加害者
かがいしゃ
概要
悪意の有無や恣意性は必ずしも関係無く、相手に被害を与えてしまったなら加害者となる。
当然被害者本人やその親しい人からは恨みを買うため、フィクションではよく復讐される(ミステリーやサスペンスで「加害者がかつての被害者で、事件の被害者の方が実は加害者だった」という自業自得オチは鉄板である)。そうでなくても悲劇や成人向け等一部のジャンルを除けばヒーロー等正義側の存在によって鉄槌なり法の裁きなりの制裁が加えられる場合が大半を占める。
また、加害者が自身の罪を悔い改めようとした場合も、傷が癒えない被害者側から和解を拒まれ、許されない罪を背負って生きていくしかないというパターンも現実・フィクションを問わず少なくない。
他にも、加害者でいたつもりが自分よりも格上の悪人に利用され被害者に成り果てる、正義の名の下に他人に暴力を振るって快楽を得たい第三者に目を付けられて袋叩きに遭うなどの悲惨な末路を迎える加害者も度々現れる。(ちなみに現実では裁判の前に加害者がネットリンチを受けた結果、裁判所から「充分に社会的制裁を受けた」として減刑されたケースが在る。)
補足
凄惨な加害を受けた被害者が、トラウマを乗り越えるために加害者の振る舞いを模倣し、被害者としての弱い自分を打ち消そうとすることで新たな被害者を生む負の連鎖が生じる場合がある。
これは防衛機制に基づいた現象と考えられ、虐めや虐待、差別など加害と被害の構図が生じる問題に幅広く見られ、この場合は被害者だけでなく加害者にもカウンセリングを始めとするケアが必要とされる。
(言うまでもないが「加害者が別の加害者のせいで辛い思いをしたこと」と「被害者が加害者に辛い目に遭わされたこと」は別の問題なので、加害者当人はもちろん第三者が被害者に「加害者にも事情があったのだから許してやれ」と強要するのはお門違いである。許すかどうかを決めていいのは実際に被害を受けた本人だけだと心得よう。)
(尤も、互いによく話し合って「これでもう手打ちにしよう」と決めた話を後から「やっぱり許さんこの話は無しだ」とひっくり返すのはまた別の問題になるが)