見ないと逮捕なのだ。
概要
1975年10月6日から1977年9月26日にかけて、日本テレビ系列局(ただし北日本放送除く。もっとも該当放送局では本放送期間終了後に平日夕方のベルト番組として放送してはいる)ほかにて放送された。アニメーション制作は前作同様東京ムービー。
全103回・204話。基本2話構成だが、1話前・後編構成を2回採用している。
実はこの2度目のアニメ化、作者の赤塚不二夫は元々は拒否するつもりだった。「(1971年に)アニメにしてもらったのはいいけど、俺が作ったものとは全く別のものにされてしまったのだ」と言うのがその理由である。初代アニメはスポンサーやホスト局との問題もあり、途中から東から登ったお日様が西に沈むような心温まる内容になってしまったのだ。
そんなこともあり、「この度は出来るだけ原作通りに作ろう!」と心がけた。タイトルに「元祖」がついたのはこのため。
ただし、やむを得ず作り替えた部分(暴力的・残酷な描写の緩和、原作では理由不明だった話に独自の理由付けをするなど)はありはする。また、流れ的には、最初のアニメ版の続き、と言う格好であり、ハジメちゃんが始めから登場する(初代アニメ最終回に関してはなかったことにされたようなのだ。あと、もちろんパパは植木屋では無い)。
「ガンバの冒険」の後釜として作られたため、第1話ではバカボン一家がガンバ達の決めポーズを拝借して気合いを入れていたり、ガンバのキャラが時々一瞬だけ登場する。
さらに本作は次番組のルパン三世PART2に多大な影響を与えており(特に青木悠三回で顕著)、73話にバカボンのパパが一瞬エキストラとして出演したことがあるほか、「ルパンのお料理天国」の回では雨森雅司、増山江威子、緒方賢一が揃いバカボン化している。
スタッフは出崎統筆頭にそうそうたるメンバーで、近藤喜文のギャグアニメでの作画が見られる貴重な作品でもある。
キャラデザが崩れても良いのでとにかく動かすという作画であり、劇画バカボンの回は有名。
背景美術はガンバに引き続き小林七郎が担当。ガンバとはうってかわってかなりユーモラスであり、のちのクレヨンしんちゃんなどギャグアニメの背景は崩すものという文化が残っているほか、謎の文字が書いてあったりとシャフト黒板ネタなどにも通じる趣がある。
メイン作画監督は79回までが第1作と同じ芝山努、80回から北原健雄に交代し、キャラデザが丸く太めなプロポーションになった。これは当時芝山が所属していた「Aプロダクション」が東京ムービーとの提携を解消し、「シンエイ動画」に社名変更して独立したため。
ゲストキャラの声優が少ないという特徴があり、八奈見乗児、北村弘一、緒方賢一でほとんどのゲストをやっていて、それでも足りないと雨森雅司を除くレギュラー陣も動員する。緒方賢一が演じるキャラはヤバいことが多い。
この他、特別ゲストとして田中角栄によく似たキャラやピーナッツ(意味深)が度々登場し時代を感じさせる。
頻繁に再放送されていたが、実は再放送の方が視聴率が良かった、と言う、シャレにならない逸話がある(実際本作の最高視聴率は、再放送の際に記録した)。アレですか。
107話からはショート・ショート作品3本をまとめた「ショートギャグでコニャニャチワ」シリーズが不定期に6本放送され、3本目はいずれも泥棒をテーマとした内容だった。
主題歌
オープニング
「タリラリランのコニャニャチワ」
作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - あかのたちお / 歌 - コロムビアゆりかご会、グリンピース、雨森雅司
エンディング
「パパはやっぱりすばらしい」(第1回 - 第9回)
作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - あかのたちお / 歌 - 水谷賢、コロムビアゆりかご会、こおろぎ'73、雨森雅司
「元祖天才バカボンの春」(第10回 - 第103回)
作詞 - 赤塚不二夫 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - あかのたちお / 歌 - こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
エンディングテーマは2種類ある、と言うと驚かれるだろうが、有名な「元祖天才バカボンの春」の他に、「パパはやっぱりすばらしい」と言う曲が存在する。
ただこの「パパはやっぱりすばらしい」、赤塚ギャグ漫画らしからぬ教育に良い歌詞であるためか、わずか9回しか放送されなかった。ゆえにどうしても2代目のエンディングテーマ「元祖天才バカボンの春」しか印象に残らない訳である(しかもこの曲、作者の赤塚が作詞してるし)。
関連動画
※エンディングテーマにご注目を。