概要
声:浜添伸也(アニメ版)
『逆転裁判2』第3話『逆転サーカス』に登場。年齢21歳。身長182cm(シルクハット込み200cm)。第4話『さらば、逆転』の被告人・王都楼真悟とは何気に年齢と身長が同じである。
『タチミ・サーカス』を代表する花形マジシャンで、当団とは専属契約関係にある。通称マックス。当記事の項目名は彼の正式名称だが、非常に長い為「マックス・ギャラクティカ」と省略されて呼ばれる事も多い(タグ登録は、こちらの方が多い)。著名人だが本名は秘匿にされている為「本名を呼称に用いると誰なのか解らなくなる上、場が締まらない」との理由で、特別措置として裁判中もステージネームの「マックス」及び「マックス・ギャラクティカ」と呼ばれる事となった。それ故に攻略本を始め、関連書籍でも表記ゆれが激しい人物と言える。ちなみに裁判長の孫はマックスのファンである。
シルクハット、マント、スーツと全身が紫色の舞台衣装に身を包んでおり、ジャケットとズボンの各所には「大きなトランプの束」が描かれている。ベルトは「ハート・スペード・ダイヤ・クローバーの4つのマーク」が横並びするデザインの特製品。両肩の正面には2輪の白薔薇の装飾が付いていて、豪華な金色のネックレスで胸元を飾っている。シルクハットは警察に証拠品として押収されてしまった為、帽子を脱いだ姿のまま話が進行する。マックスにとっての正装と言える「シルクハットを被った姿」は公式の全身イラスト、冒頭のムービー、彼が描かれたポスターや看板でしかお目に掛かれない。ピンクの長髪にはパーマを掛けていて、左頬には大小2つの星のフェイスペイントが描かれている。『逆転』シリーズでも上位に入る、ド派手な格好の持ち主と言って良い。『2』発売当時はこの人物、10年近く経って以降はこの人物に似ているという声が上がっている。
マジックでは「空中飛翔」を得意としており、サーカスの興行ではトリを飾るのが恒例。今回のオープニングムービーでも、その光景が描かれている。『国際マジック協会コンテスト』でも、このマジックを披露してグランプリを受賞した事で、若干21歳にして世界トップクラスのマジシャンと認められている。今や世界中から「今世紀、最高の魔術師」との異名でも呼ばれる程、称賛されている。このコンテストでは優勝賞品として、両手にトランプを持った自身を象った『マックスの胸像』も贈与された。後にマックスとは被告人と弁護士という関係になる成歩堂龍一も「これ程、成功した魔術師は見た事がない」と評価している。マジックの修行は約5年積んでいる。作中では最大の得意技である「空中飛翔」以外にも、トランプを使ったテーブルマジックを披露している。『オフィシャルファンブック』によると「箱の中からの大脱出」「マントの中から女性を登場させる」等の魔術も披露しているそうだ。この説明と「世界大会で優勝を獲得する程、突出した才能と功績の持ち主」という設定からして、有名なマジック全般を満偏なく行い、得意としていると見られる。日常生活でも会話中に「手からトランプを出現させる手品」を披露している。マジックは自己主張の為にも、気分を落ち着かせる為にも使用している模様。
名実共に「世界一の天才魔術師の座」を獲得した事で完全に天狗になっており、常日頃から『タチミ・サーカス』の団員達を見下しては、高慢な言動と態度に終始している。それ故に世間からの好評とは真逆に、サーカスでは徹底的に嫌われている。例外なのは「マックスから馬鹿にされる被害を受けずに、お互いを高評価している関係にある」団長の立見七百人、猛獣使いのミリカ、軽業師のアクロ位しかいない。口癖は「ゴージャス!!!」で会話中では頻繁かつ唐突に叫ぶ場面が多い。二人称には男女問わず「ハニイ」を用いる。最愛の人ミリカは特別扱いして「スイート・ハニイ」と呼ぶ。マックスのシンボルにして愛用品のシルクハットは、ミリカがデザインした特注品である。
ミリカに本気で惚れ込んでおり、恋敵には腹話術師ベンの人形リロ、軽業師のバットがいる。最大の恋敵リロとは険悪な関係にあり、ミリカを巡って衝突を繰り返している。食堂での言い争いの末に「マックスがベンをジュースの瓶で殴打し、リロを奪い取ってサーカスのどこかに隠す事件」も起きた。この事件は表沙汰にしても誰にも良い事が無いからか、サーカスの内部で揉み消されて不問とされた模様。バットはミリカへの恋慕の裏返しから、従姉妹の彼女にイタズラばかりしていた為、彼の恋心にマックスは気付いていなかった様だ。この点はリロも同じである。ミリカに恋する男性陣の中では「一足速く彼女の父親である団長に、ミリカへのプロポーズを相談して密かに許可を貰っている事」で優位に立っている。
ある日の夜、マックスは団長と彼の部屋で「ギャラの値上げ、ミリカへのプロポーズの相談」を目的に会話していた。会話を一通り終えた後で団長が「急用の為、部屋を途中で抜ける。10分も掛からない内に戻る」と言い出し、マックスは彼の言い付けに従い、部屋に留まり団長の帰りを待っていた。それから数分後、何と宿舎前広場で団長の遺体が発見された。「事件直前まで被害者の彼と会話していた事」「事件当時マックスと思しき人影が目撃されている事」そして「愛用のシルクハットが現場に残されていた事」から、マックスが団長殺害事件の容疑者として逮捕された。同時にミリカへのプロポーズを承諾した団長本人が死亡してしまった為、この話は有耶無耶になってしまった。
日頃からマックスに馬鹿にされて来た恨みを持つ、サーカスの人々は彼の逮捕を知ると「いい気味だ」「あの人(団長)が殺される位なら、代わりに‥‥」と散々な言い草であった。リロに至っては「奴が犯人で決まり!」と断言すらしている。この惨状に対して『2』の攻略本の執筆者は「日頃の行いのツケか‥‥」と呆れ気味のコメントを書いている。
当然ながら留置所に勾留される身となるが、逮捕から数日経ってもマックス自身は「事情聴取が長引いているだけ」と勘違いしていた。しかし彼の大ファンである助手の綾里真宵の熱意に押されて、担当弁護士として名乗りを挙げた成歩堂から具体的な説明を聞いている内に、とうとう自分の置かれた状況を正確に理解する様になり、マックスに異変が起きる‥‥。
関連タグ
※ここから先はネタバレ※
花形マジシャンの純朴な素顔
「お願いだあ!助けてけれ!オラ、殺してねえよ?オラ、ちょっとチヤホヤされて、テングになってたかもしんね。で、でもよ?殺人なんて‥‥。オラ、そんなオソロシゲなコトよぉぉ‥‥!」
殺人事件の容疑者として留置所に送られたマックスだが、自分の身に起きた事が信じられない余り、事情を詳しく把握していなかった様で、冷や汗を流しながらも何とか落ち着いている様子であった。だが成歩堂からの指摘を受けて、徐々に容疑者としての自覚が始まると錯乱し、高貴な雰囲気を失くして弱気になってしまい、お国訛り剥き出しの口調で泣き言を言い始め、化粧が崩れる程、涙を流して自分の容疑を全否定した。マックスは厚化粧を施している為「マスカラの混ざった黒い涙」を流し、頬には外れた付け睫毛が貼り付いていた。
取り乱した時の口調で解る通り、田舎の出身で故郷の両親は農家を経営している。本名「山田耕平(やまだこうへい)」。父親の借金返済を目的として、身を粉にして『タチミ・サーカス』で働いていた孝行息子である。「一時的に故郷の思い出に浸る事で、精神を落ち着かせている」らしく、本番前は必ず牛乳を飲まないと落ち着かない性分。裁判でも自分が証人まで担う訳でもないのに、出廷の度に「精神安定剤」として牛乳を持ち込んでいる。花形マジシャンに相応しい、派手好きでキザな性格を演じていたが、素顔は「小心者だが、人の心優しさに素直に感動を覚える、純朴で人懐っこい青年」である。ちなみにマックスを外国人だと思っていた上で憧れていた真宵は、彼が日本人であると知ってショックを受けていた。
『2』の攻略本でのインタビューでは、前半は意気揚々と「手品関連の質問」に回答していたが、後半で「牛乳を飲むと落ち着くのは実家は農家だからか」と問われると、しどろもどろになって「うっ‥‥。どうせオラの本名は“山田耕平”だけんども、オラん家も農家だけんども‥‥。でもよ、だからって、そげな言い方しなくったって‥‥」と回答して農家出身だと認めた。
成歩堂からの説明を受けて「如何に自分が危機的状況にいるか」を理解したマックスは泣き崩れて、成歩堂と真宵に必死に助けを求める。2人が依頼を引き受けると、その心温かさに「うぅ‥‥アンタら、あったけえよぉ‥‥」と本音を漏らし、今度は感動しての涙を流すのであった。なお逮捕のショックと後日談での事情から「ミリカとの結婚の為、団長から彼女へのプロポーズ了承も得た事」は余り考えない様になった。
天狗になっていたのは事実だが『タチミ・サーカス』の団員を見下す言動が多かった事にも、彼なりの理由があった。長年に渡って努力を怠らず、強い向上心を維持し続けた結果、成功者へと成長を遂げた事から「僕と比べて、サーカスの人々には努力や向上心が足りない。それらさえ身に着ければ、芸人として成長出来る素質が十分あるのに勿体無い。芸人であるからには更なる高みを目指すべき」との芸人魂を持つが故に、わざと偽悪的に上から目線の言動に及び、団員達の挑戦意欲に火を付けようと図っていたのだ。世界大会で優勝を果たした今となっては、前述の思いに加えて「サーカスの人々にも、僕がグランプリ授賞で感じた感動や達成感を味わって貰いたい」という利他的な願いも抱いている。こういった「マックスの真意」は成歩堂と真宵による働きかけも功を奏して、事件を通じて団員達にも伝わり、彼らの奮起やマックスと団員達の和解へと繋がって行く。
実際に事件以前からマックスを嫌いながらも、彼の言動に触発された団員にはトミーとベンとリロがいる。トミーはマックスの言動は「口は悪いけど、言っている事は正しい気がする」と感じ、ピエロとしての在り方を自問自答し、いっそ2代目団長に就任する事まで考える様になった。ベンとリロはマックスの恋敵でもあるだけに、芸に関しても彼への対抗意識を燃やす様になり、一念発起して新たな芸「輪唱」の開発に熱心に取り組んでいた。法廷の最終日にはサーカス中の人々から「マックスへの差し入れである大量の牛乳パック」が贈られて、裁判所の一角が給食センターの様になっていた。
最終日の開廷直前、控え室にてマックスとトミーは「真犯人はアクロで、弟バットの仇討ちを動機としてミリカ暗殺を図ったが、身代わりとなった団長を誤って殺害してしまった真相」を成歩堂に伝えられた。マックスもトミーもアクロを人格者として高評価した上で、サーカスの大切な仲間だと信頼していただけに大きなショックを受けた。マックスが誤認逮捕された原因も「事件当時の偶然の産物」であり、最悪のタイミングでアクロが使用した凶器『マックスの胸像』と、団長が身を隠す目的で身に着けていた「マックスのマントとシルクハット」が組み合わさった結果だった。撲殺された瞬間の衝撃によって団長のシルクハットが脱げ落ちて、マントが『マックスの胸像』に引っ掛かってしまい、これをマックス本人と目撃者のトミーが誤解しての通報直後、現場に残されたシルクハットが決定的な証拠と警察に判断された事で、マックスは誤認逮捕されてしまったのだ。
アクロの動機は「子供じみたイタズラで弟のバットを昏睡状態にした、ミリカを標的とする復讐殺人がしたかっただけ」で、当初はマックスに罪を着せるつもりは無かった。しかし「兄の自分が逮捕されては、弟の目覚めを待つ者がいなくなる事」を忌避する余り、裁判でアクロはマックスに罪を着せようと偽証まで犯してしまう。成歩堂の奮闘によって、真犯人と暴かれたアクロが緊急逮捕されると共に、無罪判決を下されたマックスだったが、裁判の終局では「自分に冤罪被害を加えた事」を涙を流して謝罪までしてくれたアクロには複雑な心境となった。閉廷後も控え室で「サーカスではアクロが一番まともだと思っていた。無罪になっても素直に喜べない」と会話相手一同に語った。今回の事件では、予想外のとばっちりで冤罪被害を受けた面から「半年前から不幸の極致にいた真犯人アクロを除けば、生存者の中では最大の犠牲者」と言っても過言ではない、マックスは当初サーカスを退団する選択も視野に入れていた。
トミーもマックスには「これ以上、迷惑は掛けられない」との理由で契約解除を言い渡した。そして「今後どうするのか」とマックスに聞かれたトミーは「団長の遺志と役職を受け継いで、世界一のサーカスを目指す」と熱弁した。ミリカもトミーの目標達成の協力者に加わり、同時に「アクロの代わりにバットの目が覚める日を待ち続ける」と誓った。2人の宣言に感銘を受けたマックスは「世界一のサーカスには世界一の魔術師が必要」だと語り、その言葉通りの理由で「サーカスに永続的に残留する道」を選んだ。こうして「『タチミ・サーカス』を世界一のサーカスにする」という大志を抱いた、マックスと仲間になった団員一同は「壮大な夢が叶う未来」を目指して前進を開始するのだった。マックスのミリカへの恋心は消えた訳ではないが、この時点で彼の最優先課題は「サーカスの世界に向けての躍進」に変化しており、ある程度この夢を実現させるまでは、彼女との交際は後回しにする思考基準となった様だ。エンディングでは「世界進出」を「世界征服」に言い換えて、仲間達と共に将来の夢を熱く語っていた。『タチミ・サーカス』ならば、まだまだ「世界一」への道は遠くとも「日本一」に到達するのは時間の問題だろう。
現時点では再登場はしていないものの『逆転検事』シリーズでは、その後のマックスの活躍が断片的に語られている。『1』第3話『さらわれる逆転』では『バンドーランド』を舞台に『或真敷一座』とマジック対決を繰り広げたそうだ。『2』第2話『獄中の逆転』ではサーカスの新作ポスターが登場し、その中で彼の姿を確認出来る。団員の中では唯一、再登場したミリカの話によると「サーカスが企業化されたので『大魔術課』が設立され、その課長を務めている」との事。特例として『大魔術課』だけはマックス1人が切り盛りしていて、部下は存在していない。マジシャンは1人で十分という事か。
アニメ版
第1期・第18話~第20話『逆転サーカス』
「夕方に子供も見る番組」として制作されたアニメ版は「原作では随所で散見される、非常識または不道徳な描写や設定は悉く排除されて、多くの登場人物が原作よりも良心的な人物に改変された」という大きな変更点を持つ。その代表格としてマックスは描かれており「アニメ版にて人間性が改善された人物の中では、最大の人格者となった」と言っても過言ではない。
10年間の修行の果てに
アニメの彼は「プロ意識が非常に高くストイックな人物」として描かれている。「マジックの修行期間」も原作では5年間だったが、アニメ版では2倍の10年間にも及んでいる。現在のマックスは21歳なので「11歳の子供の頃からの夢」を努力の積み重ねによって実現させた事になる。プロ意識の高さ故ミリカに好意を持たず「彼女も努力や向上心に欠ける団員の1人」として冷めた目で見ている。団長との話し合いの内容も別物となり「自分の報酬で値上げされた分を全ての団員に分配し、彼らのやる気を呼び起こそうとして団長に掛け合う」という内容に変更された。団長が真冬の事件現場へと向かう時には、防寒具として自分のシルクハットとマントを貸し出している。これが一因となって誤認逮捕される羽目になるのが皮肉である。
『事件当時の再現ショー』
成歩堂には積極的に捜査協力も行い、事件当時の自分の幻覚が発生した謎も「魔術の専門家」として即座に見抜いて、彼に有力な手掛かりと助言を与えた。そして最終日の法廷で繰り広げられた、成歩堂・真宵・トミー・ベン・リロによる『事件当時の再現ショー』の監修も務めた。この『再現ショー』の開催は法廷にいる全ての人を納得させた上で、真犯人の犯行とマックスの無罪を同時に立証する一挙両得を目的としている。結審後、団員達に愛想を尽かして1度サーカスを去ったものの、数日後に開かれた復活公演でトミーが「世界一のサーカスを目指す」と言った直後に乱入する。そこでマックスは「君達さえ許してくれるなら、共に世界一を目指したい」と告げ、団員達にも受け入れられカムバックを果たす。ラストシーンはステージにて、トミーと2人一緒に明るく楽しげに「ゴージャス!」と決め台詞を発する姿を見せて締め括られた。
より純朴な素顔
その一方で少々、情けない面も追加されていたりもする。初めて本性が発覚する場面では、原作では椅子に座ったまま泣き叫んでいたのに対し、アニメ版では立ち上がって面会室の窓ガラスに張り付いて、号泣してまで成歩堂と真宵に救いを懇願した。裁判中でも原作以上に取り乱す様子が追加されている。原作では何とか終始無言で耐え忍んでいたのに対し、アニメ版では錯乱してお国訛りとなって、いきなり「待ってけろ!」と叫んだ。続けて「空中飛翔は天井からロープをぶら下げているだけ」と法廷で暴露して自己弁護を図った。この発言は「被告人による自己弁護でしかない為、信憑性に乏しい」と判断されてしまい、裁判長には聞き入れられなかった。
また前述通り「ミリカとの恋愛設定」は削除されているのに、ベンとリロとは原作通りの大喧嘩を繰り広げている。「ベンの消極性や熱意の無さ」にでも怒りを覚えたのだろうか。但しベンとリロは『事件当時の再現ショー』に協力者として参加しているので、原作よりは良好な関係なのは確かである。
余談
海外版での名前
『逆転』シリーズの海外版は登場人物の名前が、輸出先の各国に合わせて変更されている。その一方ステージネームの「マキシミリアン・ギャラクティカ」は世界共通で使用されている。通称の「マックス」もまた然りで、どちらもスペルまで完全に統一している。彼と同じく『タチミ・サーカス』の団員で、英語版でもステージネームが流用された人物にはアクロ、バット、ベンがいる。マックスも彼らも「本名は各国に合わせて変更された」のも共通する。
日本語版で「山と田圃を耕して平らにする」と書いて「山田耕平」となっていた本名は「各国の田舎臭い名前」に変更されていて、英語版では「Billy・Bob・Johns(ビリー・ボブ・ジョーンズ)」となっている。同姓同名の方には失礼だが、如何にも田舎で農作業していそうな名前である。
山田イジリ
本名がある種のネタと化している為、ネット上では多くのファンに度々「山田呼ばわりされる場面」を見かける。「あえて山田に“さん”を始めとした、何らかの敬称を付ける事」で笑いを取ろうとする人もいる。『逆転裁判ファンブック』でも「その本名は山田耕平」とオチの様に紹介されていた。
マックス同様「普段はキザな大物イケメンを演じているが、素顔は純朴な青年で、本名が山田であるゲームキャラ」は他作品にも存在する。該当者は『Caligula』のシャドウナイフである。その本名は「山田大樹(やまだだいき)」と言い、彼もまたネットでマックスの如くファンからはイジリの標的とされ、頻繁に「山田呼ばわり」されている。作中でもシャドウナイフは、ライバルの巴鼓太郎や過去の同級生といった「山田呼びする人々」が複数登場しているので、より一層「ファンからの山田呼ばわり」に拍車が掛かっている。逆にマックスの方は、作中では誰からも「山田呼ばわり」されず、それ所か前述の通り「裁判長が被告人である彼の呼び名を「山田耕平」から「マックス」に訂正する場面」まである。もっとも有罪判決が下される場合は流石に本名呼びされているが。
マックスとは対照的にシャドウナイフは都会っ子なので、演技でも本性でも標準語で話す。彼もマックス程ではないにせよ、作中では割と早い段階で他人の口から本名がバレている。更に「取り乱して本性が露わになる場面」も登場するが、笑いを誘うコミカルな構図だったマックスとは違い、悲壮感漂うシリアスな構図となっている。『Caligula』も『逆転裁判123』と同じく「2010年代後半が舞台」で、シャドウナイフの実年齢は19歳なので、21歳のマックスとは同年代でもある。