曖昧さ回避
- シソ目モクセイ科の高木。本項で詳述。
- スマートフォンアプリRPG『Fate/Grand Order』に登場するキャラクター→トネリコ(Fate)
もしかして……
ガストとバンプレスト(バンダイナムコゲームス)によるコンピュータRPG→アルトネリコシリーズ
概説
トネリコ属の樹木の総称。標準和名では、本州の中部地方以北に自生する落葉樹のトネリコ(Fraxinus japonica)のみを指すが、沖縄県に分布する常緑樹のシマトネリコ(Fraxinus griffithii)が暖地でよく見かけられ、これも特に区別せずトネリコと呼ばれることが多い。また、世界樹ユグドラシルのモデルとされるセイヨウトネリコ(Fraxinus excelsior)も翻訳書などではトネリコと訳されることが多い。
和名 | トネリコ |
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別名 | サトトネリコ、タモ、タモノキ |
英名 | Japanese Ash |
学名 | Fraxinus japonica |
分類 | 真正双子葉植物 シソ目 モクセイ科 トネリコ属 |
樹高 | 10~15m |
開花期 | 4~6月 |
分布域 | 日本(東北~中部地方)、朝鮮半島、中国、ロシア |
花言葉 | 「威厳」「偉大」「服従」「高潔」「思慮分別」(いずれもトネリコ属の総称としての花言葉) |
主に山地の湿地に自生する。
葉は小葉が複数集まって長さ20~35cmほどの大きな羽根状になる。
トネリコの葉は近縁種シマトネリコの葉よりも大きく、表面はくすんだようになる。
トネリコの幹に付着するイボタロウムシというカイガラムシの一種は、蝋のような分泌物を出し、これを滑りの悪い戸の敷居に塗ることで戸の開閉をスムーズにしていた。
そこから「戸に塗る」が転訛し、トネリコとなったとされる。
木材としても利用され、粘り強い性質を持つことから物干し竿や野球のバット、さらに建築資材などに利用される。水田で稲を干す竿にも利用され、北陸地方では水田の防風林としても植樹されたという。
シマトネリコは暖地で庭木や街路樹として見かけることが多いが、トネリコが庭木として使われることは稀。園芸店で「トネリコ」として販売されていても実際にはシマトネリコの場合が多い。これはシマトネリコは樹形を整えやすいが、トネリコは剪定すると樹形が乱れやすく、枝ぶりがあまりきれいにならないためである。
セイヨウトネリコは北欧神話において、世界樹ユグドラシルはトネリコであるとされ、主神オーディンの振るう神槍グングニルの柄もトネリコを材料にしていると伝承されており、神話において特別な位置を占める聖樹として崇拝された。
関連タグ
秦良玉(中国の実在した女武将。トネリコの柄を持つ槍を振るう【白杆兵】を率いて勇名を取った)