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プトレマイオス朝

ぷとれまいおすちょう

プトレマイオス朝とは、古代エジプト最後の王朝。ギリシャ系のマケドニアの将軍、プトレマイオスにより建国され、この王朝名もそれに由来する
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概要編集

古代エジプト末期に存在した王朝。また、古代エジプトにおける最後の王朝であり、その名前からも分かる通りに生粋の古代エジプト人から始まったわけではない王朝でもある。


前史編集

プトレマイオス朝時代を語る前に、それ以前の古代エジプトの情勢を知らなければいけない。

当時の古代エジプトは、末期王朝時代と呼ばれる時代であり、当時もっとも隆盛を誇っていたペルシア帝国による支配、そして影響を強く受けていた時代だった。

末期王朝時代の初期、第27王朝と呼ばれる王朝はペルシア帝国からの侵略を受けて、支配下に置かれることになったが、この頃のペルシアからの支配はエジプトの文化に対して干渉するようなことはなく、それなりに上手くいったものであった。

しかし、王位継承をめぐる争いによってペルシアの支配が緩んだことでエジプトは独立し、新たに第28王朝が成立する。その後はエジプトの再征服を狙うペルシアとの緊張時代が続く中で、第29、30王朝が成立していたが、やがてペルシアによって再征服されることになった。

その後、エジプトはペルシア帝国による圧政を受けることになったが、この支配は意外な形で終わりを迎える。

それが、当時の古代ギリシャを支配していたマケドニアアレクサンドロス大王による東方遠征である。アレクサンドロスによってペルシア帝国は滅ぼされることになり、エジプトもそのままアレクサンドロス帝国の一地方となった。

しかし、アレクサンドロス3世は三十代の若さで早逝することになり、その際に後継者として「自分の部下の中で最も強い者」を指名したため、後継者候補となる将軍たちによってディアドコイ(後継者)戦争が勃発し、王国は分裂した。


歴史編集

前史の項目にもある通り、アレクサンドロス大王によって、当時の地中海世界から西アジアは統一されたが、彼の死によって分裂することになった。

この混乱の中でアレクサンドロスの後継者として勢力を拡大したのが、プトレマイオス将軍であった。

プトレマイオスは、古代エジプトの土地を本拠地とすることにし、プトレマイオス1世として即位する。これにより、古代エジプト最後の王朝であるプトレマイオス朝が建国された。


この王朝はセレウコス朝シリア王国、アンティゴノス朝マケドニア王国と並ぶヘレニズム3王国のひとつであり、国王および王朝の中枢はギリシャ人によって占められていた。


プトレマイオス1世は首都をアレクサンドロスによって建設された海港都市であるアレクサンドリアに置いて善政を敷き、続くプトレマイオス2世およびプトレマイオス3世の時代にも繁栄が続いたが、その後は暗愚な王と政局の混乱が続き、更にはシリアとの長引く戦争によって国力は疲弊していき、プトレマイオス11世が殺されたことで王家の直系が断絶する。

その時期に勢力を増していたのが共和政ローマであり、クレオパトラ7世が即位する。

プトレマイオス朝最後の王に即位したクレオパトラは、ガイウス・ユリウス・カエサルやマルクス・アントニウスといったローマの有力者たちと誼を通じることでエジプトの存続を図ったが、オクタウィアヌス率いるローマ軍にアクティウムの海戦で敗北したことで自殺し、プトレマイオス朝は滅亡した。

これによりエジプトの独立王朝時代は終焉し、以後はローマの皇帝属州アエギュプトゥスとなった。


関連人物編集


直接的な関係はないが、その始まりに大きく関係した。


アレクサンドロス大王の部下にして後継者。


プトレマイオス朝、そして古代エジプトの最後の王朝の女王。


クレオパトラと組んでエジプトを支配した共和制ローマ時代の英雄。

クレオパトラとの間に息子を生んだともされるが、カエサルが実際に自身の後継者として指名したのはアウグストゥスこと、オクタヴィアヌスであった。


クレオパトラの処刑を命じた初代ローマ皇帝。

また、彼によって古代エジプトは完全に古代ローマの支配下に置かれることになり、以降、エジプトの名前が歴史に出てくる。ある意味ではエジプトの創始者とも言える。


関連タグ編集

古代ローマ

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