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震電(ゴジラ)の編集履歴

2023-11-30 18:34:55 バージョン

震電(ゴジラ)

しんでん

『ゴジラ-1.0』に登場する戦闘機。

概要

ゴジラ-1.0』に登場する戦闘機

現実では第二次世界大戦中、旧日本軍により試作されて飛行試験もされたが実戦投入が間に合わなかった幻の局地戦闘機震電」そのもの

ゴジラシリーズお馴染みの架空兵器ではなく実在した戦闘機である。


最大速度400ノット(≒時速740km)以上、30ミリ機関砲4門という破格の重武装でB-29を一撃離脱で墜とすことに特化して計画されていた。

上記の高速性と重武装を両立するため、機体の後ろにプロペラをつけた先尾翼型(エンテ型とも)と呼ばれる特殊な形状をしている。


作中日本における第二次世界大戦中、僅かな試作機が本土決戦用に実戦配備されていた。終戦により旧日本軍の戦闘機は全てGHQによって破棄されていたが、戦後のゴタゴタによりGHQの接収を免れ、国内に唯一残されていたのが本機である。


劇中での活躍

敷島浩一が「海神作戦」参加において、野田健治に飛行機のツテはないかと聞いた際に紹介された。このときは終戦から2年が経ち、その間放置され続けていたため、飛行できるか怪しい状態であった。


その後、橘宗作ら元整備兵の手によって飛行可能になるまでの改修が行われたが、4門の30ミリ機関砲のうち2門と主燃料タンクが撤去され、ゴジラへの特攻を想定した二十五番(250kg)と五十番(500kg)の爆弾をそれぞれ機首と胴体に1発ずつ内蔵。さらに敷島の意思を察した橘の手により、実機には存在しないドイツで開発された射出式の脱出装置が設置された。


物語終盤の海神作戦では、敷島が乗り込んでゴジラの誘導を実施。2門だけ残された30ミリ機関砲でゴジラの気を引き続け、また作戦最終盤で放射熱線を放とうとしたゴジラの口腔内に特攻し、ゴジラにトドメを刺した。操縦していた敷島も脱出装置により特攻直前でベイルアウトして生還している。


余談

爆弾

劇中では250kgと500kgの爆弾を、それぞれ機首と胴体に1発ずつ内蔵しているが、機体の重心が前に寄ってしまい、主翼の揚力の中心と吊り合わなくなるため、現実では飛行不可能になる。機体内部になんらかの物体を回転でもさせて、回転モーメントでも獲得したのだろうか。


脱出装置

劇中では野田が「思えば、この国は命を粗末にしすぎてきました。(中略)戦闘機には最低限の脱出装置も付いていなかった」という発言をし、本機には上記の通り現実と違って脱出装置が設置されている。


しかし、当時の設計者の名誉のために補足すると、第二次世界大戦中に脱出装置を実用化していたのはドイツ空軍のみである。また、震電も操縦者が脱出時にプロペラに巻き込まれるのを防止する爆砕装置と減速機が設置予定で、“最低限の脱出装置”は搭載予定だった。日本軍が人命軽視のために敢えて脱出装置を搭載しなかったという事実はないのでご注意を。野田のセリフもあくまで思い返せば命を粗末にしすぎていたというニュアンスであり、戦争そのものへの発言と言ったほうが近いものである。


また、劇中のとある場面にてシート部分にはドイツ語標記の警告文が書かれているのが確認できる。このことからこの射出装置自体が上記のようにドイツ空軍製のもので、橘などが機体を整備する際ドイツから直接、若しくはGHQなど連合国経由で入手し、独自に機体へ組み込んだものであることが暗示されていた。後に発売された小説版では、実際にドイツ製である事が明記されている。


実写初登場

震電が実写作品で登場するのは本作が初である。実写以外のアニメ、漫画、小説などで登場する頻度は零戦紫電改の次くらいに多かったが(Wikipedia:震電に関連する作品の一覧)、実写作品では今まで一度もなかった。

監督の山崎貴氏もパンフレットのインタビューで「実戦配備するにはまだ問題が山積みの機体であったが、いまだに一度も実写で映像化されたことがないのでやってみたかった」と語っている。

また、これにあたって震電を設計した方の息子に会いに行き、話を伺ったとの事。設計者である彼の父は震電のテストパイロットも務めて初飛行しており、山崎貴氏はこれを「危なすぎて誰にも乗ってくれなかったんじゃないか」と推測している。


レプリカ

本作が公開する前年の2022年7月から、福岡県の大刀洗平和記念館には震電の実物大レプリカが常設展示されているが、このレプリカは「東京の映像制作会社」が作ったものを輸送費などを含め2200万円で購入したものらしい。そしてその震電にはドイツ語が書かれた脱出装置付きの座席がある。


……つまり、そういうことである。


そして上映後の11月下旬に大刀洗平和記念館の公式SNSが映画で使われたものと展示しているレプリカが同一であることを明かした


関連イラスト

震える雷生きて、抗え。

震電対ゴジラ


関連タグ

主人公機

対G兵器

震電


薬は注射より飲むのに限るぜ、ゴジラさん!:ラストの元ネタ?

ストライカーズ1945:震電が自機として登場するSTG。至近距離で使うことでボスを一撃で倒すことができるボム「サムライソード」(一部作品ではスーパーショットに変更されている)を使うため、こちらを思い浮かべる観客もいた。

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