概要
立見七百人を団長とするサーカス一座で、逆転裁判2の時点で旗揚げから20年以上の歴史がある。
約500人を収容するテント内で興行が開催される。
関係者
ステージネーム(カッコ内は本名)の順で表記。
団長。興行では司会進行を担当。
温厚な人柄で知られ、団員達から慕われており、財政が厳しい時も身銭を切って彼らに給料を支払ったという逸話も残されている。しかしある日、宿舎で何者かに殺害される。
若い頃は猛獣使いの芸を得意としていたという。
芸人
- マキシミリアン・ギャラクティカ(山田耕平)
通称マックス。マジシャンで当団の花形的存在。
彼の空中飛翔マジックは興行の大トリを飾るほどの人気を誇る。
正確には当団と専属契約関係にあり、国際マジック協会のコンテストで受賞したことから世界にその名が知られることになった。
ただ本人はこのことで天狗になっており、他人を見下した態度を取るため他の団員からは嫌われている模様。
なお耕平としての素顔は東北弁を話し、人の優しさに感動を覚える純朴な青年である。先の高慢な態度も本心は努力家の自身から見て向上心が感じられないためであった。本番前に牛乳を飲んで緊張をほぐすのもこの辺が影響しているものと思われる。
- ミリカ(立見里香)
七百人の娘で猛獣使い。逆転検事2の時点では興行部猛獣使い課課長。
父親から溺愛されて育ったため、外の世界を知らない。
またその美貌ゆえ、マックスやリロから好意を向けられることも。
- トミー(富田松夫)
ピエロ。自室は宿舎1階。
ダジャレを言って「あひゃあひゃ」と笑っているが、センスがなく重い客ばかりであるためウケが悪い。
一方でいかなる時でも笑いを提供することを意識し、芸を磨くための挑戦を怠らない精神を持つ。
法廷でもその服装と親父ギャグを引っ提げたためか、裁判長からは「ユーモアなどもってのほか」「職業は見れば概ねわかる」など厳しめの対応を取られた。
七百人とは旧知の仲で、共にサーカスを立ち上げた。
- ベン(木住勉)
腹話術師。
興行では相方の人形・リロをはめて饒舌に喋るが、素の彼は内気な性格であり、リロがいないとまともな会話すらできない。
- アクロ(木下大作)
アクロバット芸人。自室は宿舎3階。
動物に好かれやすい大らかな性格で、よく傍らに小鳥が止まり、サルのルーサーとも仲が良い。
練習中の事故で負傷してからは車椅子生活を送っている。
弟と共に両親に捨てられたのを伯父(父の兄)にあたる七百人に拾われたことから彼には大恩を感じている。
- バット(木下一平)
アクロの弟で、兄と同じくアクロバット芸人。
興行では兄とコンビを組んで活動し、兄弟で息の合ったパフォーマンスを披露していた。
猛獣使い見習い兼雑用係。
本人曰く「サーカス団員だって立派なサラリーマン」とのこと。
一応ショーには出演しているが、大体が悪役での出演である。
動物
- トラのラトー
- サルのルーサー
- ライオンのレオン
- ゾウのアジゾウ
関連タグ
木下大サーカス:木下兄弟の名前の由来となった実在のサーカス団で、『逆転裁判2』製作にあたりカプコンのスタッフが取材している。
以下ネタバレ注意
しかしその実態は‥‥
心優しい団長の七百人をはじめ、彼を慕う団員達も皆いい人揃いであることには間違いなかった。
しかし稽古中、バットとミリカの悪戯が発端となりライオンのレオンがバットの頭を噛み、彼が意識不明の重体となる事故が発生。この時助けに入った兄・アクロも下半身不随となり、いつしか彼はミリカの無邪気な性格が許せなくなり、半年後に彼女を殺害する計画を立てる。しかしその計画は事前に七百人に読まれ、身代わりとなった七百人が図らずも命を落とした。
自分達兄弟を引き取って育てた伯父である七百人を殺してしまったアクロはこの上ない罪悪感を感じ、自首することまで考えた。
これら一連の事件はミリカこと里香を溺愛し、蝶よ花よと育てて来た七百人自身にも責任があると言える。結果的に里香(ミリカ)はサーカスより外の世界を知らず、上述の事故に対する反省もなければ、父の死に対しても「パパはお星さまになった」ことを本気で信じるという、良く言えば無邪気、悪く言えば幼稚な子に育ってしまい、そのことがアクロの殺意を生んだと言っても過言ではあるまい。また七百人の死を受けしばらくは興行を自粛していたが、彼の旧友であるトミーが団長職を引き継ぎ公演を再開しており、海外公演(マックス曰く世界征服)も行うことに。