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吊り掛け駆動の編集履歴

2015-08-07 11:07:59 バージョン

吊り掛け駆動

つりかけくどう

吊り掛け駆動とは、電気車および電気式内燃車のモーター装荷方法のひとつ。その名のとおり車軸と台車枠にモーターを吊り掛けた構造となっている。

概要

 この形式は電気車や電気式内燃車の台車モーターを装荷する方式の一つであり、モーターの一方を台車枠に、もう一方を車軸に吊り掛ける方式である。

 比較的単純な構造のため装荷は容易であるが、ばね下に車軸だけでなくモーターの重さも加わるため、乗り心地や線路に加わる衝撃の面では不利であり、また線路からの衝撃はモーターに直接かかるためモーター自体を頑丈に作らなければならず、その周りの各部品も頑丈に造らなければならない。さらに高速走行にも限度が存在する。

 それゆえ、国内の電車では昭和30年あたりから新造車には殆ど使われなくなっていった(かわりにカルダン駆動方式、動力源をバネ上に配置し、自在継手を介し車軸側の歯車装置を駆動する方式、やWN駆動方式、電動機を車軸と平行に台車枠に固定し、小さな偏位を許容する「WN継手」を介して電動機の出力軸と駆動歯車を接続する形式で、新幹線などに使用される、などが用いられる)ものの、単純な構造ゆえに高い信頼性が得られるため大出力モーターを有する機関車では現在でも採用されている(EF60にてクイル式という形式を試験したものの問題があり再びこの形式に戻された)。


pixiv内では吊り掛け駆動方式を採用していた鉄道車両(主に古い世代の電車)のイラストがほとんど。

構造

 モーターに車軸の軸受けと台車枠への固定部があり、台車枠にはバネや緩衝ゴムを介して固定し、もう一方の軸受けには車軸を通して固定する。モーターの重量は台車枠と車軸に、モーターからのトルク反動は台車枠にかかる。車軸の変位による車軸-モーター間の間隔は変化しない為、減速歯車-モーター間の変位を吸収する継手は不要。

歴史等

 この形式はアメリカの発明家が19世紀後半に発明した。しかし、アメリカにおいては1930年代に直角カルダン駆動方式を採用した高機能路面電車PCCカーの発明やその後の高速鉄道の衰退とともにこの形式はほぼ見られなくなった。

 一方ヨーロッパでは路盤が頑丈であり、都市近郊電車で使う限りデメリットが特に気にならず、現在でもこの形式の車両が新造されていたりする(中にはVVVF形式でこの駆動形式を用いているものも)。

類似した構造

 JR東日本E331系のDDM方式がよく見てみると車軸-モーター間の減速歯車が無い(車軸を直接駆動する方式のため)だけで、モーターが車軸と台車枠に装荷してあり吊り掛け駆動と類似点を持つ構造となっている。

……ところが、その直接駆動という方式がモーターが非常に重くする(低速回転かつ特殊なモーター)結果となってしまい、編成重量は他の形式の列車より軽いのにもかかわらず動力台車の軸重が線路の許容軸重ギリギリで線路に与える負担が非常に大きいという泣き所となってしまっている。

関連タグ

鉄道車両 旧型国電

吊りかけ方式が関連している車両

電気機関車 軽便鉄道 路面電車() ナローゲージ

 ・・・吊り掛け駆動方式の採用が構造上不可能な超低床車を除く

具体名(ピクシブ百科事典に存在するもののみ)

国鉄車両……クモヤ93(旧型国電)

私鉄……AL車 3400系 6750系(名古屋鉄道) 京阪80形 東武5000系 京王電鉄デハ1900形

現在車両が存在する中小私鉄……筑豊電気鉄道 阪堺電気軌道(以上路面電車、基本的に路面電車ではこの形式が有力である) 四日市あすなろう鉄道 三岐鉄道(以上ナローゲージ) 江ノ島電鉄 弘南鉄道 箱根登山鉄道

外部リンク

wikipedia:吊り掛け駆動方式

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