「宙域のザフト全軍、並びに地球軍に告げます。現在プラントは地球軍、およびプラント理事国家との停戦協議に向け準備を始めています。それに伴い、プラント臨時最高評議会は現宙域に於ける全ての戦闘行為の停止を地球軍に申し入れます。」
CV:進藤尚美
概要
プラント最高評議会議員。クライン派に属する人物で、シーゲル・クラインの片腕的存在。
シーゲルの娘であるラクス・クラインの手引きでフリーダムが強奪された際に、クライン父娘を反逆者と判断したパトリック・ザラたちザラ派によって拘束、投獄される。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の裏では脱獄しており、両軍が死屍累々のタイミングで他のクライン派と共にクーデターを決行、エザリア・ジュールを始めとするザラ派を拘束し、臨時最高評議会を構成して地球連合との停戦交渉を行っている。
第一次連合・プラント大戦後、臨時最高評議会議長としてユニウス条約を締結したが、前大戦により発生した問題の責任をとる形で辞職した。その後の動向は他のクライン派と共に不明。
小説版『SEED DESTINY』によると、第二次ヤキン・ドゥーエ戦後、パトリックの息子であるアスラン・ザラを厄介払いしたかった模様。
ナチュラルの殲滅しか考えないザラ派筆頭パトリックの息子と言うだけで彼を追放処分にしてしまうのは冷たい仕打ちに見えなくも無い。しかし、アスランの『SEED』における、ストライクを討ち取った後の行動は問題点が多く、軍人でありながら任務(それもザフトの機密が絡むもの)よりも私情を優先し続けた挙句、フリーダム奪還任務のために受領したニュートロンジャマーキャンセラー搭載MSのジャスティスと共にザフトを脱走する等、プラントの視点から見れば「害」にしかならない行動ばかり行っている。
この為、客観的に見れば何をしでかすか分からないアスランがプラントに戻られるのを厄介に思う事は、穏健派か過激派であるか以前に、プラント側の人間としては当然の考えであったと言えなくもない。
実際、アスランと同じくザフトを脱走したディアッカ・エルスマンの場合も、責任追及された結果、軍の復隊は認められたものの、赤服から一兵士へと落とされる事になっている。
一方、厄介払いはしても、脱走の罪に関する責任追及をして国家反逆罪の指名手配しなかったり銃殺刑に処しなかった点からも、父の暴走を止めようとしたアスランの事情をある程度は理解していた可能性もある。
アニメ『SEED DESTINY』では名前のみ登場しており、カガリ・ユラ・アスハの護衛であるアレックス・ディノ(アスラン・ザラ)がザフトのユニウスセブン破砕作業へ協力を申し出た際には、タリア・グラディス艦長から「カナーバ前議長のせっかくの計らいを無駄にでもしたいの?」と指摘されている(直後に議長権限で許可が降りる)。