概要
フィリピンで伝承される、ダラケトの樹(ベンジャミン)もしくはバレテの樹の中央にある空洞が出入り口になっている異世界に棲む邪悪な精霊(エンカント)の一種。
この異界への通り道である樹は、マナナンガルやチャナックなどの恐ろしい魔物の住処であるともいわれ、これらの魔物たちを支配しているのはこの邪悪な精霊であるともいわれる。
人間社会においては社会的な成功者や、高級な自家用車を運転する金持ちとして潜伏しており、とても現代的で魅力のある美男美女の姿をしているという。
しかし、そんな魅力的な彼らの誘いに乗ってフラフラとついて行ったものは、異世界に連れて行かれてしまう。
また彼らのふるまう魔法の黒米を使った料理を食べたものは、ダラケトノンに転化し奴隷にされてしまうのである。
本来の姿は植民地時代以前の伝統的な衣装を着た族長のような、尖った耳に白髪・白目・灰肌姿であるといわれる。