概要
江戸時代の中期に活躍した医者・加藤曳尾庵が書き記した『我衣』に記載される妖怪。
二本の角と竜の様な身体を持つ人面の人魚で、全長は2丈(約6m)。尾が三本の剣の様になっている。
文永2年(1819年)4月18日の肥前国一帯に出現し、自分を目撃した者に向い物々しい口調で龍宮からの使者を名乗り、「7年間は豊作が続くが、その後にコロリ(コレラの事)が流行る。しかし我の姿を観た者、我の姿を写した絵を見ればその難を逃れる事が出来、さらに長寿を得るだろう」と予言して海へと去って行ったとされている。
大神社姫(だいじんじゃひめ)
越後国の新潟の浜辺に現れたとされる全長が2丈(約6m)もある巨大な人魚。
神社姫の別名、またはその仲間だと思われるが、上記にあるように出現場所が違っている。
また容姿も神社姫とは微妙に異なっており、大神社には背鰭のようなものが確認できるのに対して、此方にはそれが無いという相違がある。
創作での扱い
- MM9:怪獣が現実に存在する社会を描いたSF小説。重量によって怪獣か妖怪かが等級分けされているが、神社姫は2丈もあり体積も大きいため怪獣の例として記載されている。