美しさこそ真理。そして美しさこそ妾。
どう? 他に言うべき事があるかしら?
プロフィール
真名 | クレオパトラ七世 |
---|---|
クラス | アサシン |
性別 | 女性 |
身長 | 171cm |
体重 | 58kg |
出典 | 史実 |
地域 | エジプト |
属性 | 秩序・中庸・人 |
好きなもの | 美しいもの、メジェド様 |
嫌いなもの | 下世話な質問をしてくるマスター |
設定担当 | 桜井光、奈須きのこ |
ILLUST | 小松崎類 |
CV | 釘宮理恵 |
厳密には「最後のファラオ」はクレオパトラが最後の数年間に共同統治者として選んだ、我が子カエサリオンとなる。クレオパトラの死後、少なくとも数日はカエサリオンが長く生きたため。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するアサシンクラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
2016年ハロウィンイベント『ハロウィン・カムバック!』において、期間限定実装された。
とある理由からエリザベートのチェイテ城を乗っ取り「ハロウィン禁止」を言い渡す。
真名
世界三大美女として歴史にその美しさを残した悲劇の女王、「クレオパトラ七世」。
プトレマイオス朝エジプト最後の女王にして、実質的な古代エジプト最後のファラオ(※)。
多くの創作物においては愛に溺れ、国を私物化した妖艶な美女として描写されているが、事実は真逆である。知性深く、特に経済手腕は天才的であり、その采配によって軍事力に劣っていたプトレマイオス朝エジプトを世界有数の経済国家にまで育て上げたトップレディたる傑物である。
クレオパトラは生涯で2人の男に寄り添った。第一に、カエサル。彼に対しては明確なまでに恋に落ちた。その情熱と想いのさまは、地中海をそよぐ風さえもが煌めいて見えるほどだったが……彼は死んだ。地中海世界の統一を目前にしながら、暗殺されてしまった。息子カエサリオンを残して。
そうして涙に暮れるクレオパトラの前に訪れた人物があった。
クレオパトラとプトレマイオス朝エジプトを守ると告げた男、ローマの将軍アントニウスである。
自らの国と民、そして2人の男――ローマのカエサルとアントニウスを愛し、最後は自死した。
2人の男に寄り添い、彼女は死んだ。恋だった。想いの果てだった。打算の産物などであるものか――けれど、後世はおろか当時でさえ「魔性の女がローマの将軍たちを誘惑した」と口々に囁かれてしまい、結果として、当世では「魔性の美貌を有する誘惑の女」としての存在を得た。それでも、矜持として――寄り添うのは、素敵な殿方のみ。共に死しても惜しくないと信じられる誠実な内面を有した人物、かつて自分が愛した男たちのような相手のみ、見事、誘惑してみせよう。
※ 先述の通り、厳密には「最後のファラオ」はカエサリオン。だが命を落とした折のカエサリオンは僅か9歳。国を統べ、運命と戦った事実上の「最後のファラオ」はクレオパトラであろう。
人物
一人称は「妾(わらわ)」、または「私(わたくし)」。
ファラオとして話す場合は前者、彼女個人として話す場合は後者になることが多い様子。
公の場では女王として高慢に振る舞っているが、クレオパトラ個人となるとその破天荒ぶりは控えめになり、育ちがよく思慮深い、クールなお嬢様となる。属性を一言でいうと高飛車ドS親切。加虐趣味なのに親切。ドS、加虐趣味ではあるが、他人を苛む事で快感を得ている訳ではない。自分が気持ちよくなるために他人を罵倒しているのではなく、単に元からそういう性格なだけである。
女王として振る舞うが、根は礼節を弁え、周囲に気を配り、和を保とうとする人格者。
他国の使節団たちがやってきた時も、
「妾の国では妾こそ絶対の基準、醜いものは誰であれ奴隷と変わりはない。
フッ、覚悟する事ね下等あるいは低質のブ男たち!ここで思う存分くつろいでいきなさい!」
……などと、罵倒の先制パンチ直後にその健康を気遣い、最上級のもてなしで労うのが常。
そのせいかクレオパトラに罵られる為に謁見を求める使節団が後を絶たなかったのだとか。
彼女は美しさが広く伝わっているが、むしろ弱小国だったプトレマイオス王朝を世界有数の経済大国に育て上げた経営手腕こそが真骨頂。絶大なカリスマも合わせて為政者としての素質は抜群。
実装時のイベントである『ハロウィン・カムバック!』のストーリー中においても、彼女が実施したハロウィン禁止政策に対して、お付きの騎士(子持ち)が疑問を述べた際には、
「不敬者!妾に口答えなど処刑ものです!
ですが子供に免じて有給一日で許してあげましょう!」(=明日は家族サービスに専念なさい)
と言い放ち、わたあめのムチでビンタするようなホワイト上司っぷりを発揮している。
そこ、「ツンデレじゃね?」とか言わないように。むしろファラオはこんな人が大半である。
なおカルデアへの召喚時には、人生最大の山場の1つだった、有名なカエサルとの出逢いになぞらえて絨毯の中から登場する演出を盛り込もうかと一度は考えたとのこと。サービス精神旺盛な女王様である。なお、この演出は自身のバレンタインイベントにおいて実際に実行している。
能力
モデルらしく意外に肉体派で、女性ながらに英雄クラスの「筋力:B」、アサシン補正だとしても驚異といえる「敏捷:A」と、見た目以上にアクティブなステータスをしている。皇帝特権の恩恵もあるのだろうか。ただ波乱の生涯を反映してか「幸運:D」と、あまり運には恵まれていない。
戦い方は、蹴りなどの他に、何処ぞのモデルのようなポーズを取り、発生した光が敵にダメージを与えるというなんとも異質な攻撃方法である。彼女曰く「ファラオ闘法」。ファラオ闘法とは「偉そうにすればするほど敵にダメージを与える魔技」だそうで、鼻・口・頭の位置が高いほど良いとされている。「頭が高い」「鼻が高い」などの、後世に伝わる慣用句の語源はコレなのだとか。
なお本人としては、暗殺とかしたことないのにアサシンクラスなのは納得できないらしい。
モーション中では、踵落としや連続中段蹴り、伏せた状態からのサマーソルトキックなどの蹴り技の他、ファッションモデルめいたポーズやウォーキングで放つファラオ闘法を併用している。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | B | C | A | D | D | A |
保有スキル
気配遮断(B) | アサシンのクラススキル。自身の気配を消す能力。Bランクでは、完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、いざ攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。女王でありながらBランクという高さは、恐らく「カエサルとの初めての謁見」(貢ぎ物に紛れて王宮に進入した)の逸話が元であると思われる。 |
---|---|
神性(D) | 神霊適性を持つかどうか。通常、プトレマイオス朝出身のファラオは、嘗てのオジマンディアス王のような伝説のファラオに比べると神々との繋がりが薄い為、「神性」スキルを有さない。しかし、クレオパトラは例外的にその美貌から「女神イシスの化身」と見なされている為に「神性」スキルを得ている。 |
皇帝特権(A) | 本来持ち得ないスキルを、本人が主張する事で短期間だけ獲得出来るというもの。該当しているのは「騎乗」「剣術」「芸術」「カリスマ」「軍略」と多岐に渡る。Aランク以上の「皇帝特権」は、肉体面での負荷(「神性」など)すら獲得が可能となる。クレオパトラの場合は本来は不得手な戦闘をこのスキルで補っている為に「皇帝特権」スキルが有する圧倒的な性能は発揮出来ない。 |
黄金律(富&体)(B) | 第一に、人生において金銭がどれ程ついて回るかの宿命を示す。富豪として充分にやっていける金ピカぶり。数多の王やローマの有力者達から絶えず援助を求められた程の豊かな王朝を運営した事実に由来している。第二に、生まれながらに有する女神の如き完璧な肉体を示す。どれだけカロリーを摂取しても体型が変わらない。二種の「黄金律」が複合した特殊スキルとなっている。 |
イシスが如き(A) | 「黄金律(富&体)(B)」が変化したスキル。詳細不明。 |
女神の加護(C) | エジプト神話における豊穣の女神・イシスの加護を示すスキル。 |
宝具
暁の時を終える蛇よ、此処に(ウラエウス・アストラぺ)
- ランク:A→A+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:5〜50
- 最大補足:50人
「私に、妾になれというのね?」
「其はエジプトの落陽、終焉を示す時の蛇。最後のファラオとして命じます。『暁の刻を終える蛇よ、此処に(ウラエウス・アストラペ)』!!……ですが、私のせいではありませんっ!」
巨大な怪物、全身に炎を纏う黄金と青の縞模様の蛇を召喚する。騎乗スキルを有していないため、クレオパトラが操ることはできない。故に、蛇はただただ周囲を破壊し尽くすのみで、自身もダメージを受ける。神性スキルを有していれば、ランクの高低に比例してダメージが減衰される。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
HP13,000を超え、実装時点で最大の耐久力を持つ。ATKも11,000を超えるため、なかなかに頼もしい。《Quick:2/Arts:1/Buster:2》と、☆5アサシンとしては初のランサークラス型である。
どの攻撃も多段ヒットするため、NPチャージもクリティカルスター生産も器用にこなす。
保有スキルは、HP回復&ランダムで攻撃UPと防御UPを付与する「皇帝特権(A)」、NP獲得量をUPの「黄金律」と3ターンNP獲得状態とHP回復状態を付与する「黄金律(体)」の複合スキル「黄金律(富&体)(B)」、1ターン自身に無敵状態&弱体解除&スター獲得の「女神の加護(C)」、の3つである。
どのスキルも耐久力を支える重要な要素を含んでおり、有用性が高いもので固まっている。
宝具は上述の通り。☆5アサシンとしては貴重な全体攻撃宝具であり、さらに、☆5アサシンとしては初の〔宝具(B)BB→EX〕のBusret&Braveチェインによる大ダメージ狙いが可能となっている。
強化後は「強化無効」の効果が追加された。1回限りではあるが、厄介なバフを巻くパターンが増えている事と宝具回転率が良く頻繁に付与できる事から、妨害性能は中々に良い。全体に付与可能なのは彼女の特権であり、高難易度クエストのような多数を相手取る際には手数で優位が取れる。
主力アタッカーとしては勿論のこと、それ以上にスター生産と短時間での宝具解放の両面をこなせる器用万能タイプとしての一面を持つため、サブアタッカーとしても優秀な才女。同じ全体攻撃宝具持ちの☆5アサシン仲間である酒呑童子とは、直接のデバフで相手をキリキリ舞いにするか、スター稼ぎとザコ散らしによる攻撃的な支援を得意とするかで、住み分けが可能となっている。
育てるほどにその頭角を表す優秀なサーヴァントなのであるが、やはりというか霊基再臨やスキルレベル育成に甚大な素材が必要になる。霊基再臨では「血の涙石」が合計9つ、「封魔のランプ」が6つ。スキルレベルでは各スキルごとに「封魔のランプ」が9つ、「鳳凰の羽根」が12枚、「追憶の貝殻」が22個、そして「智慧のスカラベ」が10個と、恐ろしい数のレア素材を要求してくる。
特に彼女の場合、スキルLvが強さに直結するため、出来るだけレベルを上げておきたいところ。
高貴なファラオに対して、肝心の貢ぎ物をケチる訳にもいかんということであろうか……
イベントでの交換アイテムや、戦闘でのドロップアイテムとして入手できる機会も増えたので、ハードルは下がったものの、調子に乗ってレベルUPしていくとQPの枯渇が待っているので注意。
また、9周年のサーヴァント強化クエスト第17弾において「黄金律(富&体)(B)」が「イシスが如き(A)」へと強化されており、NP増加と3ターンの強化成功率アップの効果が追加されている。
以上のように、スキルレベル上げが相当な苦行と化すのだが、愛を惜しまず育成すれば、必ず彼女は応えてくれるであろう。なにせ、女王にして史上屈指の「尽くす美女」なんですもの。
関連人物
生前
プトレマイオス朝の祖。要するにクレオパトラのご先祖様である。
後継者(ディアドコイ)戦争を戦い抜き、プトレマイオス朝を成立させた。
後に『FGO』に登場した彼から、自身の尽力に労いの言葉をかけられている。
生前の恋人。陰謀や擦れ違いにより分たれてしまったが、その愛は今なお続いている。
生前の彼は晩年期でありスマートだったため今のふくよかな姿には驚いたものの「ふくよかでも素敵なんてありえない!」とメロメロのご様子。もっとも、美を愛する彼女としては在りし日の姿を取り戻して欲しいとも思っているため、度々彼のダイエットへ向けた計画を立てている。
マルクス・アントニウス
カエサルの死後、その後継者と目されたローマの執政官。そして彼女の3人目の伴侶。
クレオパトラへの溺愛ぶりは凄まじく、同胞さえ呆れ果てるほどにエジプト被れと化した。
その盲目的な愛ゆえに、オクタウィアヌスとの決戦では数々の失態を演じて自滅することになる。
カエサリオン
実の息子で、カエサルとの間に授かった。後にファラオ・プトレマイオス15世を名乗る。
オクタウィアヌスとの決戦を前に亡命させるも、自身の死後に発見され処刑されてしまった。
プトレマイオス14世
実の弟であり、王朝再建のために政略婚で縁を結んだ最初の伴侶。
しかし側近と妹に唆されて疑心暗鬼に陥り、クレオパトラを追放してしまう。
その後カエサルを味方に付けた姉に返り討ちに遭い、決戦のさなかに溺死する。
カエサルの大甥にして養子であり、後継者に任命されていた男。
自身とアントニウスを破り、カエサリオンを殺した最も憎むべき相手。
Fate/Grand Order
先輩ファラオの1人であり、クレオパトラが大好きなメジェドを使い魔として操る。
2016年ハロウィンイベント『ハロウィン・カムバック!』やお互いの幕間で共演している。
威圧的な態度の中に、世話焼きな人の好さが透けて見える女性ファラオと言う共通点がある。
先輩ファラオの1人であり、他のファラオ同様に最高級のファラオとして尊敬している。
『ハロウィン・カムバック!』において、初共演を果たす。
クレオパトラの在り方に対してとある世話を焼いた。その結果がアレというのは……
先輩ファラオの1人であり、彼女のご先祖様であるプトレマイオス一世の上司にあたる人。
彼無くしてプトレマイオス朝は存在し得ない為に、出自的に最も頭が上がらない相手である。
カルデアでは荒々しい男は好みではないが、問答無用で目がとろけてしまいそうだとのこと。
契約したマスター。基本的に主従関係では無く、自らの秘書扱いしている。
ドSな物言いながらもスケジュールを管理したり、バレンタインでカエサルと3人で食事を楽しもうとしたりと気にかけている。自身の幕間の物語においても、とある壮大な世話を焼くことになる。
2017年ハロウィンイベント『ハロウィン・ストライク!』にて共演している。
女性統治者のアサシン繋がりであり、チェイテピラミッド姫路城にてつるんでいたのだが、エリちゃん一行迎撃の際に1人だけ置いてきぼりを喰らってしまい、ピラミッド内にて拗ねていた。
『ハロウィン・ストライク!』にて共演。美の探究者にしてバリバリのキャリアウーマンとして、上辺だけ取り繕った洗練には程遠いぶりっ子をとことんこき下ろした。
余談
本来ならイメージ的にキャスターか、艦隊を率いた逸話からライダーの適性が妥当に思えるのだが「政争で都落ちの逃亡中、エジプトに和平交渉に来たカエサルと謁見すべく、首都に帰還して王宮に貢ぎ物に紛れて潜入した」というエピソードから、アサシンの適性を得たと推察できる。
他にマタ・ハリ同様に、時代の英雄たちを次々と虜にした逸話も、その適性に一助している可能性がある。また、同じく女王のアサシンクラスとしてセミラミスがいる事から、毒に関する逸話からアサシン適性があるのでは?という見方も。クレオパトラは自殺する前にどのような毒が良いか見定める為に奴隷を使って実験していたという伝承や、コブラを自分の乳首(もしくは腕)に噛ませて自殺したという逸話が残っている。Fate世界では、そこら辺が真実なのかは不明であるが。
担当絵師の小松崎類に倣い「超高校級のファラオ」とも言われる。
今日におけるクレオパトラには「黒髪に褐色の肌、ファラオらしい金を基調とした衣装を纏うエキゾチックな女性」といったイメージが強い。しかしクレオパトラは本来プトレマイオス朝……つまりギリシャ系の血を引いており、プライベートではギリシャ風の衣装を着ていた色白の女性だったとも言われている。本作におけるクレオパトラが色白の肌なのは、普遍的な従来のイメージでは無くその説を採用したからだと思われる。ちなみに、現代まで続く褐色肌のイメージが定着した理由は……だいたいコイツのせいである。当時のギリシャ人はいわゆる「白人」としてイメージされる容姿とも大分異なると言われる。現在でも、地中海沿岸の住人は真っ白な肌という訳では無い。
そもそもエジプト自体日射の強い地域なので日に焼けていた可能性も当然あり、仮に元が色白であっても密室で日光を完全に遮断でもしなければ、多少なりとも濃くなるのが自然と言える。
また彼女の妹である、アルシノエ4世のものとされる遺骨(確定では無いが)は、ギリシャ系とアフリカ系の混血であった可能性を指摘されており、姉ともども肌が濃かったのかもしれない。何であれ、彼女の姿はその美貌も含めて後世の想像による部分が大きくなっているので、本作のクレオパトラ像のような色白の肌も、あくまで一説によるものでしかないことは留意すべきだろう。
関連イラスト
関連タグ
Fate/GrandOrder ハロウィン・カムバック!超極☆大かぼちゃ村 サーヴァント アサシン(Fate)
カエパト:カエサルとのカップリングタグ