約したマスター。
彼/彼女のことは「カルデアのアウグストゥス」と認識し自分達サーヴァントを指揮するリーダーとして認識している。
絆を深めていくと自分に頼もしさを感じて信じるマスターの目を気に入り、良きマスターに会ったと認識を伝える。
また、バレンタインイベントでは結婚歴のあるサーヴァントとしては珍しく明確にマスターへの好意を示すことになり、基本的にそのようなタイプは道義的に問題は無くてもマスターには恋愛的な意味での好意は見せないことと、貞淑違反かどうかに悩む姿はプレイヤーに小さくない衝撃を与えた(一応、前例は存在しているため初めてのパターンではない)。
戦士女王と呼ばれた頃は自身を「エジプトの女王」、つまり彼女の後継者を自称していた。なのでカルデアにもいると知った途端心の準備が出来ていないと慌てる。
圧政への反逆の象徴である為自軍に勧誘しようとする。
しかし彼女も王なので、圧政センサーに反応する危険性はある。
自身が統治者である為、風紀を取り締まる彼女に理解を示すが、ゼノビアの姿も風紀を乱す物であった為凄い剣幕で迫られる。ちなみに本人はその理由を理解していない。
イベントストーリーにおいてエリザベートから「気が合うタイプ」と言及されている。
……生前の経歴とかではなく風紀の乱しっぷりとか服装の危険さとか健康美とかその辺の話だが。
経歴に関しても多少なり共通する点がある。
余談
デザインを担当した西出氏は『深海電脳楽土 SE.RA.PH』のコミカライズを担当している。
さらに付け加えると同氏は主に胸囲部の造形に力を入れていることに定評があったりする。
その西出氏からファンアートを描く人に向け、ありがたい事に上の設定画が投稿されている。
ゼノビアのイラストに挑戦する投稿者諸氏は是非参考にさせて戴こう。
関連イラスト
虜囚となった経歴とその艶姿からR-18率も高め。