AC-130Uガンシップ 1機の価格:1億9,000万ドル
ロッキードC-130ハーキュリーズ輸送機に重火器を搭載できるよう、改造を施された対地攻撃機。
元が輸送機だけに高い積載量と航続距離を備えており、必要ならば一晩中支援し続けることも可能。
最新のAC-130Uでは、105mm榴弾砲を後装式120mm迫撃砲に換装する計画が持ち上がっている。
関連イラスト
ちなみに本来なら40mm機関砲と105mm榴弾砲の同時射撃は禁止されている。
概要
初期の機体こそミニガンやバルカンといった重火器程度であったが、現在のモデルではボフォース 40mm機関砲やM102 105mm榴弾砲といった本来は陸上運用する事を前提に設計された火器を搭載しており、高い火力と長い射程を得ている。
搭載される兵器がケタ違いの威力を有するため、「空飛ぶトーチカ」あるいは「空飛ぶ砲兵」とでもいうべき機体となっている。
高い火力から「ドラゴン」とも呼ばれ、「パフ・ザ・マジック・ドラゴン(魔法の竜パフ)」なる呼ぶスラングを頂戴している。
暗闇の空から地上に降り注ぐ曳光弾の軌跡は、まさに「ブレス」なの(これはAC-47から続く「伝統」でもある)。
左側に座る機長が目標を視認する為に武装は機体左側面に装備され、HUDも座席左側に設置されており、目標を中心に左旋回しながら攻撃する。
E型ペイブ以前は搭載火器の角度調整が出来ないために機長が機体を操縦することで照準し、発射の操作をする必要があった。
H型スペクター以降は火器管制オペレータが搭載火器の操作を行うため機長が火器の操作をする事はないが、機長の操作による射撃は可能なままとなっている。
初期は機体に搭載された投光機や地上でのスモークによる目標支持等を元に射撃を行なっていたが、現在では赤外線センサーや高感度TVカメラ、ノイズレーダー等の様々なアビオニクス類が搭載され、火器管制オペレータによる精密な照準を可能としている。
ゲームではフルトンリカバリーシステムが搭載されているものもあるが、機体内部の構造から搭載するのは可能でも運用は難しく、実機では搭載されたことはない。
回収作業中は比較的低空を一定の速度を保ち水平に飛び続けなければならず、回避行動も取れない為、(高価かつ打たれ弱い)ガンシップを回収に使うこと自体が間違っているためにこれからも搭載されることは無いだろう。
元が輸送機なので対空砲火には脆弱で、チャフ・フレアディスペンサーやIRジャマー、ECM等での自衛を行ってはいるが、限度はある。
湾岸戦争では携行型地対空ミサイルSA14グレムリン(9K36ストレラ3)により1機が撃墜されており、14名の乗員は全員戦死している。
航空優勢を誇るアメリカ独特の装備である。