チャナック

ちゃなっく

フィリピンの伝承に伝わる、様々な事情でこの世に生まれてこれなかった赤ちゃんが魔物と化した存在。

概要

フィリピンの伝承に伝わる赤ん坊の妖怪。

一般的には赤ん坊の姿をしているとされるが、地域によっては皺くちゃで髭を生やした老人と伝わっている所もある。

森の中などで何処からともなく赤ちゃんの泣き声が聞こえてくるので探してみると、赤ん坊が置き去りにされている。

不審に思いながらも可哀そうに思い、近づき抱き上げると、その途端正体を現し、コインくらいの大きさがある赤く血走った目で、鋭い爪で抱き上げた人間の肩をがっしり掴んで鋭い牙で首すじに噛みつき食い殺すとされる。

その正体は妊娠中に母親が死んでしまった為に、この世に生まれて来る事ができなかった胎児の幽霊だとされており、キリスト教流入後は洗礼を受ける前に死んだ赤ん坊、あるいは中絶で殺された胎児の幽霊だとされる。

チャナックへの対処法は様々なものが伝わっており、例えばシャツを裏表に着ているとチャナックは笑って森に帰って行くといわれており、その他、騒音も苦手とされる。また、他の魔物たち同様にニンニクやロザリオも有効であるが、何よりも、彼らは名前を持たず、それ故に名前を求めているので、名付けてやると彼らは喜び、死者の世界へと旅立って行くという。

関連タグ

フィリピンの妖怪　トヨール

川赤子　子泣き爺　名無し