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木下大作の編集履歴

2024-03-31 22:32:00 バージョン

木下大作

きのしただいさく

木下大作とは、ゲーム『逆転裁判2』の登場人物である。

概要

声:中務貴幸(アニメ版)/柿原徹也(パチンコ版)


逆転裁判2』第3話『逆転サーカス』に登場。年齢26歳。身長180cm。


タチミ・サーカス』に所属するアクロバット芸人。通称・アクロ。団長・立見七百人の甥で、一平(通称・バット)という弟がいる。半年前までは、弟のバットと一緒に「アクロバット兄弟・芸人コンビ」を組んで活躍していた、サーカスの花形の1人でもあった。父親同士が兄弟の為、ミリカから見てアクロとバットは従兄弟に当たる(立見団長の弟が、木下兄弟の父親)


少年時代に貧困が原因で、両親から弟と共に捨てられてしまい、伯父であった団長に引き取られ、従姉妹のミリカと一緒に育てられて来た過去を持つ。サーカスも経営難に陥っていた中、苦労しながらも自分達兄弟を、実子同然に愛情を注いで育ててくれた伯父に、強い恩義と敬愛を抱いている。木下兄弟がアクロバット芸人になったのも「父親代わりとなってくれた、団長への恩返し」が目的である。裁判長はこの手の話に弱いらしく、法廷で彼の身の上話を訊いて、目を潤ませていた。


どことなく南米の部族を彷彿とさせる、額当てとフェイスペイント、日焼けした筋骨隆々の肉体に、トライバル模様が入った黒のタンクトップとリストバンドが特徴。フェイスペイントを除くと、これらの服装の特徴は、弟のバットにも共通しているが、兄弟なのを強調する為、兄のアクロに比べると簡素なデザインとなっている。


半年前に起こった練習中の事故で、脊髄を損傷し、下半身不随となった現在は車椅子でのリハビリ生活を送っている。この時の事故では弟のバットも頭部を負傷し、現在も病院で昏睡中の状態にある。兄弟揃って、アクロバット芸人としては再起不能となってしまったが、それでも尚、自分達兄弟を見捨てず、サーカスの一員として扱い、介護までしてくれる『タチミ・サーカス』の人々には、深く感謝している。


しかし不憫な事に、足が不自由でありながら「そこしか空いてないから」との理由で、サーカスの宿舎の3階の部屋に住まわされている。しかもアクロには「定期的に、昏睡中のバットの見舞いに行く用事」もある。まるで彼が車椅子使用者なのを、失念しているかの様な仕打ちと言えよう。こんな環境にも、彼は文句も言わずに適応している。ちなみに1日目の探偵パートに現れなかったのは、弟の見舞いに行っていたからである。


穏和で寛大な男性で、礼儀正しく義理人情にも厚い。常に落ち着いた性格で、滅多な事では動じない。彼の人徳に惹かれているのか、人間のみならず、不思議と動物にも好かれ易い。常にアクロの周りには、彼のペットである3羽の小鳥が飛んだり、飼い主の肩や車椅子を止まり木にしている。裁判所での証言中も小鳥達は気ままに振る舞い、時には成歩堂龍一を攻撃する場面も見られる。3羽の小鳥はアクロが険しい顔つきに変わると、彼を恐れてか画面外へと飛び去って行く。


「サーカスのトラブルメーカー」として悪名高い、生意気で手癖の悪い猿のルーサーも、アクロには懐いていて彼の前では素直になる。アクロの部屋にルーサーは住み着いていて、あちこちから盗んだ「光り物コレクション」を無造作に置いている。最近では『国際マジック協会コンテスト』で、グランプリ受賞を記念して制作された『マックスの胸像』が盗まれて騒動になった。この『マックスの胸像』は未だに行方不明である。


立見団長と並ぶ、サーカスきっての人格者として評判で、サーカス中の人々から慕われている。自分とは対照的に、高慢ちきな性格と言動が原因で、日頃から団員達との衝突が絶えないマックスにも、謙虚な人格者ならではの広い視野から、他の団員とは異なる反応を見せている。アクロは「マックスの態度には問題があるが、彼の実力やプロ意識の高さは評価に値するもので、うちに来てくれて良かった」と語っている。正反対な性格ながらも、マックスもアクロの人徳に関しては認めている。


一方、サーカスの観客にも団員にも「サーカスのアイドル」として扱われ、その美貌と純真無垢な心の持ち主である事から、観客及び団員達からの寵愛を一身に受けるミリカには、どこか突き放した様な態度や物言いを見せる。周囲の大人達が彼女の幼稚な人間性を放置し、どこまでも現実逃避させる環境に置いている事には、何かしら思う所がある様だ。驚くべき事に、誰が相手でも柔和な対応を見せるアクロも、ミリカにだけは「最早、従兄弟としての情は捨てた」と言わんばかりに、的を射た内容だが、冷徹な意見を述べる事も多々ある。


足が不自由な為、移動範囲には大きな制限があり、自室の窓の下すら覗けない人物なので、当初は事件関係者からは除外されていた。しかし、何としても成歩堂に勝利したい冥に説得され、事件当夜にマックスらしき人影を見ていた事を思い出した為、アクロも2日目の法廷に証人として召還される事となった。


名前の由来は、本名は実在のサーカス団『木下大サーカス』から。ステージネームは「アクロバット」を二分して、兄の彼に前者の「アクロ」が、弟の一平には後者の「バット」が与えられた。


別名・表記ゆれ

アクロ:こちらは重複が多い為、タグは本名の木下大作がお勧め。


関連タグ


逆転裁判・逆転検事シリーズキャラクター一覧

逆転裁判2 ミリカ 木下一平(バット) 立見七百人 成歩堂龍一










































以下、『逆転裁判2』(第3話)とアニメ版(第20話)のネタバレの為、クリア後の閲覧推奨。


























「…………おみごとです。」

「オレの負けです。さすが、プロですね。」



第3話での殺人事件における、立見七百人を殺害した真犯人。事の発端は「半年前に起きた、不慮の凄惨な事故」によって、アクロとバットが負傷してしまい、それぞれ重篤な身体障害者になってしまった事にある。


バットはミリカに片思いしていて、彼女の気を惹こうと、よくイタズラをしていた。ある日の食堂で、バットが胡椒をミリカに振り掛け、クシャミをした彼女は、同席していた団員達に笑われてしまう。普段は大抵のイタズラは受け流すミリカも、今回ばかりは「恥をかかされた」と根に持ち、バットに仕返しも兼ねたイタズラを仕掛ける。それは「大量の胡椒を振り掛けたスカーフをバットに贈り、彼のクシャミを誘発させる」という内容だった。何も知らないバットは、好きな子からのプレゼントに喜び、すぐにスカーフを着用した。


その後バットは、本来は猛獣使いのミリカにしか出来ない「ライオンのレオンの口内に頭を入れた後で、無事に生還する芸を成功させられたら、一緒に映画を観に行って欲しい」と彼女に頼み込む。ミリカからの了承を得た彼は、スカーフを着用したまま、レオンの口内に頭を入れてしまう。その時、スカーフの胡椒でクシャミをしたレオンは、誤ってバットの頭に深く噛み付いてしまった。レオンは胡椒の刺激から暴走を始め、弟の救助に駆け付けた、アクロの両足にまで噛み付いた。不運にも兄弟揃って、ライオンに噛まれて負傷したアクロとバットには、それぞれ深刻な後遺症が残った。兄のアクロは下半身不随となって車椅子生活に、弟のバットは脳髄の損傷で昏睡状態に陥った。レオンは「事故を起こした猛獣だから」と全ての責任を押し付けられ、団長に射殺されて殺処分される結果となった。


子供じみたイタズラ心から、レオンの暴走の引き金を引いた張本人のミリカは、事故の関係者の中では唯一の無傷で、精神的ダメージすら負わずに済んだ。何故なら立見団長が「溺愛する娘に、罪悪感を教えて苦悩させたくない」との思いから、ミリカへの事故が招いた惨状の説明、彼女の責任の追求を完全に放棄してしまったからである。団長がその代わりに、娘にした事と言えば「子供騙しとしても、お粗末過ぎる言い訳で、不都合な事全てを誤魔化した」という言葉に尽きる。何と「皆、死んだら、お星様になるから、その中の1つにレオンもなった」の一言だけで説明を片付けてしまったのだ。こうした父親からの徹底的な庇護によって「事故以前のパートナーでもある、動物のレオンの死」からも目を逸らされたミリカは、何に対しても全く罪悪感を覚えないまま、事故以降も平穏無事に過ごす一方であった。


彼女を「弟を死者同然の存在にした元凶」として憎む様になったアクロにとっては、このミリカへの甘過ぎる処遇だけでも許し難いものであった。更に障害者となった、彼の介護役の1人に「元から従兄弟同士で、幼い頃から家族同然に過ごして来た相手だから」とミリカが選ばれた事も、火に油を注ぐ事となった。彼女は主にアクロの食事を運ぶ係をしていたのだが、その度に彼は「事故の被害者達を省みる事もせずに、余りにも無邪気に笑って日常を送るミリカ」への憤怒と憎悪を日毎に募らせて行った。とうとうミリカへの復讐心まで芽生えたアクロは、彼女の殺害を目論む様になるが、下半身不随の自分では、どうする事も出来ない現状にも、憤懣やる方ない思いを抱いていた。


そして事故から半年が経った頃。マックスがマジシャンの世界大会で優勝し、賞品として制作された、自分の胸像を持ち帰って来た。この『マックスの胸像』はブロンズ製で、両手にトランプ数枚を持った彼の姿を象った物で、トランプは宝石の様な輝きを放っていた。当初、胸像は記念品として、サーカスの食堂に飾られていたが、まんまと光り物好きなルーサーに盗まれてしまい、同居人のアクロの部屋に隠される事となった。「これを工夫して使えば、今の自分にも確実に標的を殺せる」そう悟った彼は自分にしか出来ない、巧妙な犯行計画を組み立てた。


元から体格にも腕力にも恵まれ、未だに上半身なら殆んど自由に動かせるアクロは「自分の住んでいる3階の部屋の真下にある、宿舎前広場にミリカを誘き寄せて、自室の窓から『マックスの胸像』を落として、彼女の頭部に命中させて撲殺する殺人計画」を練り上げた。最初に彼がした事は、ミリカの居場所を特定させる為の目印として、胡椒の入った木箱をロープを付けて、自室の窓から下ろして広場に置いた。次は密かにミリカのポケットに脅迫状を入れる事で、殺人現場へと誘き寄せようとした。脅迫状には「殺人者に告ぐ!半年前のあの事件を忘れてはいないだろう。私は決定的な証拠を預かっている。今夜10時、宿舎前の広場に来られたし」と書かれていた。




裁判長「あるイミ…あなたも被害者だった、ということですか。」


「‥いいえ‥。」



「ただの殺人犯人ですよ‥‥。オレは。」


最初は自殺や自首を考えたが「昏睡している弟が目覚めるのを待つ為には、捕まる訳にはいかない」と考えて、マックスに罪を着せようとした。しかし、凶器の胸像を処分する機会がなく、そのまま車椅子の膝掛けの下に隠し持っていた事が、法廷で立証され(※)、自身の犯行を認めると共に、涙を流してマックスに謝罪した。アクロのブレイクモーションは「悲しげな笑顔を浮かべながら涙を流す」という、至ってシンプルかつ彼らしい、切ないものだった。

なお、罪を着せられた当のマックスも「アクロが一番まともだと思っていた」と語っており、他の団員とは違う目で見ていた様子。その辺りは「無罪になっても素直に喜べない」という台詞からも窺える。


その頃、遠い異国の空港では、ある男「弁護士があの男なら結末はこれしかないと思った」と今回の事件の真相を見抜いていたことを糸鋸に国際電話で話し、その上で帰国次第アクロの量刑について検事局長に掛け合うことを伝えると、国際線の搭乗口へと向かっていった‥‥。

 

追加タグ

哀しき悪役

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