概要
電気車や電気式内燃車の台車にモーターを装荷する方式の一つであり、モーターの一方を台車枠に、もう一方を車軸に吊り掛ける方式。単純な構造のため装荷は容易であるが、ばね下に車軸だけでなくモーターの重さも加わるため、乗り心地や線路に加わる衝撃の面では不利であり、また線路からの衝撃はモーターに直接かかるためモーターを頑丈に作らなければならず、その周りの各部品も頑丈に造らなければならない。それゆえ、国内の電車では昭和30年あたりから新造車には殆ど使われなくなっていったが、単純な構造ゆえに高い信頼性が得られるので大出力モーターを有する機関車では現在でも採用されている。
pixiv内では吊り掛け駆動方式を採用していた鉄道車両(主に古い世代の電車)のイラストがほとんど。
構造
モーターに車軸の軸受けと台車枠への固定部があり、台車枠にはバネや緩衝ゴムを介して固定し、もう一方の軸受けには車軸を通して固定する。モーターの重量は台車枠と車軸に、モーターからのトルク反動は台車枠にかかる。車軸の変位による車軸-モーター間の間隔は変化しない為、減速歯車-モーター間の変位を吸収する継手は不要。
類似した構造
JR東日本E331系のDDM方式がよく見てみると車軸-モーター間の減速歯車が無い(車軸を直接駆動する方式のため)だけで、モーターが車軸と台車枠に装荷してあり吊り掛け駆動と類似点を持つ構造となっている。
・・・しかし、その直接駆動という方式がモーターが非常に重くする(低速回転かつ特殊なモーター)結果となってしまい、編成重量は他の形式の列車より軽いのにもかかわらず動力台車の軸重が線路の許容軸重ギリギリで線路に与える負担が非常に大きいという泣き所となってしまっている。
関連タグ
吊りかけ方式が関連している車両
※・・・吊り掛け駆動方式の採用が構造上不可能な超低床車を除く