もしかして? キッチ・キッチン
概要
『仮面ライダー鎧武』において、どんどん深い闇に落ちていく呉島光実こと黒ミッチ。
そしてその最上たる状態へと進化したのが第38話。
実の兄、呉島貴虎を討ち果たし、自信満々になったと思いきや、殺したはずの兄の幻影を見てしまい、錯乱する様子を劇中見せ始めた。
そしてシンムグルンとともに自分の想い人、高司舞を拉致してしまう。
その時、舞に同行していたペコを「クズ」呼ばわりしてシンムグルンに嬲らせ、それを見た舞に何を言われても、その都度「舞さん、一緒に来てください」という言葉を壊れたボイスつき人形めいた笑顔で繰り返し、脅迫同然に彼女を拉致するというもう視聴者が戦慄する行動を起こしている
そして舞を追って来た葛葉紘汰も「クズ」呼ばわりし、終始狂った笑いを上げながら、紘汰と助太刀に来た駆紋戒斗を圧倒し、撤退しようとする紘汰達に「いいよ、見逃してあげる。だから尻尾を巻いて逃げろよ。」と上から目線でその言葉を吐き捨てた。
後に戒斗からその愚行を「もはや強い弱いの問題ではない。ただの馬鹿だ!」と咎められても「うるさい! クズが!」と逆上し、自分の非を一切認めようとしなかった。
この一連の狂った様子からレデュエに「壊れたと思ったら案外楽しめる」と思わせ、戒斗に「あいつはもう迷いが無い」と言わしめ、そして視聴者としてはキチーネ等を連想させるものと思った人が何人もいただろう。
第42話でヨモツヘグリロックシードを戦極凌馬から託され、仮面ライダー龍玄・黄泉へと変身。生命力を奪われ苦しみながらも、舞を守りたい一心で紘汰に襲い掛かる。
第43話では紘汰との激戦の末、致命傷を与え彼を倒すも、今までの罪を許された事で、その動揺から一気にその精神は不安定になり、せめて舞だけでも守ろうと凌馬のいる病院へ向かうも、心臓と結合した禁断の果実を摘出され死亡した舞の姿を見て愕然とする。
怒りのままに凌馬に襲い掛かるが、凌馬がゲネシスドライバーに仕込んでいたシステム「キルプロセス」によって、ドライバーを機能停止させられ、「貴虎に教わらなかったのか?何故悪い子に育っちゃいけないか、その理由を。嘘つき、卑怯者…そういう悪い子供こそ、本当に悪い大人の格好の餌食になるからさ!」と、自らの想いや曲りなりの努力を全否定するような高説を受け、暴行を受ける。
その後、摘出された禁断の果実からオルタナティブ舞となった舞と対面、時間を遡って運命を変えようとする舞と別れ、精神が崩壊し、真の意味でキッチとなった。
再び現れた貴虎の幻影は光実にこう諭す。
「お前は何者にもなれなかった。その意味を、もう一度よく考えてみろ。」