夜に裂く光
よるにさくひかり
楽曲情報
キャラクターとしての概要
終局に至りつつある世界の霧雨魔理沙。ロストワードを終わらせるため異世界またぎの旅を続けていた。汎異記号は『L80』。
かつてロストワードによって全てを失った『復元者(レストアリ)』の1人である。
【ダークフライヤー】
魔理沙の箒にマジックアイテムのコレクションを過剰搭載させたもの。収納系マジックアイテムの力で見た目以上に多くのアイテムを収納できている。
かつてのコレクションである邪龍からの贈り物やツチノコ、グリモワールオブマリサ、さらに蒐めたアイテム(咲夜のナイフ、妖夢の刀、鈴仙の銃、早苗の御幣)、そして霊夢の札や針、陰陽玉のレプリカも搭載されていると思われる。
異界渡りの旅の途中に誰かがアイテムを並び替えてくれたのもあってか、収納したアイテム同士が形成している複雑な回路がダークフライヤーの推進力を生み出しており、まさに『移動する霧雨魔法店』とも言える存在となった。他にも各種制御・計測・出力などの必要な機能を搭載。
バイクのような形状に変化しており、魔理沙が作った風習『流星祈願会』を仮想人格として宿している。その縁からか香霖堂や森近霖之助の性質も一部引用されている。
【メイガスエクスプレス(MX)】
ダークフライヤーの主要機関の一つ。魔法的な加速装置としての役割を担っている。アリス・マーガトロイドやパチュリー・ノーリッジから借りた魔導書が複雑に連携したもの(借りたものはちゃんと返しに行こうね)で、キノコから出た抽出物を燃料として動く。
【恋焦がれる灯(スパーク)】
ダークフライヤーのエンジン兼羅針盤。ミニ八卦炉が中心となって形成された魔法装置。数多の次元を超え世界を貫く、彗星の如き導きの光を放つ。行き先を照らしたり、弾幕避けの補助をすることもできる。
ストーリー
「ーー魔理沙。」
「ーーーー出て行け。」
「もう、帰ってくるな。」
「二度と、敷居をまたぐな。」
魔法は、不思議な力だ。普通の人間にはできないことを、やってのける。
私はまだ、このことをよく知らない。これからもっと知っていくんだ。
だからひとりでも、生きていける。
そう思っていたような、気がする。
『あの時』の、私はーー
雨が降るある日の夜、魔理沙は濡れながら香霖堂に駆け寄った。
今日は香霖が言っていた、一年に何度か起こる『流れ星が大量に降り注ぐ』日。
霖之助に渡された手拭いで頭を拭くと、魔理沙は同じ話を聞いていたはずの友達もここに来ているかを聞く。
「……ああ、霊夢のことかい。」
「いいや、来てないな。」
「今日はあいにくの雨だ。この様子では、明日まで続く霖雨(りんう)だろう。」
今夜は星を見るのは難しい、そう聞いた魔理沙はがっかりした。しかし霖之助によると「霊夢が神社で魔理沙のことを待っている」らしい。
霖之助に預けた魔法使いの帽子と箒、そして彼の製作したマジックアイテム『ミニ八卦炉』を受け取ると、神社で自分を待っているらしい霊夢の元に向かった。
(『あの時』もこんな感じだったのかもしれない。でも、ここからは違う。)
こうして、魔理沙の異界を跨ぐ旅が始まるのだった……。
プレイアブル化
台詞
余談
気質は「通り雨」。降ったかと思えばすぐに止む雨のこと。
曲名の「夜に裂く光」は、夜空を流れる流星のことと思われる。
歌ってる人が歌ってる人だからか「ドラゴンボールっぽい」なんて声も多い。インパクトが強すぎる故かこの魔理沙は「影山理沙」なんてあだ名が付いている。
ショットとスペルカードは霊夢と魔理沙2人にとってお馴染みのものを合体させている(拡散ショットは「ホーミングアミュレット」+「マジックミサイル」、集中ショットは「パスウェイジョンニードル」+「イリュージョンレーザー」)。
スペルカードも同様で、霊魔符『シールドレヴァリエ』は霊符「夢想封印」と魔符「スターダストレヴァリエ」、恋夢符『スクウェアスパーク』は恋符「マスタースパーク」と夢符「封魔陣」を合体させている。
また、これらの元となったショットやスペルカードはいずれもWin版初の作品「東方紅魔郷」で初めて使われたものでもある。さらに本作においてある世界線における紅霧異変は、魔理沙が紅夢の魔女に変貌するタイミングでもある。
ラストワード
ラストワードのカットインは『東方香霖堂』で明かされた魔理沙が星の魔法を使うようになったきっかけとなる出来事である"香霖堂での流星祈願会"をイメージしていると思われる。
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「何時流れるか判れば願い事も叶い放題だからな。他の星の研究する暇があるのなら、流れ星の研究をした方が良い」
「暇だから研究している訳じゃないと思うけど……。まぁ確かに、流れ星はいつ落ちるか判らない。だが確実に見る方法は知っているよ」
「なんだって?それは本当か?なら教えてくれ」
「一年に何度か、流れ星が大量に降り注ぐ日があるんだ、その日に見れば一日で十……いや、百の流れ星を見る事が出来るだろう」
――そうして、僕は魔理沙に流星群が見られる日を教えると、早速その日に魔理沙は霊夢を連れてうちで流星群の鑑賞会を行う事になったのだ。
――それから四、五年後の現代。
僕は思い出の渾天儀を眺めていた。あれから流星祈願会も毎年恒例となり、もう数回行われている。
思えば、第一回の流星祈願会から、魔理沙は星に因んだ魔法を使うようになった気がする。今では魔法の流星と言えば、魔理沙の一番のお得意技だ。さらに、毎年のように流星群の日付を訊きに来ては、一人でも流星を見ているらしい。
魔理沙は天龍に魅入られたのだろうか。それとも、願い事が叶ったのだろうか。
(「東方香霖堂」第21話から抜粋)
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弾幕は原作でも使われた霊夢との合同スペカのオンパレード。最初は東方憑依華のストーリーモード限定で霊夢が憑依した魔理沙の使うスペカである星霊符「スプリンクルスター封印」、次に同作の魔理沙が憑依した霊夢の使うスペカ針星符「月卿を封じる針スパーク」、最後に秘封ナイトメアダイアリー悪夢土曜の合同スペカ「盗撮者調伏マスタースパーク」※で締めくくる。
この魔理沙の場合は、この時の演出で霊夢が弾幕を撃つ代わりに赤く光る白黒の陰陽玉(のレプリカ)が弾幕を撃っている。
これは霊夢といえば陰陽玉というイメージから来ていると思われる。原作でも霊夢のオプションは陰陽玉がメイン(東方天空璋の自機キャラ全員が使用可能な「ブリージーチェリーブロッサム」も同様)となっていて、東方虹龍洞のアビリティカード『陰陽玉』『陰陽玉(針)』、東方剛欲異聞の剛欲な挑戦で登場するアイテム『貴方のお供の陰陽玉』などでも霊夢を意識したデザインに陰陽玉が採用されている。
ちなみに「ラストワードに補正値222%の斬裂弾を持つ」と紹介されているが、エンジェルナンバーとしての222は「信じることで願いが叶う」「努力が報われ、奇跡が起こることの前兆」「あらゆるものがあるべき場所へ収まっていく」などの意味が含まれているとされている。
※本来は名前の「盗撮者調伏」の通り、お札「新聞拡張団調伏」の『新聞勧誘お断り!します』の張り紙を撃つのだが、こちらでは博麗アミュレットと同形状の札に差し替えられている。