担当声優
田村睦心(「せましおじさんと焼き肉だゾ」回の若い頃のせまし)
概要
初登場は、野原家にお邪魔した銀の介を連れ戻しにやって来た時。
ひろしからは原作では「兄ちゃん」→「アニキ」、アニメでは「あんちゃん」と呼ばれている。
そしてしんのすけが初めて会った際に彼は「お前の本当の父ちゃんなんだ」とウソの発言を言い、それを信じたしんのすけが「本当のパパ」と騙された抱きしめ合っていたそうな…。
顔はひろしと双子のように似ているが、名前通り非常に心が狭い。体力を使うからと甥っ子を抱っこするのを嫌がったり、服が擦り切れるからと触られるのまで嫌がるという凄まじい狭量さを持つ、肉は焼きすぎると脂が出過ぎて勿体ないとの理由でレア派。
またしんのすけ曰く「秋田一のケチ」。帰省してきた弟ひろし一家に「実家に泊まるなら」と宿泊料を請求したり(さすがにこれは冗談だったが)、電車賃がかかるからとヒッチハイクで数週間かけて秋田から埼玉まで来るなど、こちらも限度を知らない。帰りは迎えに来た父銀の介と一緒だったから自分の財布は傷まなかっただろうが、数週間に及ぶヒッチハイク中にかかった費用は、秋田-埼玉間の交通費よりずっと高くついたはずだが…。
物をくれると相手に思わせ代金を請求するやりとりも多々見せるが、泊まらせてくれたお礼として野原家の庭の草取りをやってくれるだけ美味しそうな物をかぎつけ集ってばかりで見返りが少ない面々よりは僅かに良心的である。
新しい物好きで金遣いの荒い銀の介をよく諌めているが、せまし自身もこっそりシアタールームでアダルトビデオ鑑賞していることをバラされており、やはりスケベな一面は受け継いでいる。
性格はかなり異なる二人だが兄弟仲は悪くないようで、小さな衝突はよくあるがすぐに仲直りしているらしい。「喧嘩するのは面倒だし損」という考えかもしれないが。
野原一家が秋田にやってきた際は、喫茶店で働く女性・こまちに惚れ込んでおり、毎日好きでもないコーヒーを飲みに通うほどゾッコンだった。しんのすけに冷やかされながらも見守る中、こまちとデートの約束を取り付ける。しかしデートの当日になって元旦那が現れ、やり直しを口にしたことでせましの恋は破局となった。しんのすけは「(元旦那が)あと一日遅れてくればよかったのに」と残念そうに言ったが、せましの方はいつまでも気にしていてもしょうがないと過去のこととして前向きになった。
恋愛に対して奥手だったり、想い人の前ではいいところを見せようと太っ腹なことを口にしたり、弟に似た部分が見られた。また、それ以降心境が変わったのか、喜怒哀楽も少し出るようになっている。
まんがタウン2020年9月号(『新クレヨンしんちゃん』11巻)で久々に登場した際には、お見合いパーティーで知り合ったシングルマザーの小鹿野育菜(おがの いくな)という女性と婚約したことを明かした。育菜を大切に思っていることや、樹と菜摘という連れ子がいることに関してひろしに難色を示されたものの子育ての手間が省けると述べている一方で、本当の親子になるには時間をかけることが必要といった思いも見られる。
また、育菜がせましとの子供である男の子、野原芽生(のはら めぐむ)を出産したことで、(『新クレヨンしんちゃん』12巻)三児の父親となる。
上記のエピソードに加え、アニメ版でも初登場を果たしており、せましに注目が集まりつつある。
アニメでは
長らく登場しておらず、原作ではせましが登場する箇所がカットされたり、家系図紹介にせましがいないなど不遇な扱いを受けていたが、アニメ30周年を記念して2022年8月6日の「野原さんと物語~遅れてきたせましSP~」に初登場。やはり原作と同様どケチで、ヒッチハイクを使いながら春日部にやって来た、親から饅頭を土産に持たされていたが途中で食べたため箱だけになっていた。
また、弟とは違い足が臭くないという設定が追加されしんのすけがせましと会う度に忘れていることが多いので足や靴下を嗅がせて思い出させるやり取りが半ば定番化している(しんのすけからは足は臭くないけどケチ臭いと言われている)。
ただし、春日部に来た理由が原作とは異なり、10年前に社会人なりたてのひろしに借した3000円を返してもらうために来たのだという。そのため、銀の介が登場しない。
その後、2022年10月1日の「せましおじさんと焼き肉だゾ」の回で早めの再登場を果たしており結婚まで早々と書いていくつもりなのかもしれない。
3回目は12月24日に放送された「しんのすけ5歳・父ちゃん5歳だゾ」の回で、シリマルダシの映画を見に銀の介とひろしと共に東京の映画館まで来ていたが、ひろしがはぐれ銀の介と共に探していた、この回では10歳なのだが既に野太い大人声になっていたが5歳のひろしも森川智之であり成人時と同じキャストなので意図的に変えなかったと思われる。
4回目の登場は2023年1月28日の「せましおじさんとスキーだゾ」である。しんのすけ兄妹とみさえが雪景色にはしゃぐも「雪が白いのは当たり前だ」とドライな発言をし、しんのすけや銀の介がナンパをして咎められる様をひろしが「あんちゃんは独身なんだからナンパしても良いんだぜ」と言われるも彼女が出来たらどうするんだ、金がかかってしょうがねえと突っぱね、リフト代がもったいないと歩いて上り、スキーに付き合わされた事を不服とし疲れるだけで得が無いと愚痴り、滑って降りたら登らなきゃならないから帰るまで降りないとケチなだけでなく面倒臭がる様を見せた。そんななか、上の方から女性が「止まらない」と助けを求め救助に行ったかに見えた...が瓶の蓋を100円玉と見間違え動いただけで、皆がガッカリするなか女性とぶつかり、近くに居たと思われるしんのすけに大丈夫かと言われ、怪我は無く有難うと礼を言う女性に「人として当然です」と得意気になるしんのすけに「オマエ何もしてないだろ!」とツッコミをするも受け流された。
しんのすけが名乗り女性の名前を訪ねると「外連出初子(声:池澤春菜)と申します」と述べた。スキーは初めてという初子に初心者向けレッスンを受けたほうが良いとせましは述べるがレッスン料が勿体ないと返す初子に価値観の一致を見出だしスキーの滑り方を教える中、(彼氏に無駄な金を使わせないんだろうな)と期待まで抱いた。
良い雰囲気に見えたと判断したひろしとみさえがしんのすけを連れていき2人きりにするも、のりちゃんという彼氏にスノーモービルに乗りたいと調達させてた事が発覚。
去っていく初子を見て「やっぱり彼女っていうもんは金がかかるんだべ…」と項垂れるせましに、しんのすけがスキーを教えてほしい女性を連れて来るもレッスン料を請求し「そんなんだからモテないんだゾ、せまちゃん」と責められ「ひまちゃんみたいな呼び方すんな!」と反発しながら世の中世知辛いと溜め息をついたのだった。
5回目の登場は同年4月8日の「せましおじさんと留守番だゾ」で、エピソード冒頭でみさえとひろしが互いに出掛ける予定で子供の世話はどうするんだと揉めていた所に割って入ってくる。
玄関の鍵が空いてたから入ったと発言したせいでひろしに勝手に入るなと叱責されたのち、ヒッチハイクで北海道行きの車に便乗し北海道旅行に行ってから帰りのヒッチハイクで東京行きの車に便乗し埼玉に寄ったとのことで函館土産のいかせんを出したが途中で空腹になって食べたため函館土産が箱だけになっていた。
しんのすけとひまわりの世話を託され了承したが、おもちゃを片付けないしんのすけに対しどうせ直ぐ散らかり労力の無駄だから片付けなくて良い、泣くひまわりに泣いても一銭にもならないからエネルギーの無駄、お隣のおばさんの声が聞こえた際にはオラはすぐ秋田に帰るからお隣さんと知り合っても何の得にもならないとしんのすけに説き、テレビの点けっぱなしをきっかけに家電の電気代が勿体無いとコードごと抜くようにと言うなど安定のケチっぷりである。
ただし「友達との付き合いは無駄ではない」との考えを持ち遊ぶ約束をしていたマサオくんの元に向かわせていた。
その後冷蔵庫のコードまで抜いていたため、みさえになんで抜けてるのと叫ばれ、せましは「全部抜け」とは言ってないとしんのすけに言うものの「全部抜くな」とは言われてないと口論になった。ひろしとみさえはおもちゃを片付けないように言ったのではないかと問い詰めるも、口笛を吹いて誤魔化していた。
家族・血縁者
野原銀の介:父
野原つる:母
野原ひろし:弟
野原みさえ:義妹(弟の妻)
野原しんのすけ:甥
野原ひまわり:姪
野原育菜(旧姓・小鹿野):妻
野原樹:義理の息子
野原菜摘:義理の娘
野原芽生:せましと育菜の実子で樹と菜摘の弟