リロ(逆転裁判)
りろ
『逆転裁判2』第3話に『逆転サーカス』に登場。年齢、身長、共に不詳。
だが『2』の攻略本にて、彼へのインタビューで語られた「ベンとは彼が幼い頃からの付き合いという設定」からして31歳の彼とは年が近いと思われる。インタビューでは、16歳のミリカは「同年代の団員にはリロとバットがいる」と説明している為、外見上の設定年齢は彼女と近い模様。身長も179cmのベンとの比較で、おおよそ30cmと計測出来る。
『タチミ・サーカス』に所属する腹話術師・ベンの相棒である人形。ベンとは正反対の性格で、非常に饒舌な毒舌家。短気で粗暴な性分で、常に誰に対してもキツイ態度を取る。恋愛に関しては、惚れた相手は丁重に扱い、情熱的な一面を見せる。
ベンが操る腹話術人形なので、当然「リロがベンの心情を代弁している」「リロはベンの第二人格」と捉えられる事もよくある。だがリロ本人は、作中でも攻略本のインタビューでも「俺は別個人として存在している」と殊更に主張している。実際2人のやり取りを見ていると彼の言う通り、まるでリロが別人として実在している様にも見えて来る。
人形でありながらコンビの主導権は完全にリロが握っていて、腹話術の最中にベンが一言反論しただけで何回もポカポカと殴っている。ベンの台詞にツッコミを入れたり、煮え切らない態度を咎める事も多い。
自称「地獄のテノール歌手」で、しばしば即興の歌を披露する。メロディー自体は良いのだが、その歌詞は「おお~♪麗しの君の目玉に~♪熱いキッスを~♪」を筆頭に最悪である。ブラックジョークとしても、トミーのギャグとは別の意味で笑えない。実際にリロの独唱を聞かされた人々は皆、困惑していた。「将来はベンと共に輪唱を披露するのが夢」だが、腹話術の性質上、土台無理な話である。前述のインタビューでも、ベンからは「だからリロ君、それは無理だって‥‥」と難色を示されている。
ミリカに惚れ込んでいる男性団員の1人で、日頃から「俺は結婚するぜ!あのマドンナとな!」と誰に対しても強く主張する。知り合いになったばかりの成歩堂と真宵すら、この結婚宣言を聞かされた。自分が人形なのを良い事に、安物玩具の婚約指輪を用意して、プロポーズの機会をうかがっている。指輪にはご丁寧に自分とミリカのイニシャルに合わせて「RからMへ」というメッセージまで刻んでいる。ミリカも自身へのインタビューで「ミリカ、リロ君、大好きなの」と語っており、満更でもない様だ。
恋敵のマックスとは極めて険悪な関係で、幾度も本気の喧嘩を繰り広げている。事件の前日も激しい言い争いを展開し、怒りが爆発したマックスはベンを「ジュースの入っていたガラス瓶」で殴り付け、リロを奪い取ってサーカスのどこかに隠した。その時からベンはリロをずっと探していて、成歩堂と真宵との初対面でも相棒の探索の途中であった。リロを見つけ出して、ベンの元に返さないと2人からの話が聞けない。
マックスが立見団長殺害容疑で逮捕されたのを「恋のライバルを排除するチャンス」と見て、彼の容疑を強化する目的で証人として出廷したりと狡猾で腹黒い面も見せる。嬉々として「奴が犯人で決まり!」と断言までしている。
一応、事件直前に現場へと向かうマックスの姿を見ているのだが、それは彼のシルクハットとマントで変装し、真犯人に呼び出された先に向かう団長・立見七百人であった。本当は無実のマックスを犯人に仕立て上げようとしている為、証言には嘘や矛盾が多く、それを暴かれると全身がバラバラになって上下左右へと吹き飛ぶ。『2』のダメージモーションの中では、特に派手なものの1つである。
名前の由来はベンと同様、英語で腹話術を意味する「ventriloquism(ベントリロキズム)」。コンビ名は流用されているのに反し、リロ個人の名前は微妙に変更されて「Trilo(トリロ)」となった。英語圏の人々にも、名前の由来が解り易くなる様にした結果だろう。