「君は何を思って、どんな人生を歩んできたの?教えてよ。」
CV:長谷川育美
概要
第4巻から登場する三級魔法使い。緑のサイドテールと厚い二重に、睨めつけるような目が特徴。作中世界では魔族サイド系である挑発的黒衣装を着用している。
一級魔法使い試験にて一次試験でフェルンやラントと組んだ第4パーティーに所属。
初登場時にエルフのクラフトに会って早々「人殺しの目をしているな」と言われ、実際に襲ってきた山賊を全員惨殺しているらしい。またラントからは「人殺しを何とも思っていない」、ヴィアベルからは「ここで殺しておいたほうがいい」と言われるなど、完全に危険人物扱いされている。実際、2年前の二級試験では試験官の一級魔法使いを殺して失格となっている。
ただし、本人からすれば殺しが好きというわけではないらしく、必要のない殺しは作中でも行っていない。単純に命そのものを心底「どうでもいい」と思っているのか、時には自分自身の命をも損なうような危険な行動も起こす。
能力
『大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)』
自分が切れると思った物を切る魔法が十八番であり、切れるイメージが持ちづらい防御魔法以外なら、本当に『大体なんでも』切ってしまう魔法を操る。
その威力は、守りに特化した一級魔法使いが作り出す鉄壁の防御術式で守られた『不動の外套』を中の人間ごとうっかり切ってしまうほどであり、作中でも屈指の殺傷力を誇る。
当人曰く「布っていうのはさ、切れる物なんだよ。切れて当たり前の物だ。」とのことであり、『不動の外套』も『布だから切れた(切れて当然)』であるらしく、そのイメージが現実になっているらしい。
しかしこれは、試験官のゼンゼ曰く『いかれている』らしく、頭で軽く思った程度ではない完璧なイメージが必要な魔法の世界において、普通『小さな蟻が巨大な竜を踏み潰すイメージができないように』困難なことであるらしく、相当特殊な才能らしい。
試験においては切るイメージを持ちやすい『髪』を使うゼンゼの複製体(戦闘力までもゼンゼ本人と同じ)を上記の理屈で瞬殺している。髪VS刃物はイメージ的には勝ってあたりまえに思えるが、それまで大概の実力を見せていた他の受験者の面々がその魔法の髪の前に手も足も出ず一蹴されているため、やはり規格外の実力を思わせる。
ちなみにアニメにおけるこの回のタイトルは『魔法の高み』である。
このイメージは幼少期に姉が針仕事で布を鋏で裁断しているのを見続けたことから得ており、ユーベルの中での「布や紙は切れて当然」という観念の根拠になっている。
長命のフリーレンが、自身が過去に敗れた『自分より魔力の低い11人の魔法使い(内6人が人間)』の話をした直後に登場しており、ユーベルもこの魔法使い達に匹敵する実力者であることを匂わせている。
以下、ネタバレにつき原作未読者注意
自身が『共感』した相手の能力をコピー出来るらしく、当然のように強力な拘束魔法『見た物を拘束する魔法(ソルガニール)』をコピー&利用しており、まだまだ伸び代がある可能性を感じさせる。反面、共感できない魔法は使えないらしく、コピーし放題というワケではない模様。
ラントのことは『メガネ君』と呼んで気に入り、以後行動を共にしている様子が描かれている。
一級魔法使い試験では最後の三次試験において面接官を務めたゼーリエから合格を言い渡されたが、弟子思いのゼーリエの弟子を殺したからか、彼女からは心底不愉快そうな顔で見られていた。現在はユーベルも一応一級魔法使いとなったため、ゼーリエの新しい弟子となって大陸魔法協会の魔法使いとしてゼーリエの命令に従っている。
余談
ドイツ語でユーベル【Übel】は「邪悪」「不快」「吐き気」等、散々な意味を持つようだが、【Jubel】なら「喜び」を意味するらしく、ネガティブなだけの命名では無いのかもしれない。
服装について
比較的露出度の高い恰好の理由は不明。作中でも特に言及はない。
フリーレン一行が目指すオレオールは北に位置する寒冷地と言及されており、もし一行の前に再登場したとして、防寒服を重ね着せず同じ格好のままでいられるのかも不明である…と思ったら帝国編では重ね着をして再登場した。これが寒さ対策か一級魔法使いとしての制服かは不明。
なお、一次試験中に同パーティで行動を共にするフェルンが「服が透けて見える魔法」を使えると知った途端、視線から逃げて移動したので羞恥心がないわけではないらしい。