概要
プラントが開発した特殊な装置。Nジャマーとも略す事がある。
自由中性子(原子エネルギー)の『核分裂反応』を無差別且つ半永久的に阻害する効果を持つ特殊なフィールドが展開されるため、フィールド内では原子力エネルギーが使用不能になる。さらに、電波も阻害する効果も含まれているため、電波を利用した長距離通信が使用できず、レーダー類もすべて撹乱される。
一度埋めたら取り出し不可能であり、また地熱を利用した発電で稼働しており、装置の耐用年数を迎えて自壊するまでは持続する。また、ダミーの装置も紛れて稼働しているため、仮に掘り出せても本物のNジャマーかどうかは分からない。
地球連合軍のMk5核弾頭ミサイルによるプラント・ユニウスセブン破壊行為「血のバレンタイン」事件への報復作戦「オペレーション・ウロボロス」によって、地球のほぼ全土に地中深く埋め込まれた。地球全土であらゆる核分裂反応が停止したため、原子力発電に依存していた国家はエネルギー不足による都市経済のマヒを起こして、1億人以上の犠牲を出した。このエネルギー危機はエイプリル・フール・クライシスと呼ばれている。
連合軍の核ミサイル攻撃とこの装置での報復作戦により、両者の溝は決定的となった。
ザフト軍ではNジャマーのレーダー類を撹乱する効果を利用するために、艦艇の標準装備として搭載している。さらに、Nジャマーの影響を無力化する「ニュートロンジャマーキャンセラー」を開発して半永久的なエネルギーを再び手にしようとしていたが……。
余談
- 核分裂反応を抑制する装置であり、核融合反応を抑制する訳では無い。
- ちなみに、核融合による爆発を起こす水素爆弾は、起爆の途中で核分裂反応を使用しているので、この方法での核融合反応も使えなくなると言える。
- Nジャマーの範囲は定かで無いが、地球全土、プラントやザフトの基地周辺などはNジャマーが稼働しているため、地球圏ではほぼ核分裂反応を起こせない。
- ただし、逆に言えばNジャマーのフィールドから外れている場所であれば、核分裂反応は阻害されない。実際に、L4宙域の中立コロニーである「リティリア」や火星圏ではNジャマーの影響が無い。
- プラント最高評議会では報復の案の1つに、過激派であるザラ派が提案した核ミサイルでの総攻撃もあったが、評議会は穏健派のクライン派が提案したNジャマーの投下を認可している。
- エイプリル・フール・クライシスは、穏健派にとって「地球各地を核の汚染から避けたかった」だけでしか無く、どちらの案を通したとしても惨劇になる事は避けられなかった。
- そもそも、クライン派が穏健派と言われるのは「過激なザラ派に比べた場合」であり、クライン派がナチュラルを好んでいる訳では無い。
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