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島(ちいかわ)の編集履歴

2023-11-25 22:23:35 バージョン

島(ちいかわ)

ちいかわにとうじょうするしま

島(ちいかわ)とは、漫画「ちいかわ」の島編の舞台となる場所。

概要

ナガノがX(旧Twitter)で連載している漫画作品「ちいかわ」のエピソードの一つで長編エピソード「島編」の舞台となる場所。2023年3月14日より登場した。

島民の格好などから、温暖な地域のいわゆる南国の島であり、最大の特徴として現在のところ鎧さんが存在せず、ちいかわ族だけで集落が形成・運営されている。


エピソードの内容

島編のエピソードを一言で表すと、ひょんなことで訪れた島で、ちいかわ達がレギュラー総出ででかつよの一種と戦うという、通常のエピソードを大きく膨らませた話になるが、その内容が余りにも複雑かつ判断に悩むものであり、投稿時間には常に話題になっている。

特に読者を悩ませたのが、セイレーン、島民、そして事件の元凶が、三者三様に事件の被害者にして加害者であり、誰が悪いとは一概に言い切れない絡み合った利害関係である。

その内容とセイレーンの圧倒的な脅威度に加えて、ゴジラ-1.0進撃の巨人のアニメ最終回と公開時期が被ったこともあり、感想がそれらの作品と被ることもあった。


登場する場所

  • 船着き場

ちいかわたちが乗ってきた船(白鳥形の遊覧船のようなデザイン)が到着した場所。桟橋の前に「島へようこそ」という看板があり、島民たちが開いた屋台が並ぶ。

  • 宿泊施設

高床式で木造のバンガローのような建物が建ち並んでいる。

  • 住宅街

室内は宿泊施設と同じバンガロー風だが、屋根が茅葺きのようになっている。

  • 海岸

砂浜がある。奥には立入禁止の看板が建てられた洞窟がある。ちいかわトリオはここでキャンプファイヤーを楽しんだ。

  • 浜辺の洞窟

立入禁止の看板が立っていた。奥は水没しており、誰かがボートを置いていた。ちいかわトリオが始めてセイレーンと出会った場所。

洞窟や崖、川などがあるジャングル。川には古びて今にも落ちそうな吊り橋や、柱のような岩場が連なった高く小さい足場があり、それを使って渡る。また、ジャングルの奥には「島二郎」という貝汁が名物の飲食店があるが、客はほとんどいない。

  • 海底洞窟

海底にある洞窟。入り口が水の壁で仕切られていて洞窟内には空気があり、セイレーンと人魚が棲みかにしている。


各キャラクターの動向(※ネタバレを含むので注意)

レギュラーキャラクター

ちいかわトリオ

たたかう3匹ちいかわイラスト

ちいかわハチワレうさぎの主人公トリオ。本エピソードでは、ちいかわの勉強とハチワレの修行の息抜きという事で、「報酬100倍」「島限定のラーメン&スイーツ」の誘い文句が書かれたチラシに釣られて島に行くことになる。


モモンガ&古本屋(カニちゃん)

モモンガ&カニちゃんひまわり畑に行ったモモンガとカニちゃん

本エピソードにおけるトリックスターといえるコンビ。特にモモンガは、その強欲さと奔放さから事態を悪化させる一方で、本エピソードの問題解決のための強力な助っ人でもある。結果的にではあるが、事件の根本的な問題である「セイレーンと人魚」の関係と行動をちいかわたちに教えるきっかけを作り、その後もよくも悪くも本エピソードの核心に関わる存在となる。


シーサー&栗まんじゅう

何にでもカレーを注ぐシーサー先輩

飲酒系コンビ(ゆんたくコンビとも)。シーサーは島限定のラーメンを研究するために、栗まんじゅうはいつも通りに酒に釣られて、島に行く事に。*エピソードの癒し枠。

また、エピソード終盤では総力戦にサポート役で参加するが、その際には栗まんじゅうの意外な特技が明らかになる事に。


ラッコ

ラッコ先生ラッコ師匠

討伐ランキング1位の凄腕。本エピソードではちいかわたちに誘われ島に行く事になる。

ちいかわたちに誘われた当初はチラシの内容に疑惑を抱いたものの、限定スイーツの魅力に抗いきれず、ちいかわたちの保護監督という形で島に同行する。


ゲストキャラクター

セイレーンと人魚

セイレーンちゃんと人魚🧜‍♀️

複数の人魚を連れた怪異。本作のボスキャラクターであると同時に、物語の核を担う存在。

現状ではちいかわに登場した全キャラクターの中でも最強といってもいいほどの戦闘能力を誇る一方で、ある時期までは島民たちと共存しており、単に一方的に島のちいかわ族を苦しめる存在ではなかった。

ある日連れていた3匹の人魚のうち1匹が行方不明になり、島民の誰かに食べられたと考え、その犯人を捜し出して報復するべく島民たちを襲い始めた。


島二郎

島編

作中の中盤で突如登場した助っ人キャラクター。料理店「島二郎」の店主だが、ジャングルの中に店があるせいか店は繁盛しておらず、そのせいで島民たちもその存在を知らなかった。

セイレーンと真っ向から渡り合う実力を持ち、セイレーンと対決するちいかわ達に協力する。


島の住民

島の子たち/島民(島モブ)

島の子達

島に住んでいるちいかわ族。見た目は他のちいかわ族とほぼ同じだが、腰蓑花冠など南国風の装いをしている。また多くが縁日のような屋台を営んでおり、その品目は綿飴・ビール・じゃがバター・たこ焼き・すき焼き・ケバブ・焼きそば・フルーツパフェなど多岐に渡る。

「なんか懐いてる鳥」を使い、「報酬100倍の討伐」「限定の島ラーメンやスイーツ」など魅力的な内容のチラシを撒いてちいかわ族を島に招待してもてなしたが、実態は島民がたびたび行方不明になる事件の原因であるセイレーンを討伐してもらうためであり、報酬も始めから用意していなかった為その代わりに「島の特産品詰め合わせを報酬にする」と告げた。

棒状の持ち手の先端にコイルバネと顔の描かれた小さな球体がついたような島独特の武器(擬音からファンの間では「びんよよ」と呼ばれている)を所有している。

セイレーンには怯えているが、(危害を加えてくる前は)歌声で作物の育ちがよくなるなど恩恵を受けていた模様。


一枚葉と二枚葉(仮称)

一つ葉、二つ葉

上記の島モブたちの中でちいかわたちと行動を共にしている2人。頭に花冠の代わりに葉っぱを乗せているのが特徴。また、腰蓑の位置が他の島民より高く、胸の上まで覆っている。

ハチワレに頼まれて炭酸飲料を差し入れたり(ただし「炭酸」という言葉を知らなかったようで、炭酸飲料を頼まれた際は最初に戸惑うような仕草を見せ、その後「シュワッとするさっぱりするような飲み物」と言われてようやく理解した)、宿泊場所(バンガロー)を案内したことがきっかけで交流が生まれ、椰子の実のジュースを振る舞ったり島の遊びを教えてあげたり、一緒にUNOに興じるなど親しくなった。

セイレーンにラッコと島民2人が拐われたときは、セイレーンがいそうな場所をちいかわトリオに案内したり、ちいかわが捕まりそうになった時は、武器(びんよよ)を使って助けたりしている。


考察

島外と島の最大の違いとして、島には鎧さんが存在せず、ちいかわ族だけで島が運営されているという点が挙げられる。

島外のちいかわ族たちは、主に鎧さんが発注する討伐の依頼を受けることででかつよの討伐を行なっているが、島には鎧さんが存在せず、島民たちは島外に怪しげなチラシをバラ撒き、島に来たちいかわ族を騙す形で討伐の依頼を出している。


鎧さんは単に依頼の発注やちいかわ族と生活を共にしている訳ではなく、ちいかぶを始めとする擬態型と呼ばれる怪異からちいかわ族を守っている様子もあり、もしもセイレーンが島に来た当初に鎧さんが居れば、ここまで話が拗れなかった可能性もある。


島における「悪」

エピソードの内容でも少し触れたが、島編において登場する現地キャラの多くがなんらかの悪事を行っており、今回のエピソードにおいて誰が悪いかは一概に言いきれない。それも、みんなちょっとずつ悪い、と言う様な弁明の余地のあるものではなく、明確に道徳的・倫理的に一線を超えている悪事である。

一方で、全員が全員、加害行為や悪事を行うに足るだけの動機があり、擁護や行動に共感すること自体はできるものでもある。

その上、主なキャラクターであるちいかわ族は、あまり言葉を発しないキャラクターばかりであり、モブキャラクターに至っては表情すらも定かではない為、詳細な動機や心情は読者の解釈によるところも多い。

その為、読者の間でもエピソード終盤の展開も含めて、様々な考察が出回っている。

以下に、島の利害関係をそれぞれに整理した表を置く。


島全体の利害関係


一時期の関係受け取る利益
セイレーン島にいきなり現れて住み着いた。島特有の濃い味付けの料理を気に入り、植物を操る不思議な歌を歌いながら暮らす。島民からごちそうをもらい、穏やかに暮らす。
島民たち元から島に住んでいたが急にセイレーンが現れた。セイレーンに食事を与えたことから一種の共生が始まった。セイレーンの歌によって作物がよく実った。

島民側の行動


利害関係内容備考
受けた被害セイレーンによって仲間を攫われ、食べられていた。自分たちが襲われることに関して、セイレーン側からの通告は過去回想においてはない。※
行った悪事島外のちいかわ族を嘘の内容の依頼で集めた。これにより、準備も覚悟もなくなくちいかわ達は死ぬかもしれない戦いに駆り出され、事実死にかけた。

セイレーン側の行動


利害関係内容備考
受けた被害仲間の人魚が攫われて食べられた。人魚が攫われて食われたのは、セイレーンの起こした事故への報復。
行った悪事人魚を殺した犯人を探す為に、無差別に島民を襲った。セイレーンからはいきなり仲間が島民に襲われた様に見えている。

事件の元凶


利害関係内容備考
受けた被害セイレーンの事故によって命を落とす寸前の怪我を負った。セイレーンは事故を起こした事には全く気づいていなかった。
行った悪事セイレーンの仲間である人魚を攫って食べ、更にはそれが理由で仲間が襲われているのを見殺しにした。セイレーン自身は自分が悪いと思ったら謝罪し、相手を助ける性格をしているが、セイレーン相手に事情を説明しての談判などの行動は起こさなかった。

それぞれの問題に対する描写


今回の事件に際して、特に難しいのは、セイレーンは島民たちに与えた被害が大きく、かなり一方的な態度を取っている為にセイレーンに批判的な目を向けてしまいがちになるが、その反面、島民側もセイレーンに対して何かしらの交渉や対策を行なった描写が描かれていない点にある。


セイレーンは行動や主張こそ一方的だが、島内にて人魚の鱗と言う物的証拠を抑えており、過去の回想では描かれていなかったが、ちいかわ達との最終決戦において人魚を食べた犯人を差し出すように通告しているなど、単純にキャラクターが掘り下げられている以上に、容疑者側に対して最低限のコミニケーションを取っていることが暗に示されている。

過去の回想においては、犯人の引き渡しを通告した描写は無かったが、これが尺の都合でカットされただけなのか、本当に通告無しで島民を襲っていたのかは不明である。


一方で、島民側はセイレーンからの圧倒的な暴力による被害を受けているが、セイレーン側の要求に対して、犯人探しやセイレーンとの交渉などを行った様子が描写されておらず、セイレーンの住処への立ち入りを禁止した以外には、基本的に泣きわめいて叫んでいるだけで、最終的な解決方法として、島外のちいかわ族を嘘の内容のチラシで集めてセイレーンを討伐させる。と言う手段に出ている。

ただし、これも上記のセイレーンと同じく、島民たちが本当に犯人探しを行わず、セイレーンに対して対話を行おうとしなかったのかは描写されていない為、これが島民たちの対策の拙さが故のことであるかは不明である。


そして、事件の元凶に至っては、セイレーンから受けた被害を一人で抱え込んだ挙句に、人魚のうちの一体を殺して食べ、それを秘密にして仲間たちを見殺しにすると言う、行動だけで言えば弁解の余地の全くない行動に及んでいる。一方で、そこに至るまでの感情や切迫した状況であったことなどのキャラクターとしての掘り下げは行われている為、心情的には彼らに対して共感できるストーリー構成になっている。


以上の利害関係をもとに島編の流れをまとめると、


1.島外からセイレーンが訪れ、島民たちが急場凌ぎでごちそうを与えたことで共生が始まる。

2.セイレーンが事故を起こして、事件の元凶が死にかけたので、セイレーンの仲間の人魚が食べられる。

3.人魚の仇を討つ為にセイレーンが報復を開始する。

4.急に暴れ出したセイレーンに対処できない島民たちが、島外のちいかわ族を騙して島に集めてセイレーンを討伐させようとする。


と言う様に、元々薄氷の上で成立していた共生関係がいきなり崩壊したことが島編の事件の全容であり、そもそも島外からやって来たセイレーンが悪いとも言えるが、ごちそうを与えた事でセイレーンが島にいつく結果を作ってしまった島民も悪いと言える。


特に本エピソードの最大の問題点であるセイレーンの起こした事故に関しては、不慮の事故であるが故に避けようがなく、誰にも責任を求めようがない為に、どうすれば良かったのか、何が悪かったのか、と言うことでファンの間でも大きく議論されている。


余談


島編の「歌」

セイレーンが登場するためか「歌」がキーワードになっており、ボスキャラクターであるセイレーンの能力だけでなく、島民やハチワレなども歌を歌う場面がある。セイレーンとの決戦も「歌を封じる」点を重点に作戦を練った。


以下は、「島編」で登場した実在する曲である。

  • 私のお気に入り:島民がちいかわたちを歓迎する際に歌った。歌詞がオリジナルの内容(「島編」に合わせた内容)の替え歌になっている(参照)。一部ファンが「歌詞の後半に登場する食べ物(たこやき、すき焼き、ケバブに、てりてりソースの焼きそば)の頭文字が、並べると『た・す・ケ・て』になる」とセイレーン討伐の伏線説を唱えているが、真相は不明である。また、セイレーンも初登場時に歌っている他、島民がセイレーン討伐をほぼ強引に依頼する際にイントロが流れているようである。
  • 今日の日はさようなら:日没後の海岸でキャンプファイヤーをする際にハチワレが歌っていた。元々別れがテーマの曲な上、とある人気アニメ映画主要キャラの生死が不明になるシーンで使用されたことが有名なため、「誰かが退場するのではないか?」と不安な声をあげるファンも少なくなかった。そして、クライマックスでも重要な暗示を示すテーマとして使用された。

「ちいかわ」最長の長編

「ちいかわ」は1~2日に1ページずつ投稿される形式の漫画だが、長編エピソードで100ページを越えたのはこれが初。途中で作者のナガノの入院による休止期間があったり、時折り季節イベントの単発漫画を挟んだりもしているが、それを除いても半年以上に渡り連載が続いている。


人魚伝説との関連性

愛知県春日井市に、八尾比丘尼伝説という「人魚肉を食べた少女が不老不死になる」伝説がある。

島編に登場する「濃い味付けの料理」「貝(汁)」「味噌漬け」「しるこサンド」は全て、愛知県に関連する品々(※貝は日本で2番目の漁獲量)である他、セイレーンの顔が犬張子に似ている。

このため、「島」は愛知県がモチーフで、八尾比丘尼伝説を参考にしたのではないかと、ファンに考察され話題になった。


関連タグ

ちいかわ ちいかわ族


プッチ神父彼がかつて起こした事件に関して、ナレーションにてここから読者が判断していただきたい。一体誰の罪だったのか?と言う一文が使われている。


しつこい(鬼滅の刃):読者の一部に「復讐(あるいは仲間の救助)なんて身の丈に合わないことを願った元凶がすべて悪い。そのまま泣き寝入りしていれば、今でも平和で幸せなままだった」という鬼舞辻無惨と似た感想を述べるものがおり、野生のでかつよと呼ばれた。

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