概要
日本で明治時代初期から始まった演芸で、「浪花節」(なにわぶし)とも言う。三味線を伴奏にして独特の節と語りで物語を進める語り芸(話芸)。一つ30分ほどである。
浪曲の起源は800年前とも言われ、古くから伝わる浄瑠璃や説経節、祭文語りなどが基礎になって、大道芸として始まった。
声を出して演じる者を「浪曲師」(ろうきょくし)と呼び、三味線伴奏者を「曲師」と呼ぶ。両方をやる人もいてその際、浪曲師や浪曲家と名乗る場合が多い。
落語、講談とともに「日本三大話芸」の一つとされ、最盛期の昭和初期には日本全国に約3000人の浪曲師がいたが、1970年代に急速に衰えた。