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この会社は三重県に3路線(三岐線および近鉄連絡線、ただしこれらは一体運用されているため1路線扱いすることがある、と北勢線)を有する中小私鉄である。

 その他バス高速道路などにおける物販、不動産事業等も行っている。

特色編集

 この会社は日本の私鉄としては珍しく旅客営業と共に貨物営業(沿線にあるセメント工場からのセメント積出)も行っている。これはもともと三岐線の建設目的が貨物輸送のためセメント会社が作った路線であり、現在においても筆頭株主はそれらのセメント工場を操業する太平洋セメントとなっている。

 平成15年に周辺自治体の不手際等もあり近鉄より北勢線を譲り受けている。

 会社が使用する車両は三岐線は元西武車両で占められているものの、北勢線は元近鉄からの日にちが浅いこと、さらには現在日本で運用している車両が少ないナローゲージであることも関係し、元近鉄(一部はそれ以前に使用されていたものも含まれる)車両で占められている。また、三岐線貨物線を兼ねる影響より、電気機関車(貨物運搬用は東武、入れ替え用は南海で使用されていたもの)も所有している。

尚2024年3月よりJR東海から211系を購入し、西武車両の旧型車両を置き換える予定。

 また、路線バス事業も行っており、四日市市いなべ市東員町などで運用されている。

路線編集

 三岐線 富田駅-三岐朝明信号場-西藤原駅 1067㎜

 近鉄連絡線 近鉄富田駅-三岐朝明信号場 1067㎜

 北勢線 西桑名駅 - 阿下喜駅 762㎜

歴史等編集

 本来藤原岳(鈴鹿国定公園の中に存在する山)にて採掘される石灰岩、材料として製造されるセメントを輸送するために計画された鉄道を敷設運営するために二つのセメント会社、浅野セメント藤原鉄道小野田セメント員弁鉄道が申請し、それを一本化する形で許諾(許諾は四日市-関ヶ原ほか3線、なお、は大きく滋賀木ノ本まで路線を延長する計画は存在した)され、会社を三岐鉄道株式会社とした。

 なお、この路線の員弁川対岸を走る北勢線はこれを建設運営する会社、北勢鉄道が明治45年に起こされ、大正3年に一部開通、昭和6年に全線開通、同時に電化しており、運営状況はよかったとされる。員弁鉄道はこの路線を活用できないか調査したものの、軽便鉄道であり、貨物輸送の弁に耐えられないとして却下されている。

開通編集

 鉄道路線は昭和6年に一部開通した(現在貨物線として運用している富田駅-西藤原駅間)ものの、世界恐慌の影響や作られた以外の路線は貨物運送に不要であり、免許申請の際のだしという面もあり、岐阜まで行く部分やほかの路線は建設されることなく昭和10年から12年にかけて免許申請は失効し未成線となった。

 また、昭和7年にはセメント工場が沿線に作られ、セメントの輸送も開始された。

 第二次世界大戦の戦時統合に関しては北勢電気鉄道(昭和9年に社名変更)は強硬に反対したものの県内複数の中小私鉄と合併させられ三重交通となったものの、この会社はセメント会社の子会社であったことにより統合を免れる(これは尾小屋鉄道などと同じ理由である)。

戦後編集

 戦後三岐線は拡張路線をとり、昭和27年には国鉄の路線と直通(昭和39年廃止)させている。また昭和29年には全線電化し、路線バスも開始、旅客便も昭和31年に電化され、貸し切りバス事業にも加入。

 なお北勢線は県内の鉄道およびバス事業の統一のため昭和39年に三重電気鉄道を経て昭和40年に近鉄の路線となった。

 昭和45年には近鉄連絡線が開通、これにより旅客数が大幅に増え、昭和60年の富田駅-三岐朝明駅間の旅客運転休止につながる。平成元年には急行電車の廃止など、大幅な見直しが行われた。

 また昭和49年にはガソリンスタンド、昭和50年にはレストランなど、多角化にも乗り出している。

 なお親会社は小野田セメントは平成6年に秩父セメントと合併し秩父小野田となり、浅野セメントは昭和22年に日本セメントと名称変更、平成10年に合併し太平洋セメント株式会社となっている。

 平成13年から平成15年にかけて鉄道のテーマパークを作った。

北勢線編集

 北勢線は近鉄が運営していたものの、モータリゼーションの発展、周辺地域の過疎化、路線改良の努力不足などにより赤字となっていた。そこで近鉄は平成12年、この路線を赤字解消の目的で廃線、バス代替としようとした。しかし周辺住民はこれに反発、第三セクター等の存続の道を探っていたが、平成14年の廃止に間に合わず、さらに鉄道運営のノウハウもないため、三岐鉄道に泣きつく形となった。

 そこで、「リニューアルして運行を引き継ぐ」として「周辺自治体は整備費および10年分の赤字補てん、さらに近鉄への鉄道用地買収費用として55億円拠出」「近鉄は無償で鉄道施設などを譲渡、敷地は有償譲渡する」「とりあえず10年間は運営する」という条件で経営を引き受けることとなった。

 これにより路線改良による高速化およびの見直しおよび設備整備、車両設備の高性能化などが行われている。

 さらに三重交通のバスが減便したことと高速化の影響のため客は少し増えている。

 なお、周辺自治体の支援は平成25年で打ち切りの予定であったが、3年の支援延長(平成28年まで)となっている。

pixivのタグ編集

 北勢線に関するイラストが大多数を占めており、三岐線に関しては少ない。

関連項目編集

中小私鉄 三重県

ナローゲージ 北勢線

秩父鉄道(親会社が同じ)

外部リンク編集

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